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1時間かかる仕事が5分で終わるようになった話

【記事としては少し前の事で、病院という組織での話です。】

私は医療機関で事務系の仕事をしています。
一時は収まっていたコロナ感染症患者の入院受入れが再び始まりました。
今回から少し複雑な統計をとる必要が発生したため、Accessで台帳作成に取り組んでいました。

大まかな構築は済んだのですが、レムデシビル(薬品名)という薬を投与した患者を毎日カウントしていく必要がありました。
電子カルテの集計から引っ張っても良いのですが、毎日集計処理をかけて台帳に入力していくのも手間がかかります。
そこで薬剤部に相談してAccessの台帳を共有し、レムデシビルを投与した患者にチェック☑をつけてもらうよう依頼しました。
薬剤部では薬を準備する段階で患者情報を持っているため簡単な話でした。
このことについては快く承諾してもらえたのですが、逆に相談を受けることになりました。

聞けば、薬剤部では投与した患者のID、氏名、生年月日、性別、投与開始日等々をノートに書き込み、更にそれを最後にExcelに入力してメールで報告する業務があり、その手書き作業とExcel入力が非常に業務負担になっているというのです。

薬剤師がするべき仕事なのか!?



私の手元にはコロナ入院患者の一覧はあるが、レムデシビルを投与した患者を絞り込むのに手間がかかっている。

PCに入力されている情報を別のPCに入力する虚しさ…


薬剤部ではレムデシビルを投与した患者の一覧があり、患者属性を手書きで書き加えてExcelへ入力している。
このように仕事が重複していることが分かりました。

そこで薬剤部のPC端末からAccess台帳を操作できるようにして情報共有、レムデシビル投与患者リストに属性を付加してExcelにエクスポートできるようにしました。

その結果お互いが小一時間かけて作業していた仕事が、5分程度で終わることになりました。

入力はしない。入力された情報に追加でクリック☑

これは素晴らしい効率化になりました。

そもそもお互いが、そのような業務をしていることすら知らず、同じようなデータを集計しているというケースは他にもあるはずです。

大きな組織になればなるほど情報の共有は大切で、色々な部署が重複した仕事をしてしまい非効率なだけでなくエラーの原因になっている場合もあるのです。

病院というところは部門が独立しており、特に他部署の仕事が見えにくいためでもありますが、横の連携の大切さが分かる事例でした。


業務効率化にはデータベース化、システムの共有がとても有効です。


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