子供の頃の「好き」が大人になって役にたった話 ~その3~
あい変わらずAccessの使い方は分からないけれど、時間があるときに開いては何かのデータを打ち込んで、どのようなことが出来るのかを確かめていました。
テーブルの見た目はExcelと同じ感じなので、何となく使えそうな気がしてきました。むしろデータを入力するにはExcelよりも使い勝手が良さそうな気がします。
実際、Accessではフィールド(Excelでいうところの行見出し:一番上の行のデータ名)を定義してやれば、後は1行ずつ入力できるのでExcelよりもデータ入力がしやすいのです。
ところがデータを入力していく内に、内容をコピペするのが意外に面倒で、そもそも同じ内容のデータを何回も入力することに疑問を覚えました。
同じ相手に対して複数の取引があるような場合に、相手先を何度も入力して取引を入力するような場合です。Excelであれば縦にマウスをドラッグすれば、一斉にコピーできるのにAccessでは1つずつしかコピペできないのです。
他にもテーブルでの入力は何かと制限が多く、不便を感じ始めた頃に次のステップであるフォームの存在を知りました。
フォームでは自分がデザインしたレイアウトで、思うように入力欄を配置して自由に入力することが出来ることが分かりました。
コンボボックスで入力対象の候補から選択して入力したり、入力結果を計算して別の欄に入力したり色々と便利に使えるようになりました。
こうしてフォームが使えるようになったことで、「同じ取引先を何度も入力する」というのはそもそも間違いで、「取引先に対して取引テーブルを関連付ける」のが正解で、これがデータベースの考え方なのだと理解することが出来ました。
その頃から、データ処理についての疑問が氷解し始め、Accessで処理した方が効率が良いものが選別できるようになってきました。
経験上、Accessの理解を早めるにはフォームをデザインして如何に効率よく入力できるかを考えることだと思います。効率の良い入力を考えるということはすなわち、処理の効率が良いということに他なりません。そこには無駄が無く、最小限の入力で最大限のアウトプットを得ようと考えられたロジックが存在するからです。
やがて、フォームを作り込むことが楽しくなりデータ処理を効率化することが楽しくなってきたのですが、少し壁にぶつかる時期がきます。
フォームを作っても、同じようなデータを繰り返し入力することは避けられませんし、毎日の日付はやはり入力するしかありません。このあたりまでは、自力で作業を進められたのですが初めてAccessの本を買おうと思い書店に出向きました。
そこで初めてAccessに関する書籍が多く発行されていることに驚きました。パラパラとページをめくっていると、色々と衝撃的な内容が目に飛び込んできます。「こんな事ができるの?すっげー!!」こんな感じでした。なかでもそこに書かれていた「VBA(Visual Basic for Applications)」という言葉を見て、「ん!?Basic?」なにか聞いたことのある言葉だな、ふと少年時代にパソコンのスイッチを入れた時の画面を思い出しました。
この記事を書いている際にWebサイトで当時のPCを調べていると、あまりの懐かしさに少し心が震えました。何十年も前のブリキの玩具を今更になって何万円も出して買おうとするおじさんの心境が理解できました。(というか、いつの間にかそういう年齢のおじさんになっていました。)
子供の頃に、明けても暮れても頭の中を走り回っていた「Basic」という言葉が20年以上経ったこの時に突如として目の前に現れた訳です。
Accessを使用すると確実に業務フローが変わります。
興味をもたれた方は是非勉強してみてください。
最近ノーコードアプリが流行っていますが、結局データベースの知識がなければ良いシステムはできません。