実用的なシステムを作るには
プロダクトアウト、マーケットイン
プロダクトアウトとは、開発を行う上で、作り手の理想を優先させる方法のことです。利用者のニーズより「開発者がいいと思うものを作る」という考え方です。
マーケットインとは、ニーズを優先し、利用者の視点を重視して開発を行い、提供していくことです。プロダクトアウトの対義語で「利用者が望むものを作る」という考え方です。
多くの職場には、企業専用のシステムが導入されていると思いますが、どこか使用感が窮屈だと感じることはありませんか?
マニュアルがあるので仕様に沿って利用する訳ですが、どこか使い辛かったりします。その業界向けには作ってあるシステムではありますが、会社のルールを無視してシステムのルールに従うしかないからです。
既に書きましたが、どんな優秀なエンジニアが作るシステムより、普段その仕事をしている人が幼稚なりにも作り上げたシステムの方が遥かに実用的なものが出来上がります。
だからこそ、Accessを利用できる環境があるのなら取り組まないのは勿体ないと思いませんか?
Accessで取り組める簡単な事例
では、具体的にAccessでどのような仕事が処理できるかをご紹介します。
何かを管理する場合、対象物の詳細情報と全体の一覧リストが必要になります。
身近に感じて理解しやすいように、ドラッグストアを例に考えてみます。
お店では多くの商品を扱っており、それらは一覧表で見られるようにする必要があります。また、商品の分類ごとに表示する方が機能的です。お店の天井から「化粧品」「医薬品」「キッチン」「食料品」・・・などプレートがぶら下げてあるのを見たことがあると思いますが、同じようにデータベースでも分類してあげます。
こうすることで、目的のデータを探しやすくなります。
他にも「男性向け」「女性向け」など、分類項目を増やせば、より管理がしやすくなります。
一覧でリスト表示する場合、重要かつ必要最低限の情報を表示する必要があります。商品分類、商品名、規格、価格、あたりの情報で良いと思います。その一覧から商品を選択してボタンで詳細画面を開きます。
詳細画面には仕入価格、販売価格、包装単位、商品説明などなど多くの情報を登録できるようにします。
このような仕組みを作ってやることで、簡単に台帳管理することができます。
これを原型として、入出庫の情報を付加してやれば在庫管理ができます。
不動産関係なら「一軒家」「アパート」「マンション」の商品分類で「住所」、「価格」などの情報を持たせれば、すぐに物件を絞り込めます。家賃支払いの情報を付加してやれば入金管理ができます。
備品管理であれば「備品区分」「配置場所」の分類で、貸出返却情報を付加したり、購入年度で減価償却費を付加することで多くの情報が管理できます。
同じ様に、ほとんどのデスクワークで台帳管理を取り入れると業務が簡素化されることが想像できると思います。
今回ご紹介した医薬品販売の管理システムは私が初めてcoconalaで販売したサービスで、とても思い入れのあるシステムです。
依頼者の方と何度も調整をして無事完成した時は本当にうれしかったのを覚えています。
依頼者の方はExcelを使用して1件ずつ管理されており、POP表示も自動化されていました。Excelのスキルの高さに驚きましたが、Accessの便利さを理解していただくのに最高の題材だと思って張り切りました。
最後までご覧いただきありがとうございました。