風俗嬢に恋をしてしまった話 第18話
第18話「she is my 光」
11日ぶりのAちゃん。
なんだかんだいろんな話で盛り上がってしまって毎日LINEが続いている。
あんまりLINEでやりとりするのよくないと思いながらも…
終わらせ方が分からん。
こっちから既読つけて終わらせたほうがいいのか。
まぁ、いいや。
なんだか急に会いたくなって急遽お店へ当日予約の電話をした。
もちろんラスト枠で。
ただ、20分ほど時間が押している。
帰りが遅くなっちゃったのは申し訳ない。
やっぱりあっという間なんだよなぁ。
70分。
互いの恋愛観を話してこういうのは嫌だとかこうされたら嬉しいとかたくさん共感できる部分があって素直に嬉しかった。
あとは靴下だけ何故か脱がされて
「靴下めっちゃキレイだね(笑)」
とか
「会った瞬間めっちゃ柔軟剤の匂いしていいね!体臭ゼロ!」
褒められました。
20分ほど経過して
「そろそろシャワー浴びなくて大丈夫!?」
「いや、今日は普通に喋りに来ただけだからいいよ!」
「えー?後悔したーとか言わないでよー!?」
「会わないほうが後悔するから!会っただけで思い残すことはないです!」
「だってさー、連絡先交換してそれ以降お店に来ないくせにプライベートで会おうとかってなんかおこがましいじゃん?だから来ました!」
「ならお菓子とか用意しとけばよかったー!」
お家デートみたいでいいですよね、それも。
Aちゃん、前髪を少し切ってました。
この変化に気付けた自分、偉い。
これに関しては自分を褒めてあげたい。
「お店の人も誰も気付かなかったのによく気付いたね」
「まぁ、伊達に7回も会ってないからね。」
ここでもうひとつ気付かなければいけないことがあった。
Aちゃん、爪をキレイに磨いてテカテカになってた。
しかも左だけ(笑)
なんで片方だけなの!?と聞くと
「なんかめんどくさくなって片方だけにした。あ、でも今日右手やるよ!」
もうそのめんどくさくなって片方しかやらないまま出勤するとかいうそういうスタイルめちゃくちゃ好き。
よくもわるくもテキトーな感じ。
だから私もこういう子には素を出せるのかなぁと思いました。
自分も結構テキトーなとこあるので。
友達に紹介してもらった女の子とかだと変に真面目君になって気疲れするんですよ。
本当の自分を出せないから。
でもAちゃんの前では本当の自分を出せる、素の自分を。
これをある種、受け入れてくれてると思うとなんて素敵な子なんだろうと改めて思った。
一緒にいるとすごい落ち着くんですよ。
独特の雰囲気があって。
それでもって年上の私に対しておちょくってくる感じ。
楽しいんです。
結局最後まで身体に触れることはほとんどなく会話のみとなりました。
が、最後部屋を出る直前。
「せめてチューだけしよっ」
可愛すぎかよ。
完全にノックアウト。
敗者です。
その直後数秒見つめ合う。
「なんか普通に恥ずかしい…!」
とか言っちゃって。
今までそんなこと言わずにおちょくってきたくせに!
マジな照れやめてください。
そんな感じで普通に楽しみました。
いつもあなたは輝いているよ。
次回
「終わりも告げず始まっていた未来」
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