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「キラメイジャー」とともにぜひ観直してほしい秀作、「特捜戦隊デカレンジャー」。

「キラッと参上!カラッと解決!」「ひらめキーング!」
などなどのキャッチーなフレーズが次々と飛び出し、本日までで放送7話という序盤の状況ながら既に快調、絶好調、そして大好評を得ている様子の、スーパー戦隊シリーズ第44弾「魔進戦隊キラメイジャー」。
個性豊かなキャラクター陣、明快な勧善懲悪、本気でキラメイている(文字通り!)ロボ戦、長年の戦隊ファンにはたまらない小ネタなど、魅力満載のこの作品。
今週は大ピンチ、ですが来週は新ロボ登場と、早くも来週が、次回が待ちきれません。

ではありますが、大きく報道されたように、キラメイレッド・熱田充瑠役の小宮璃央くんが新型コロナウイルスに感染(現在は退院)、そして撮影もウイルスの影響を受けてなかなか進んでいないようです。
作品のストックも「5月中旬ごろまではある」という話でしたが、その時期ももう間近。もちろん出演者やスタッフの皆さんの健康・安全が一番なので、ストックが尽きたとしても、そのキラメキが再び輝くことを待っていたいと思います。

もしキラメイジャーの新作エピソードがしばらく難しいようであれば、現在各局が新作ドラマの放送枠を多くを旧作ドラマの再放送で対処している状況でもありますし、スーパー戦隊シリーズもなんらかの対処が必要になるでしょう。

すごく簡素に計算してみると、シリーズが「秘密戦隊ゴレンジャー」から「騎士竜戦隊リュウソウジャー」まで43作放送を終えていて、1作あたりが50話と計算すると
…あ、そこのマニアのあなた、「ゴレンジャー84話じゃん」「ジャッカーは35話」「チェンジマンは…」とか、今は置いておいてくださいね。
43×50で、単純計算で2150話あるわけです。毎日1話ずつ放送しても約6年、2話ずつでも約3年は持つ計算。話のストックは十分です。もちろん放送するには役者さんの肖像権とか、別の問題もありますけどね。まあシリーズとしてのストックは十二分にあります。

が、ここであえて、もし再放送が必要になるなら…というよりも、今の自宅待機・外出自粛・在宅勤務などがまだまだ時間かかるようであれば。お時間があるようなら。
ぜひともその時間の中で、ひとりでも多くの人に観直してみてほしい戦隊作品、あえてひとつだけですが特にあげておきたいのが、スーパー戦隊28作目、「特捜戦隊デカレンジャー」です。

「デカレンジャー」は今から16年前、2004年に全50話放送された作品です。今のレッドの小宮くんが2歳の時に放送していたのかと思うと、結構な時間が経っていますが、この作品は未だに古臭さを感じさせない作品です。

この作品を大きくおすすめする理由は3個あります。

ひとつ!非常にこの作品は見やすい。
この作品は刑事ドラマをモチーフとした戦隊で、大きな特徴として「ショッカー」とか「黒十字軍」とか「ダーク・キングダム」みたいな、年間を通しての敵組織がありません。年間通しての狂言回し的なキャラはいますけれど(エージェント・アブレラ)。
毎回登場する犯人の宇宙人=アリエナイザー(綴りはAlienizer)が巻き起こす事件に、デカレンジャーが立ち向かっていくというストーリー。

その内容も、若手の熱血刑事が走り回って犯人を追いつめていくというオーソドックスなものから、本格的な推理もの、ネゴシエイターをテーマにしたもの、「Gメン75」もかくやのハードボイルドな作品から、迷子の赤ちゃんのお世話だったり、ストーカーだったり、女刑事バディものだったり、とにかくバラエティーに富んだ作品群になっています。
基本のキャラクター設計もかなりオーソドックスなものなので(逆にだからこそ個々の個性が沸き立つ)、初見の人でもかなりとっつきやすい作品です。

ふたつ!不思議と「キラメイジャー」と縁深い作品。
現役の「キラメイジャー」の制作発表の際、スタッフの名前に小躍りして喜んだファンも少なくなかったのではと感じています。
「キラメイジャー」のプロデューサーとメインライターさんの座組み、実は「デカレンジャー」といっしょなのです。

プロデューサーの塚田英明さんは「デカレンジャー」が始めてメインプロデューサーとして活躍された作品。その後も「マジレンジャー」「ゲキレンジャー」「仮面ライダーW」「仮面ライダーフォーゼ」「科捜研の女」などを担当されていた人です。
メインライターの荒川稔久さんはスーパー戦隊の脚本家の中でも大ベテランにあたる人で、「鳥人戦隊ジェットマン」から戦隊に参加し、「アバレンジャー」「デカレンジャー」「ゴーカイジャー」をメインで担当。そして「仮面ライダークウガ」のメインライターさんでもあります。
この2人が久々にタッグを組んだのだから、「キラメイジャー」がおもしろくないわけがない!という安心感をファンに与えるぐらい、「デカレンジャー」の面白さは群を抜いていたわけです。

ちなみに、エンディングのイントロ後にある7秒ほどのおまけコーナー(魔進マッカとか「へんだよね」「ジンジャメ~ン」とかやってたあれ)、実は元々「デカレンジャー」でやっていたものなんですよ。この復活も嬉しかったですねえ。そういえばエンディングダンスも「アバレンジャー」からだったかな。
もう一つ言えば、「キラメイジャー」5人が出演しているネット番組「スーパー戦隊パーティー」のMCがデカグリーン・江成仙一役の伊藤陽佑さんですね。

みっつ!見事なまでの作品の息の長さ。
スーパー戦隊はこれまでで44作あり、話数的には初代「秘密戦隊ゴレンジャー」が2年間の放送で84話と、群を抜いて多い話数を誇っているのですが、「デカレンジャー」は話数こそ50話ですけれど(それも十分凄い)、この「デカレン」こそが、スーパー戦隊の中でも最も息の長い作品のひとつ、と言えます。というか言い切れます。なんと、つい最近も新作が作られた作品なのです。

時系列で言いますと、
2004年:「特捜戦隊デカレンジャー」本放送。
2006年:Vシネマ「魔法戦隊マジレンジャーvsデカレンジャー」発売。
ここまではまあだいたいの戦隊が経験していますが、まだここから歴史は続きます。

2007年:Vシネマ「轟轟戦隊ボウケンジャーvsスーパー戦隊」にデカブレイクが出演
2011年:「海賊戦隊ゴーカイジャー」にデカレッド、イエロー、ボスが出演
 また映画「スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」にデカピンクが出演
2012年:「非公認戦隊アキバレンジャー」にデカレッド?が出演
2015年:Vシネマ「特捜戦隊デカレンジャー10 YEARS AFTER」発売
 ※10 YEARS AFTERシリーズが制作されたのはハリケンジャーに次ぎ2戦隊目。この後ゴーオンジャーでも制作される
2017年:映画「スペース・スクワッド」に全員出演
 また「宇宙戦隊キュウレンジャー」にデカグリーン、ピンク、ボスが出演

と、こんな感じで、戦隊35作目記念として歴代レジェンドが次々出演した「ゴーカイジャー」は別としても、それ以外の作品でも、デカレンジャーがしっかりと続いているのです。
さらに最新の話として、デカレンジャーの変身前を演じた6人の俳優さんが、4月5日にオンラインサロンを立ち上げました。

現在は広島で「半農半芸」をテーマに、ローカルタレントとして大活躍中のレッド=さいねい龍二さん。
現在も役者として2.5次元の舞台を中心に精力的に活動されているブルー=林剛史さん。
俳優業のみならず、歌手やプロデュース業などで八面六臂の活躍を見せるグリーン=伊藤陽佑さん。
「デカ」後も女優として大活躍しつつ、昨年には第3子が産まれ、現在は子育て真っ最中の木下あゆ美さん。
声優やミュージカルなどで今も活躍中、一昨年にデカブレイク役・吉田友一さんと結婚され話題となったピンク=菊地美香さん。
現在は俳優を引退され、修業を積み、京都に「京都よしだ針灸院」を開設し精力的に活動中のブレイク=吉田友一さん。
そんな現在でも各々に活躍中の6人が、オンラインで今もつながり、ファンとの新しいコミュニケーションを実現しようと活躍されています。
そういう意味合いでも、「デカレンジャー」は、今なお現役の戦隊でもある、とも言えるでしょう。

東京ドームシティでの恒例の戦隊ショーがあります。「僕と握手!」と言えば分かる人も多いかもしれません。
2005年に変身前の役者さん6人が出演したショーでは、ショーを観たいファンの皆さんが、早い時間…始発の段階で、東京ドームシティ中を取り囲んでいるような状態でした。あまりにもたくさんのファンが駆けつけたため、その日6回予定だったショー、急きょ7回目を追加したという、ありえなかった出来事も起こるぐらいの人気を博していた「デカレンジャー」。この事実からしても、面白さはお墨付きです。

もちろんスーパー戦隊、他にも楽しい作品はいっぱいです!
戦隊メンバー同士の恋愛が大きなドラマを、感動を生んだ「鳥人戦隊ジェットマン」。
単純明快なストーリーが老若男女多くのファンを虜にした「百獣戦隊ガオレンジャー」。
松坂桃李さん・高梨臨さんが出演されており、そのストーリー展開で多くのファンを虜にした「侍戦隊シンケンジャー」。
2つの異なる戦隊が時に対立し、時に協力しながら織りなす高いドラマ性が評価され、放送界の優れた放送作品や個人に授与されるギャラクシー賞を、戦隊作品で初めて受賞した「快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー」など、挙げればきりがありません。

それこそ元祖「秘密戦隊ゴレンジャー」も決して古臭くはなく、敵味方の攻防戦が、コミカルな味付けの中でも実に熾烈でハードなこと、そして実に大人の戦隊であったことに、今観てみるとはっきりと気づかれることと思います。
とにもかくにも「おすすめの戦隊は?」とファンに聞いたら、きっと十人十色の答えが返ってくるでしょう。

ちなみに最近人気の俳優さんがこの作品に出ていた、というのも簡単に。
・未来戦隊タイムレンジャー⇒永井大さん
・百獣戦隊ガオレンジャー⇒金子昇さん、酒井一圭さん(純烈)、玉山鉄二さん
・忍風戦隊ハリケンジャー⇒白川裕二郎さん(純烈)
・轟轟戦隊ボウケンジャー⇒高橋光臣さん
・天装戦隊ゴセイジャー⇒千葉雄大さん
・海賊戦隊ゴーカイジャー⇒山田裕貴さん
 ※ゴーカイジャーは本日からYouTubeでも、毎週2話ずつ配信開始!

・特命戦隊ゴーバスターズ⇒小宮有紗さん
・獣電戦隊キョウリュウジャー⇒竜星涼さん
・烈車戦隊トッキュウジャー⇒志尊淳さん、横浜流星さん
・宇宙戦隊キュウレンジャー⇒岐州匠さん

とにもかくにもスーパー戦隊は楽しいです。
冗談抜きで、大河ドラマに次ぐシリーズ枠じゃないかとも思います。
そのフォーマットと、バラエティーあふれる作品群を、ぜひこれからも楽しんでいただきたいと思います。
まずは現役の「キラメイジャー」を。
自分の好きだった作品をたどってみてもいいかもですね。
そして、個人的なおすすめは、「特捜戦隊デカレンジャー」。ぜひ機会があれば、観てみてくださいね!

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