② 調停調書正本で強制執行の狼煙を上げよ【中】 東京家庭裁判所へゴー!
東京家庭裁判所で申請手続してみる
こんにちは、海苔子です。中編は東京家庭裁判所 家事訴訟記録係でのドッキドキな調停調書正本と送達証明書申請について振り返ります。
13年振りに東京家庭裁判所を再訪
記入済の申請書類と添付資料、切手、印紙、身分証明書、印鑑などを準備して、霞ヶ関にある東京家裁裁判所へ行きました。裁判所に行く機会はめったにないですし、当事者の子も連れて行きます。親子社会見学ツアーの始まり、始まり。
東京家庭裁判所はこんなところ
入庁時に金属探知機等を使用した所持品検査を受けます。混雑する午前9時30分~午前10時30分、午後零時30分から午後1時30分までは、入庁に時間がかかるとのこと。私は11時過ぎに行ったので、ガラガラ。空港のようにピリピリした雰囲気はないのですが、カミソリや刃物類は預けることになります。
ゲートを抜けて左奥に見えるのは、子の氏の変更許可を申立てた家事訟廷事件係。懐かしい! 隣の窓口では養子縁組するご家族がうれしそうに申請していてほっこりしたな、なんてあの頃を思い出しながら、13階にある家事訴訟記録係に向かいました。
収入印紙や切手は地下のファミマで購入可能
収入印紙や切手の準備ができていなくても、追加が発生しても地下1階のファミリーマートで購入できます。ただ、昼休み前後は職員の方で大行列するので、御迷惑を掛けないように時間をずらしましょう。隣には食堂もあります。
家裁に直接行ってよかった
申請は郵送でももちろん大丈夫。でも、私は書記官の方々に直接依頼したことで、その後の流れが断然スムーズになりました。本当にありがとうございます。
事前予約をしていたので、カウンターで名前を告げるとササッと書類が登場しました。
申請書を提出すると驚かれます。
「ご自身で強制執行を申立てるんですか? 士業でないのに?」
「友人の強制執行を手伝ったので、自分でやっちゃいます」と脳天気に答える私。
家裁に残されていた元夫の噛み跡
書記官さんは事件ファイルを見て、「これは面倒な相手だな」と察知したようです。
更正審判でずいぶんと揉めたらしく、受取まで3か月以上かかった記録が残っていました(前編に詳細あり)。これは初めて知る事実でした。当時の私はそうとは知らず、家裁に3回目の不払い養育費の履行勧告をお願いしていました。女性書記官さんがハードクレーマー元夫の猛攻撃に遭ったらしく、「履行勧告は今回で終了します。強制執行してはいかがですか」と匙を投げられたのです。だからか。
10数年前の元夫の自分勝手で非常識な言動の数々は、公式記録に。今さらですが、あの書記官さんには申し訳ないことをしたと反省しました。
現住所は確実に、特別送達は一度で成功させよう
「万全を期しましょう。元夫さんの現住所は確かですか?」と、書記官さんが何度も確かめます。
1度目の特別送達に失敗すると、次は職場に同じく特別送達を。それでも失敗したら、もう一度自宅調査後に書留で元夫宛で正本を送り、同時に配達証明書が作成されます。こうなると1か月以上のロスが発生。特別送達の切手代って1000円以上するんです。面倒だし無駄にお金は使いたくありません。
「大丈夫です、確実です。昨日も確認してきました」
一発で仕留める。
機転の利く書記官さんたちに大感謝!
担当書記官さんが申請書や調停調書などを念入りにチェックし始めます。手が空いたベテランの書記官さんも更正審判の扱いを調べたり、必要書類を探したり、3人がかりで準備してくれました。ありがたいことです。
「日中は働いてらっしゃるんですよね。確実に渡すために期日指定で配達できますが、追加費用が掛かるんです」
「うーん、なるべくお金はかけたくないんですよね」と、ここで渋る私。
「この住所なら翌日に到着するので、金曜日発送の土日着になるようにしましょうか」
「わあ、そんなことができるなら、ぜひお願いします!」
我々の思惑通り、元夫はその週の土曜日に調停調書と更正審判の正本を受け取りました。後日送られてきた送達証明書にしかと記載されています。
そして、日曜午前。ある通知が届きます。