気づいた時には後悔を…[2]IH(過去)編2話
4Q0:32
78-80
ダムダムダムダム…
大輝:大我!
スッ…
パシッ!
大我:はぁ…はぁ…
秋宗:はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
スッ…
キュッ…
ドン!
スッ…
ガシッ!
鍋倉:……
スッ…
大我:ナイス!
ガシッ!
シュッ…
剣:舐めんなよ!
バチッ!
大我:なに!
秋宗:よし取った!
ダムダムダムダム…
秋宗:憲伸!
ブン!
憲伸:オシッ!
クイッ…
剣:憲伸!打つな!
パシッ…
憲伸:え……
審判:ピッ!青ボール!
鍋倉:はぁ…はぁ…油断したな…
憲伸:くそ…
ブー!!!
TO:青タイムアウトです!
審判:ピッ!青タイムアウト!
門松:来いお前ら!
憲伸:くそっ…
門松:落ち着け憲伸、まだチャンスはある!純平!必ず勝つぞ!だからお前も全力でぶつかれよ!
純平:はい!
純奈:純平ドリンク飲んで
純平:ありがとう…
剣:おい、まだチャンスはあるって先生は言った、だからこそ下向く暇なんてねーぞ!
俺たちは勝つ!残り時間全力で行くぞ!
部員:おう!
剣:○○!リバウンド負けんなよ!
○○:おう!
ブー!!!
審判:時間です、出てください
純平:よし!行くぞお前ら!
部員:おう!
審判:残り時間16秒!青ボールからスタート!
剣:純平!
スッ…
パシッ!
剣:はい!
スッ…
パシッ!
ダムダムダムダム…
○○:………
鍋倉:大我!スクリーンだ!
大我:ぐっ…
12
11
剣:ナイススクリーン!
鍋倉:カバー!!!!
フワッ…
ガシッ!
○○:……
鍋倉:嘘だ!
ガシッ!
○○:ふん!
ガシャーン!
80-80
ブー!!!
TO:白タイムアウト!
審判:ピッ!白タイムアウト!
門松:よーし!ナイス○○!
真佑:○ちゃん凄い!
秋宗:流石だな…
剣:よく決めた
○○:パスが良かったんだよ笑笑
門松:まだ6秒ある…鍋倉か大我にボールが行くだろう…絶対に打たせるなよ?
部員:はい!
剣:俺が鍋倉に着く、だから○○はその後のリバウンドを頼む
○○:うん!
憲伸:ファールはやめよう…純平さん4個なんだから我慢だよ?
純平:わかってるよ
秋宗:んじゃ時間ですね
純平:ラストディフェンス!瀧澤!ソイ!
部員:オー!!!
審判:残り時間6秒で白ボールスタート!
スッ…
パシッ!
晋:大我!
秋宗:貰わさねぇ!
5
スッ…
秋宗:貰った!
タタッ…
秋宗:タップパスだと……
憲伸:純平さん!裏!
純平:くそっ…
剣:カバー!
鍋倉:ボール寄越せ貴也!!!
貴也:!!
スッ…
剣:しまった!
2
ガシッ!
○○:うぉぉぉぉぉぉお!!!
シュッ…
1
門松:リバウンド!!!!!
スパッ…
0
ブー!!!
試合終了
80-83
秋田県立山王中学校優勝!!
鍋倉:お前最近入ったばっかりなんだって?
○○:あ?んだお前勝ったからって
鍋倉:良いから答えろ、お前はいつバスケ部に入った
○○:6月…
鍋倉:たった2ヶ月で…
○○:だから何が言いたいんだよ!
鍋倉:お前面白いやつだな、たった2ヶ月でアリウープダンク出来んのか?
○○:んなの普通だろ
鍋倉:普通か…ふふ…面白いやつ笑笑
剣:おい鍋倉!
鍋倉:なんだよ剣
剣:試合じゃ俺たちは負けたのかもしれねーけど、得点は俺が勝ってるからな!そこんところ忘れんなよ!
鍋倉:剣…俺達はミニバスからの付き合いだ…楽しかったよ
剣:俺もだよ…俺が高校行ったらすげぇプレイヤーになってボッコボコにしてやっからな!
鍋倉:高校に入れたらの話だろ?お前バカなんだからさ
○○:ふふっ…
剣:おい何笑ってんだよテメェ!
○○:俺お前より頭いいもん
剣:ぶっ殺してやる…
鍋倉:なぁ君!名前はなんて言うの?
○○:あ?名前を名乗るならまずはあんたからだろ?
鍋倉:俺は鍋倉友康!君は?
○○:新屋敷○○だ!次会うときはボコボコにしてやんよ!
鍋倉:おーこわこわ、楽しみに待ってるよ笑笑
剣:最後よくチェック行ったな…助かった
○○:誰かさんがカバーに行っちゃうから
剣:けど決められたろお前
○○:はぁ?お前そんなこと言う?俺泣いちゃうんですけど!
剣:おーおー!泣け泣け!
○○:さくちゃんと会うの?
剣:多分見に来てるはずだぜ?
○○:周りには言ってないから安心しろって
剣:ほんとお前タチ悪いよな
○○:いやぁ〜それほどでも〜
健太郎:準優勝か…
明香里:でもよくやったわよ…
健太郎:そうだな…あ、父さんに会いに行ってもいい?
明香里:私も行くわ
純平:くそっ……グスッ…グスッ…グスッ…
純奈:お疲れ様純平…
真佑:純奈さん…
純奈:あの子たちをよろしくね…
真佑:はい…必ず優勝してみせますから!
純奈:真佑…ありがとう…
ギュッ…
秋宗:………
○○:俺がハグしてやろうか?
秋宗:うるせーよボケ
○○:ほんと口悪いよ君、彼女いないでしょ?
秋宗:うるさい!早く荷物準備しろ!お腹すいてんだよ!
○○:ご飯なにかなー
龍雅:○○〜、門松さん呼んでるよ?
○○:ありがとう龍雅!
─────────────────────
門松:どうだい○○…
○○:どうって何がですか?
門松:全国大会は
○○:ん〜…
門松:レベル高いと思うか?
○○:いや別に
門松:あはは笑笑流石あの人の息子だな!
○○:父さんは関係ない
門松:鍋倉に最後やられたな
○○:すみません…
門松:なに、気にする事はない
○○:え?でも…
門松:確かに負けた、けど○○お前はあと1年ある
○○:ですね
門松:どうだ?またこの舞台で暴れてみないか?
○○:は?なんで?
門松:な、なんで?いやだってお前コートでアリウープダンクしたろ?
○○:あー、まぐれまぐれ!俺お腹空いたから行くわ
門松:なぁ…○○…まだ人を信じれないのか?
○○:は?何言ってんの?
門松:前の中学で起きたことが今でも辛いか?
○○:おい!
ダン!
門松:ぐはっ…おい○…○○……
○○:お前に何がわかるんだよ…お前大人に俺の何がわかるんだよ!おい言ってみろよ!
門松:そんなのわからない!
○○:ならつっかかってくんじゃねーよ!
門松:わからないがその人たちと剣達は同じなのか!
○○:怖いんだよ…人を信じるって事が……
門松:○○…
○○:今まで仲良くして切磋琢磨してきた仲間がある日突然周りからいなくなる…そして気がつけば1人きり…パスが来ない、リバウンドを取ると誰も貰ってくれない、俺のボールを取ると汚れるから!
お前は人生でいじめを経験したことはあるか!
先生にも見捨てられて自分が生きる場が無くなって大好きなものが嫌いになる!そんな経験お前にはあるのかって聞いてんだよ!
門松:ない…
○○:だろうな、お前みたいに何もかも情熱だ、気合いだ、根性だ!なんてクソみたいな精神論で指導してる奴がこの世にまだいるからいじめが起きた時なんかには手を差し伸べること無くお前が悪いとか言うんだろ?
そんなやつを信じて来年もこのコートで暴れないかだ?ふざけんじゃねーぞこの野郎!
門松:すまない…
○○:ほら結局は謝ることしか出来ず生徒に手を差し伸べることが出来ないじゃん!そんなやつの言葉を信じて俺はバスケなんて出来ねーよ!
宮里:ちょっと○○何してるの!やめなさい!
○○:うるせぇ!お前は俺を1回でも信じたか?俺は期待してたのに…お前は違う!良い先生なのかな!って信じてたのに!この…
バチン!
宮里:いい加減にしなさい!
○○:ほら…やっぱりだ…やっぱりだよ門松先生…
宮里:新屋敷○○!お前を部活動停止処分にする!
○○:けっ…やってられっかよ…
宮里:おい待て○○!
門松:宮里先生!もういいから…
宮里:ですが門松先生!
門松:僕が悪いんです!僕が悪いので…○○は悪くありません…
─────────────────────
○○:結局どいつも同じかよ…
ドン!
??:いてっ…
○○:あ、すみません…お怪我は?
??:あ、はい…大丈夫です💦私もよそ見しててすみません…
○○:いえいえこちらこそです…それでは失礼します
??:大きい人だなぁ…アリウープダンクの人だ!
伊織:??早く行くよ?
??:伊織!さっきアリウープダンクした人見たよ!
伊織:大きかった?
??:うん!びっくりした!
伊織:へぇ〜…ま、早く行こ
??:はーい……さっきの人かっこよかったなぁ…
─────────────────────
○○:はぁ…何がだよクソが…
明香里:流石に先生の胸元掴むのはだめよ○○
○○:だってあいつ…あぁー!!クソが!
明香里:パパが門松に言ったのね?お仕置しなくちゃ…
○○:ま、部屋にいるわ…
明香里:うん…
○○:はぁ…なんだよまじで…
ピンポーン
○母:はーい!
ガチャ🚪
剣:どうも
○母:あら剣くんじゃない!○○?
剣:はい、上がってもいいですか?
○母:どうぞどうぞ上がって〜
剣:お邪魔します
コンコン🚪
○○:なんだぁ〜
ガチャ🚪
剣:よう、問題児げんきにしてっか?
○○:出たな問題児…
剣:元気そうだな
○○:まぁなんとかな
剣:お前が入部して1ヶ月?2ヶ月?経ったろ?
○○:そうだな
剣:お前は頭がいい、すぐにうちのバスケを理解してプレーしたな
○○:バスケが好きなら理解できるだろ
剣:普通はそう行かないものさ、でもお前は理解した……だからこそ俺たちはお前を認めてるんだよ
○○:なんかその上からが腹立つんだよな
剣:喧嘩はお前が強くてもバスケでは俺の方が上だ
○○:ぐうの音も出ない…
剣:お前がいた中学はクソだったんだよ、だからお前も下手くそなんだよ
○○:かもな……
剣:お前がどうなりたいかなんて俺には関係はねぇがチームの為に命かけろよ?下手くそはうちにはいらねぇんだ
○○:うぜー野郎だよお前は
剣:門松先生にブチ切れたんだろ?
○○:なんでそれを…
剣:まぁわかるよあいつ暑苦しいしウザイよな
○○:まぁな…
剣:すまんな…あの時少しだけ会話を聞いてしまってな
○○:はぁ…そうか…
剣:なんでバスケ部に入ったの?
○○:ん〜…わかんね、けどここで諦めたら後悔するんだろうなって思ったから入った
剣:後悔か…
○○:んで?何しに来たの?
剣:お前がいないと張合いがなくてつまらなくてな
○○:秋宗いんじゃん
剣:確かに秋はいいよ?面白いから、けどお前ほどじゃない
○○:俺を過大評価し過ぎだよ
剣:気になったんだけどさなんで左でシュートするの?お前右利きだろ?
○○:………
剣:ちょっとお前腕見せろ
○○:あ、おい!痛てーよバカ!
剣:なるほど…この手術が原因か?
○○:離せよバカが
剣:何があったんだよ
○○:言わねーよ
剣:はぁ!お前バカじゃねーの?普通はここで言うタイミングだろうが!
○○:知らねーよ!お前の物差しで語ってんじゃねーよ!
剣:絶対聞くまで帰らん
○○:絶対に言わねーし帰れ
剣:お前が言いたくない理由はまだ俺たちを信用してないからか?
○○:………
剣:そっか…寂しいな〜
○○:わかったろ?だから早く帰れよ
剣:やーだー!
○○:ダルいってマジで!帰れよ!
剣:はぁ…わかったよ、正直言えばお前の実力は下手くそよ
○○:は?
剣:けど…ま、なんでもない俺帰るわ
○○:は?なんだよそこまで言ってなんで黙るんだよ
剣:いや教えたところでお前が強くなるか分からねーもん
○○:言ってみないとわからんだろ
剣:やーだ!
○○:ちっ…
剣:なんだよそんなに知りたいのか?
○○:べ、別に
剣:ならバスケして勝負しようぜ?
○○:は?なんで?
剣:俺が勝ったら教える負けたら教えない
○○:え、外暑いじゃん…だるいよ
剣:なんだお前逃げんのか…つまんねーの
○○:はぁ?逃げてねーし
剣:暑さを言い訳にしてんじゃん、負けるのが怖いんだろ?あ?
○○:てめぇいい加減にしろよ?上等だオラ!ぶっ殺してやる!
剣:へっ…んじゃ今すぐやんぞ!
○○:当たり前だ!
ダッダッダッダッダッ!
ガチャッ🚪
○○:母さん!今から剣のことぶっ殺してくる!
明香里:暑いから熱中症には気をつけなさいよ?
○○:あ、はいこれアクエリ
剣:サンキュー
明香里:剣くんごめんね?
剣:大丈夫ですよ笑笑
ガチャッ🚪
─────────────────────
秋宗:○○のやついつまで部停食らってんだよ…
龍雅:新人戦もあるって言うのに…ほんと困っちゃうわね
真琴:そういえば剣も休みか…
憲伸:なんか臭うな…
秋宗:お前が汗臭いだけだろ
憲伸:ちゃうわ!○○と剣が会ってるってことは無い?
真佑:まさか…
蓮加:まさかね笑笑
龍雅:あの二人だから……
陽:秋宗さん
秋宗:どうした陽
陽:いや…○○さんってやばい方なんですかね…
秋宗:ま、全中の決勝でアリウープダンクするくらいだからやばいだろ
陽:それはそうですけど…いつも傷作ってるじゃないですか…喧嘩ですかね?
道行:喧嘩はよくありませんよ!
真琴:じゃあお前あの二人止めろよ
道行:え?
憲伸:あの暴君でも○○には喧嘩では勝てないらしいよ?
道行:え…
陽:やばっ…
龍雅:あら、みっちーがあの二人の喧嘩止めてくれるの?
道行:ち、違います!僕には無理です!
憲伸:お前のでかい体は何のためにあるんだ!あの二人の喧嘩を止めるためだろ!
道行:違いますから!
門松:はぁ…○○…
─────────────────────
○○:はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
剣:確かに前よりは強くなった…けどまだダメだ
○○:くそっ…お前強いな…
剣:何わかりきってることを言うんだお前は
○○:はぁ…
剣:お前バスケしてて楽しいか?
○○:は?楽しい?
剣:お前にあってからずっとお前に聞きたかったんだよ、お前……
『バスケ楽しんでる?』