気づいた時には後悔を…[2]IH(過去)編3話
健太郎:ただいまぁ〜…あれ?○○は?
明香里:部屋で泣いてるわよ
健太郎:は!何があった!
明香里:○○が部停になったの健太郎のせいだからね?
健太郎:え!なんで?
明香里:門松に言ったでしょ?普通言う?
健太郎:だって…
明香里:だってもクソもないから!
健太郎:すみません…
明香里:謝る人違うでしょ
健太郎:うん…○○に謝ってくる……
明香里:言っておくけどこれでもしまた○○が自殺未遂したら離婚だからね?
健太郎:うん…
コンコン🚪
ガチャッ🚪
健太郎:○○?入るぞ?
○○:なんだよ…
健太郎:た、ただいま
○○:おかえり
健太郎:あのさ…その……
○○:もういいよ謝らなくて…所詮あんたも偽善者さ
健太郎:それは…
○○:門松先生って父さんの後輩なんだってな
健太郎:あぁ…
○○:あいつの尊敬してる人って父さんらしいね
健太郎:………
○○:何でもかんでもベラベラ喋りやがって!俺は偽善者指導者の元バスケをしてたなんて…
健太郎:○○…
○○:なんだよ
健太郎:すまない…
○○:何の謝罪だよ…
健太郎:すまない…
○○:辞めろよ白々しい!
健太郎:すまない…
○○:俺は誰を信じたらいいんだよ…
健太郎:○○…
○○:もういい!出ていけ!俺の部屋に入るな!
バタン🚪
健太郎:すまない…すまない○○…
─────────────────────
剣:○○くーん!バスケしようよ!ねぇ!
ガラッ🪟
○○:うるせぇぞ剣!
剣:新屋敷○○くんあーそーぼー!!!
○○:だからなんの用だよ!
剣:だからまた2人でバスケしようぜ!
○○:しつこいぞ!
次の日も…
剣:○○くん!バスケしようぜ!
ガラッ🪟
○○:うるせぇって!やらねぇよ!
これが1週間続いた頃…
剣:おいこら○○!出てこい!決闘じゃオラ!
ガラッ🪟
○○:お前1週間もうるせーぞ!帰って練習いけよ!
剣:もうバスケしなくていいから喧嘩しようや!お前をぶん殴ってやるからよ!早く来いよ!
○○:今行くから待ってろ!
ガチャッ🚪
明香里:あらお出かけ?
○○:剣のやつぶん殴ってくる
明香里:暑いから気をつけてね
○○:うん!
バタン🚪
剣:お!出てきたな!
○○:お前なんなんだよ!なんで俺に絡むんだよ!だりぃから!
剣:いいから早く来いよ
─────────────────────
剣:ここなら好きなだけやり合えるな
○○:はぁ…本気で殴り合うんだな?
剣:当たり前だろ馬鹿野郎!
○○:もし俺が勝ったら二度と関わるな!それに明日退部届を出す!
剣:もし俺が勝ったら戻ってこい、お前とバスケがしてぇ!!
○○:なんで俺なんだよ…
剣:ま、いいから早く勝負しようぜ…
○○:行くぞオラ!
👊
瀧澤中
門松:今日もあの二人来てないか…
真琴:剣もここまで来たら○○のこと諦めたらいいのに
龍雅:だって○○の為に部活来てないけど剣はキャプテンじゃん?県大会に向けて早く練習したいのに…
憲伸:俺は○○とバスケしたいけどなぁ〜
真琴:そう?
憲伸:だってアリウープダンクだぜ?それに訳ありだとしても俺たちの仲間だろ!
秋宗:俺たちが仲間って思っても○○が俺らを仲間と思わないなら無理だろ…
龍雅:あっきー…
真佑:何話してんの?早く練習するよ?
龍雅:あ、うん!みんなやるよ!
部員:はい!
秋宗:うん…
門松:田村!
真佑:はーい!
門松:剣と○○はまだ来ないか?
真佑:今日も来ませんよ…というか○○は部活動停止でしょ?先生が言ったのに忘れたの?
門松:そうだな…変なこと聞いてすまなかった…
蓮加:なんですかねいきなり
真佑:うん…なんだろう…
─────────────────────
○○:なんでてめぇは俺は突っかかるんだよ!
剣:仲間だろ!
○○:上辺だけの仲間なんていらねーよ!そんなのはクソ喰らえだ!
剣:俺たちの仲間を侮辱するか貴様!
○○:なんだよ!まだ殴り足りねぇのか!来いよ!
剣:俺はお前を裏切らない!
○○:何をもって裏切らないって言ってんだよ!
剣:俺たちを上辺だけの関係って思っても別に構わねーよ!けどそんなバスケしたって絶対に今より強くなれない!そんなお前に俺は負けるわけない!
○○:はぁ…はぁ…はぁ…ちょいたんま…
剣:なんだよ…
○○:喉乾いた
剣:だな
ゴクッゴクッゴクッゴグッ…
○○:飲む?
剣:ありがとう…
ゴクッゴクッゴクッゴグッ…
○○:お前飲みすぎ
剣:いやいや同じぐらいよ!けどあんがとな
○○:うん…
剣:なぁ聞いていいか?
○○:なに?
剣:その右腕の傷ってお前もしかして死のうとした?
○○:………
剣:そっか…
○○:まだ何も答えてねーだろ
剣:いや、聞かなくてもわかるよ…けどお前の口から聞きたい…
○○:俺は言わねぇよ…
剣:お前本当は今の自分が嫌いなんじゃないのか?
○○:……
剣:自分のこのらモヤモヤする感じが嫌でたまらないんじゃない?だから俺たちとはあんまり仲良くしたくないんじゃない?
○○:……
剣:けどお前俺たちをちょっとでも信じようと思った時があった…けど過去が蘇って不安になったんじゃない?
○○:………
剣:あの日俺は今までやったことの無いアリウープパスをした、てっきりレイアップとかゴール下かなって思ったけどまさかダンクするとは思わなかった…
○○:は?お前わかっててしたんじゃ…
剣:アホ、お前が合わせたんだろ?脳より先に体があのボールを掴んでダンクしたんだろ?
○○:………
剣:つーかお前ダンク出来るんだな!
○○:お前も出来んだろ
剣:馬鹿言え!アリウープダンクなんて無理さ!
○○:普通のは?
剣:できるに決まってんだろ
○○:うざっ…
剣:ミニバスの頃お前一人に大量に点を取られて…あの日俺に目標ができた、絶対負けない選手になる!ってね笑笑
○○:なんでミニバスのことを何時までも…
剣:全国ってすごいなって思ったよ…俺たちお前以外のチームには圧勝してたのに、お前にやられたんだ…一生忘れないよ
○○:そう……
剣:けど俺が知ってる新屋敷○○は右利き…けどお前は左利き…恐らく左利きにしてまだ1年くらい?
○○:お前何?俺のストーカー?
剣:教えてくれよ○○…
○○:お前ほんとしつこいよ?よくさくらちゃんと付き合えたな
剣:それはいいから教えろ!教えて下さい!
○○:はぁ…わかったよ…けどこの話は俺とお前だけの話だからな?
剣:わかってるって!
○○:実はさ……
─────────────────────
剣:んぐ…ヒック…ヒック…んぐぐぐ……
○○:何泣いてんの?
ギュッ!
○○:おい抱きつくなよ!
剣:づらがっだな…ズズズ…っらがっだな……
○○:剣……
剣:おまぇばづよいど!
○○:おい暑苦しいし、鼻水と涙付けんなよ!
剣:お、おで…お前のみがだだがんら!!
○○:は?なんて?
剣:お…おで7〆7|」*々7〒:÷=|」・+|+だから!
○○:いや全然分かんねーから!
剣:グスッ!いいか新屋敷○○!俺はお前を絶対に裏切らない!絶対に見捨てない!絶対にお前をぶっ潰す!
○○:最後の何?
剣:なぁ○○!
○○:ん?
剣:俺を信じてくれないか?
○○:お前を?
剣:そう!俺を!
○○:すまん…
剣:今すぐに信じろって言わない!けど…けど!俺を信じてくれ!なぁ!なぁ!なぁ!なぁ!なぁ!
○○:あー!もうしつこいよ!わかったから!
剣:まじ?何がわかった?
○○:俺の負けだ!もう好きにしろ!!
剣:やったぜおい!おれのかちだぁぁぁあ!!!!
○○:だから離れろって!
剣:友達なんだからいいじゃん!
○○:誰が友達だよ…
剣:うっ…グスッ…
○○:泣くなよお前!
剣:友達だろ!親友だろ!おいー!!!
○○:わかったから!わかったから離れろ!
蓮加:お兄ちゃん…見てあれ、お昼に公園で男ふたりが抱き合ってるよ?
秋宗:そんなキモイ光景見るな
蓮加:けどあれ○○さんと剣さんじゃない?
秋宗:そんなわけないだろ?だってあいつら…
剣:お腹すいたな…何食おうかな〜
○○:冷たいものがいいね
剣:蕎麦なんてどうよ!
○○:おー!蕎麦!ナイスアイディーア!
秋宗:まじだ…
○○:あれ?あっきーと蓮加ちゃんだ
蓮加:お疲れ様です!
剣:よっ!蓮加お疲れ様…秋もやっほー!
秋宗:お前ら汚いぞ?
○○:ひどい!人を見て汚いって言うなんて!
秋宗:いやいや汚ねーだろ
蓮加:それに血が出てますよ?
剣:あ〜、さっきまで○○と殴り合いしてたからかな?
○○:だね、それでお腹すいたから蕎麦食べに行く所
秋宗:蕎麦?あー!あそこか
蓮加:いいなぁ〜…蓮加もお腹すいたよお兄ちゃん
秋宗:んじゃそば食べに行くか!
蓮加:やったね!
○○:1回シャワー浴びてくるか
剣:だな…汚いままお店に入れねーもんな
○○:んじゃ準備出来たらここ集合で
剣:あ、お前ってスマホ持ってる?
○○:いやないね、必要ないし
剣:そっか、なら一時間後ここな
○○:はいよ
剣:秋宗も蓮加も遅れんなよ?
○○:あ、2人とも準備出来たら俺ん家に迎えお願いします!
秋宗:お、おぉ…
蓮加:ねぇお兄ちゃん…どうなってんの?
秋宗:俺が聞きてぇよ…
─────────────────────
真佑:はぁ…あの二人来ないね…
龍雅:剣はわからないけど○○は部活停止でしょ?
憲伸:けどあの二人が居ないのはさすがに厳しいよな
秋宗:いや…来るんじゃねーかな?
真琴:え?
門松:龍雅時間だぞ
龍雅:はーい!みんなやるわよ!
部員:はい!
蓮加:はぁ…なんかみんな静かですよね…
真佑:うん…なんか寂しそう…
龍雅:それじゃあやるよ!
瀧澤ー!!!!
バン!
真佑:キャッ!
蓮加:な、なに!
剣:みんなおはよう!
○○:おはよう〜…ございます…
剣:おめぇ何ビビってんだよ笑笑
龍雅:剣!○○!
憲伸:なんだよ!来るなら早く来いよな!
剣:わりいわりい笑笑
真琴:○○は部活停止なんでしょ?
○○:それが……
剣:そのことは任せろ!
秋宗:任せろ?
剣:なぁ先生…俺が言いたいことわかるよな?
門松:わかるよ…私の責任だから……
剣:んで?○○の部活停止取り消すよな?な?
門松:うん……
剣:○○、殴っていいよ?
○○:いいの?
剣:うん
真佑:ちょっと2人とも!
○○:確かに…父さんの後輩だからってなんかウザかったんだよな……
剣:ん?父さん?
門松:○○になら殴られてもいい…
○○:それじゃあ遠慮なく……オラァ!
👊
剣:よし!部活やんべや!
部員:……はい
剣:あ?キャプテンの言うこと聞けんのか?あ?部活やるぞ!
部員:は、はい!
真佑:先生冷やしてください……
門松:田村ありがとう…イテテ……
蓮加:はぁ…あの二人が仲良くなるのはいいんですけど怖いですよね……
真佑:けどなんでまた急に……というか先生は○○のお父さんの後輩って話はどういうことですか?
門松:○○のお父さんは高校、大学の先輩でね……ホントすごい人なんだよ
蓮加:へぇ〜プロだったりするんですか?
門松:よくわかったね、○○のお父さんは日本代表だよ
蓮加:え!
真佑:え!日本代表選手の息子?!
門松:これを言うと○○嫌がるから言うなよ?また俺殴られるから
蓮加:もしかして先生がでしゃばった結果……
門松:うん…○○怒らせてそれを見た宮里先生が部活停止にしたというわけで…
真佑:なるほど…けど宮里先生はバスケ部辞めましたよね?
門松:まぁな…
─────────────────────
門松:わざわざお呼びたてしてすみません……
健太郎:いや、僕もちゃんと話したかったから
門松:ご無沙汰してます…明香里さん
明香里:門ちゃん久々ね…それで話とは?
門松:○○くんについてなんですが……
明香里:部活停止になったから部活には行かないって行ってたけど?
門松:宮里先生がその処分を決め○○くんに言いました…
明香里:おかしくない?門ちゃんが監督よね?
門松:僕が○○くんを煽ってしまい○○が怒ったところをみて判断されたと思います…
明香里:それだけじゃないんじゃない?
門松:宮里先生が○○くんに対してビンタを…
健太郎:○○にビンタ?宮里先生って人が?
門松:は、はい…
健太郎:その先生はどこに?
門松:自主退職しました…
明香里:逃げたのね?
門松:は、はい……それでなんですが○○くんの部活動停止処分を無くしまた○○くんに来て欲しいのです
明香里:この件については健太郎にも責任があるんだからちゃんとしなさいよ?
健太郎:はい、すみません…
明香里:ま、偽善者指導者に教わりたくないと○○は言っていますが?
門松:言い返す言葉はありません…○○くんへの態度が私の本来の姿だと思いますし……
明香里:毎日のように剣くんがバスケやろうぜと○○を誘っています…
だから剣くんのことを絶対に怒らないでくださいね?
門松:わかっています…
明香里:確かに○○は他の子では経験しないことを経験しました…その分人を疑い信じません…
それを煽ってやる気を出させようだなんて考え方で○○にまた接したらわかってますよね?
門松:はい……
明香里:私は○○をもう失いたくない…今は門ちゃんの先輩の立場ではなく、1人の息子を持つ母親として先生にお願いをしています
門松:もちろんです
健太郎:すまなかった…
門松:健太郎さん…
健太郎:○○のことをお前にも知って欲しいから伝えたのが間違いだった…
俺の息子に対しての指導がどんなものかも……
門松:すみません…
健太郎:決めるのは○○だ、私たちは○○が決めたことを応援するし支える、だからこれからも○○をよろしくお願いします…
門松:頭をあげてくださいよ!
健太郎:俺はお前を信じてる……だからお前も○○を信じて欲しい…あの子は俺とは違う!○○は変われる!だから先生であるお前の力を借りたいんだ!
門松:健太郎さん…