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気づいた時には後悔を…国体編3話後編

○○:はぁ…なんで入らない…

卓也:相変わらずだな…

○○:リラックスしてるのに……

卓也:やっぱり試合の流れで決めるのがいいかもな

○○:早く国体やらねぇかな〜

鍋倉:まぁ月末にあるからそれまで頑張れ

○○:はぁ…もう上がるっす…

卓也:お…おぉ……

鍋倉:なかなかの重症っすね

卓也:あぁ…これは一波乱ありそうだな

○○:試合の流れでか……

ガラガラ🚪

男:○○おはよう!

○○:うん…おはよう

男1:テンション低くない?

男2:確かに…

女2:何かあったのかな?

女1:紗耶ちゃんと喧嘩したとか?

○○:はぁ…

ガラガラ🚪

伊織:みんなおはよう

男:伊織さんおはよう!今日も可愛いね!

伊織:あはは笑ありがとうございます笑

女2:伊織ちゃんちょっと…

伊織:ん?なになに?

女3:伊織の席の隣の背が大きい子いるじゃん?

伊織:うずくまってる人?

男1:今日機嫌悪いみたいだから気をつけてね

伊織:あ…うん、わかった

○○:はぁ…空は青いのに俺の心は曇天だ……

伊織:はじめまして!昨日転校してきた相楽伊織と言います!よろしくね!!

○○:あぁ?あ〜…噂の転校生ですか…これはご挨拶どうも……

伊織:ん?もしかしてあなた……もしかして…

○○:なんだよ…今はそっと……

ガラガラ🚪

あやめ:おはよう〜

紗耶:おはよう〜

女2:あ!紗耶ちゃん!!

紗耶:ん?何?

あやめ:紗耶ちゃん……あれ…

紗耶:あれ?……は?何してんのあいつ

秋宗:おはよう〜……○○が女の子に抱きしめられてる!

伊織:私の王子様〜♡

○○:は?王子様?なんだそりゃ!!

伊織:病院で転びそうになった時に助けてくれたじゃないですか!

○○:病院…あー!あの時の!!怪我はなかったんだ

伊織:ありがとうございました!!その時に私一目惚れ…

紗耶:おい○○!!どういうことだ!私というものがありながら!!ほかの女と何抱き合っている!!

○○:違うんだ紗耶!!

伊織:紗耶……あ!紗耶!!

ギュッ!

紗耶:グェッ……ちょっとあなた誰よ!!

伊織:私よ!久しぶりね!

紗耶:え!伊織!!!

伊織:そうよ!

紗耶:きゃー!!久しぶりじゃない!元気だった?

伊織:相変わらず元気だよ!!紗耶も元気そうね!

紗耶:たくさん色々聞きたいことがあるんだけどその前にひとついい?

伊織:なに?

ガシッ

伊織:え……

あやめ:胸ぐら掴んだ

紗耶:うちの彼氏に何抱きついてんの?

伊織:彼氏?誰が?

紗耶:そこの図体のでかい高校1年に見えないやつの事だよ!

○○:グサグサッ…

秋宗:これはオーバーキルされましたね

あやめ:よく自分の彼氏をあそこまで言えるか私には不思議です

伊織:え?この人の彼女があの女王紗耶の彼氏!!!

紗耶:そのあだ名はやめなさい!!!

伊織:だってそうだったじゃんか〜、それよりこの人に一目惚れしたから彼氏寄越しなさいよ

紗耶:誰がアホ女に渡すもんですか!!

伊織:身長は私の方があるもん!

紗耶:私165cmだよ?確か164でしょ?私の勝ちね!

伊織:ぐぬぬ……でも!

ムニュッ…

○○:おぉ……

伊織:紗耶より胸はあるもんね〜笑笑

紗耶:ぐぬぬ…胸なんてただの脂肪……おい何鼻の下伸ばしてんの?殺すよ?

○○:伸ばしてません!

伊織:私紗耶より可愛いと思うけどなぁ〜どう?

○○:紗耶の方が可愛いぞ?

伊織:え…?

○○:俺は紗耶が好きだ

伊織:だってわがままでしょ?

○○:うん

伊織:暴力的でしょ?

○○:間違いない

紗耶:おい

伊織:それに…

○○:そんなところも好きだもん笑笑だからごめんなさい…それにあそこにフリーのイケメンがいるからあっちにお願いしてみたら?

伊織:ん…私あんまりイケメン好きじゃない…

あやめ:あはは笑言われたねあっきー

秋宗:○○の野郎…

○○:それに僕はイケメンじゃないからのべっとしてるから

紗耶:イケメンは見るだけでいいんだよね

伊織:そうそう!イケメンは鑑賞用なの笑笑

あやめ:あっきーメンタルブレイク!

秋宗:俺ナルシストじゃないから別に平気だもん…

紗耶:○○の顔って安心感があるのよ…○○はイケメンじゃないし逆にちょっと老けてるし、ほんとに高校1年なの?って思うし、それに女心も分からないどーしようもないやつだけど…でも笑った顔のギャップが半端なく可愛いし♡もう…語ってたら放課後になるから♡

○○:なんか軽くディスってるよね

紗耶:え?

○○:もういい、気分悪いから話しかけないで

紗耶:あ…○○…

先生:金川〜相楽〜席に着け〜

紗耶:は、はい…

○○:はぁ…

あやめ:どうしたの?

秋宗:俺もわかんない

伊織:…………

先生:であるから……

紗耶:………

先生:そんなに彼氏が気になるか?金川

紗耶:え?あ、いや……

先生:なら前見て授業に集中しろ

紗耶:すみません……

○○:…………

乃木坂南高校

真羽:レイちゃんお昼食べよう!!

レイ:かっきーと食べるならごめんね?

真羽:うん……蘭賀の所行ってくる……

遥香:そんなに嫌なの?

レイ:私のことを好きでいてくれるのは嬉しいんだけど……なんで私なの?

遥香:それは本人に聞いてよ

さくら:お待たせ〜食べよう!!ん?どうかした?

遥香:真羽がレイちゃんの事をお昼に誘ったけど断られてその話してた

さくら:なんで真羽くんダメなの?

レイ:別にダメとかじゃないよ?じゃないけど私あっきーが好きだから……

さくら:答え出たじゃん、さぁご飯だよ!

真羽:蘭賀〜……ご飯食べよ〜

蘭賀:またレイに断られたんだ

真羽:俺はもう無理かも……

蘭賀:まだ告白してないんだからまだわからないじゃん

真羽:なんか無理そうだよ……

蘭賀:もし無理だとしても真羽の思いを伝えないで終わるなんておかしいよ!

真羽:蘭賀?

蘭賀:ちゃんと好きって言わないと!レイのどこが好きなのかちゃんと言わないと!!

真羽:わかったから大声で話すな!!

乃木坂高校

卓也:よーし!みんないるな〜って○○は病院か?

秋宗:いや、なんもそんな話は聞いてませんよ?

卓也:サボり?

健:あの○○が?

清衡:ないない笑

○○:ちーす……

卓也:遅いぞ!始めるところだったけどどうしたの?

○○:うんこつまった

鍋倉:そりゃぁおまえのうんこなら1発だろうな笑

卓也:よし!やるぞ!

○○:ゴクッゴクッ……ふぅ……

紗耶:あ……○……

卓也:○○!はやく!

○○:はーい

紗耶:………

あやめ:??????

日奈子:珍しいね

紗耶:はい?

日奈子:○○君が自分でドリンク飲むの

若月:まぁ、それが普通だけどな

日奈子:ジャンプアップやるよ!

部員:おぉー!!!!

若月:国体まで1ヶ月を切ったが……さてと…そこ後は冬の予選があるからなぁ…

日奈子:東京体育館……何度涙を零したか…

紗耶:絶対に嬉し涙にします!

若月:頼もしい後輩だな日奈子

日奈子:ですです笑あやめちゃんもいるしね〜

あやめ:えへへへ笑笑

卓也:よし!フリースローだ!

シュッ…

スパッ…

牧園:よし…

○○:ふぅ……

ダムダムダムダム…

シュルルルルル…

シュッ…

ガゴッ…

○○:チッ…

日奈子:やっぱり入りませんね

若月:あぁ…そうだな

日奈子:外した人並んで!!

ビーーーー!!

○○:はい!

タッタッタッタッタッ……

キュッ…

タッタッタッタッタッ……

キュッ…

卓也:ココ最近○○の体力増えたよな

健:フリースローの分のランがあるもんな

清衡:もしかしたら俺たちが思ってるよりストレス溜まってるかもよ?

鍋倉:あはは笑あの○○がですか?

卓也:あはは……は…は……いや…○○って案外気にしぃだからもしかして……

○○:はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…

秋宗:ドリンク飲め

○○:ありがとう…はぁ…ゴクッゴクッゴクッゴクッ…はぁ…

秋宗:手首の返し強いぞ?

○○:マジで?わからんかった…手首の返しか……

鍋倉:○○〜フィジカルトレーニングやるぞー!

○○:おす…

ドン!

紗耶:きゃっ!

○○:ごめん…

紗耶:こっちこそ…

○○:はぁ…よし…

紗耶:○○……

若月:……………

鍋倉:せーの!

○○:せーの!

ドン!

ドン!

ドン!!

鍋倉:はぁ…せーの!!

ドン!

ドン!

ドン!

○○:よし……

鍋倉:強くなったな笑笑

○○:まだまだすっよ!

鍋倉:ふぅ…ダミータックルやるぞ

○○:押忍!!

鍋倉:○○行くぞ!

○○:おっしゃ!こいや!!

タッタッタッタッタッ……

ドン!!!!

○○:ふぅ……

鍋倉:あと4本!

○○:かもーん!!!

牧園:すげぇ…

卓也:あの二人にタックルされたら俺たち死ぬな

健:いやいや、今怪我して参加してないやつにタックルされてお前気絶したろ?

卓也:明智か……もしかして○○超えるかもよ?

秋宗:あの二人はラグビーですね

優:あんなに激しくぶつかってんのに笑ってるぜ?

宏:あの二人とアレやると首痛めるから嫌なんだよね

若月:よし!あの二人以外はオフェンス練習な!

○○:僕達は?

若月:2人はセンタードリルを徹底して行うからな、その後にガードドリルもするから

鍋倉:よっしゃぁ!

○○:鍋さん頑張ろ!

鍋倉:よし!

瀧澤中学校

門松:ここだけの話お前と陽と蓮加に推薦が来てる…

蓮加:え!蓮加にも!!

門松:静かにしろ!!これはまだ公になっていないが内緒だぞ?

道行:はい

陽:ちなみにどこですか?

門松:3人とも乃木坂高校に今のところ推薦が来てる

蓮加:え!乃木坂高校!!○○に会える!!!

陽:秋宗さん……

道行:………

門松:道行どうした?

道行:いや…僕達○○さん達みたいに優勝できなかったのにそんな強い高校からお声がかかってることが不思議で……

門松:ま、そうだな…お前らは山王中に負けた、しかも2年生のやつに負けた!でもお前らの行いは間違ってないと僕は思うよ

道行:………

門松:じゃあ確かめに行くか

道行:確かめに?

門松:10月10日に乃木坂高校のオープンスクールがある、若月先生に3人を連れてくるようにと言われててな

陽:監督さんにですか?

門松:うん、そこで推薦を取るか消すかを決めるらしい

蓮加:つまり推薦を勝ち取るためのテストですか…

門松:もちろん行くだろ?お前らの力を見せつけてギャフンと言わせてやれ!!

道行:はい!

陽:盛り上がってきた!

蓮加:でもお金は?

門松:学校の経費で行くがみんなは行くか?

陽:俺は行く!もっと上手くなりてぇ!!

蓮加:私ももっとマネージャーとして勉強したい!

道行:僕も行きたいです!!

門松:これはお前らだけだからな?他は内緒だ

道行:○○さん……

陽:秋宗さん……

蓮加:因縁の金川紗耶……

乃木坂南高校

健友:真羽!

真羽:はい!

シュッ……

スパッ…

真羽:よし!

日村:次はディフェンスだ!!

部員:はい!

美月:マーカー準備!

遥香:はい!

さくら:私ドリンク入れるね

レイ:私モップするね!

日村:みんながひとつにまとまるために全力でやるぞ……

達也:よし!始めるぞ!

部員:はい!

キュッキュッキュッキュッキュッキュッキュッキュッ!

日村:ハンドチェックを忘れるな!!声を腹から出せ!!

部員:はい!

真羽:おぉぉぉぉぉぉぉお!!!

蘭賀:ディフェンスディフェンス!!

達也:1年に負けるなよ!!

明:ディフェンスディフェンスディフェンス!!

賢吾:おぉーー!!!!!

乃木坂高校

○○:よし…終わった…

鍋倉:キツかったな…

○○:センタードリルが1番きついです

鍋倉:わかる、ガードドリル楽しいよな笑笑

若月:よし!今日は終わりだ!!!

部員:はい!

卓也:気をつけ!お疲れ様でした!

部員:お疲れ様でした!

若月:お疲れ様!

○○:ふぅ…疲れた……

秋宗:なかなか大変そうだったな笑笑

○○:楽しいけど鍋さん相手だからね笑笑

牧園:でも龍山寺の大きい人2人は○○と鍋さんでしょ?

○○:じゃない?って俺たちじゃなきゃ無理だと思う笑笑

鍋倉:あの二人はほんと筋肉バカだからな笑笑

○○:一応先輩でしょ?笑笑

鍋倉:冬は勝ってタメ口使うぜ!

○○:あはは笑

牧園:そういえば夜ご飯って

秋宗:ラーメンだ!おい○○……

日奈子:ものすごい速さでいなくなったよ?

鍋倉:俺たちも早く帰るぞ!!

下宿組:おぉー!!!

紗耶:○○〜一緒に……

日奈子:○○くんならもう帰ったよ?

紗耶:え!

あやめ:何かあった?

紗耶:なんでもないよ!私たちも早く帰ろ!

あやめ:う、うん…

若月:嫌な事が起きなければいいが…

1週間後

卓也:おい!その攻めは無茶だ!!

○○:あ?決まったじゃないっすか!!

卓也:だからと言ってそのデケェ体であそこまで動くと体に負荷かかるだろ!!また怪我する気か?

○○:………

卓也:点を決めるのはいいが時と場合を考えろと言ってるんだ!

○○:考えた結果あのプレーをしたんだ!!!

卓也:お前は自分の失敗を恐れてるんだよ!!

○○:は?

卓也:お前はあの決勝でフリースローを外した!

○○:そうだよ!だから負けた!

卓也:違う!!お前は負けることを恐れてる!!

○○:勝つことが全てだろ!!!

卓也:違う!!勝ちより負けた方が学ぶことが多いんだよ!!

○○:じゃあ負ければ俺たちは強くなるのか?

卓也:え?

ガシッ!

○○:負けて俺たちは強くなるのか?勝負において負けていい試合なんてないんだよ!!

鍋倉:○○離せ!!

秋宗:○○落ち着け!!

明智:○○やめろ!!!

○○:うるせぇ!!!勝たなきゃ意味が無いだろ!!!負けた時の感情は勝った時の感情より勝るとでも言うのかよ!!

卓也:○○……

○○:どうだよ!答えろよ!キャプテンだろ!!

卓也:俺は勝った時の喜びを高校生活でまだ味わったことがない!!その分負けて悔しい思いは沢山した…だからこそ勝ちにみんながこだわるんだ

○○:………

卓也:いいか○○……よく聞け…ここにいる仲間は皆同じ高みを目指して日々競い合ってる、誰もお前の敵なんじゃない…仲間(チームメイト)なんだよ…

○○:………

卓也:確かに夏は負けた、あれをお前のせいだと言うならそれは違う!!お前はベストを尽くした…どんな理由があろうとお前は全力でチームを勝たせようとして闘ったんだ!!お前はあの負けで何も感じなかったのか?

○○:いいえ…

卓也:お前はあの日を境に何を目標にしてバスケをしている?

○○:……

卓也:確かに負けていい試合なんてものは無い…だが負けを知り、己の未熟さを知り、1人じゃない……みんなで勝ちを目指してありったけの努力をしてるんだよ

○○:はい…

卓也:お前の気持ちもよくわかる…お前のココ最近のメンタル具合もわかってて何も言わなかったし何も手伝わなかった…お前の本心が知りたかったから……

日奈子:卓也……

卓也:お前が居なくては勝てるものも勝てない…いや、この仲間が一人でも欠けたら負けなんだ…だからこそ力を合わせないといけない

○○:はい…卓也さんすみませんでした…

卓也:気にすんなよ笑笑 まぁ、胸ぐら掴まれた時はおしっこ漏らしそうになったけどな!!

若月:何を堂々と話してる、足震えてるぞ

卓也:あはは笑笑

健:お前はよく頑張ったよ

清衡:お疲れちゃん

卓也:怖かったよぉ…

健:よしよし…

若月:新屋敷○○…

○○:はい先生……

若月:お前を10月1日まで部活動停止処分にする

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