エリアルE型の設定のお話
作・#笹本祐一氏 イラスト・#鈴木雅久氏によるSF小説「ARIEL」
高校生の頃、新刊出るのが楽しみで仕方ない小説でした。
しかし、その後色々とあって最後まで追いきれず、ラストを知らないまま。
でも、そのプラモデルが発売された時は、こんなことが実際起こるのだなと
感動したもの。2023年、自分の誕生日プレゼントとしてエリアルのキットを購入。
相変わらず、そのまま組まずに妄想を組み立てていきます。
早速、本編最終巻を取り寄せて読み直してラストを知る。さらに調べてみると、エリアルは最終的に星間宇宙船の直掩機として銀河の探索に出た模様。では、銀河帝国に加わっているとはいえ地球の防衛はどうなるのだろう?
やっぱ、性能向上型のエリアルがちゃんと地球を守っているのがいいなあと思い、襲来する悪玉異星人をやっつける迎撃機として作りました。
キットの身長から1/220と推定。Zゲージ用のペーパークラフトで秘密基地付きにしてみました。
ついでにAdobeの生成でパイロットや搭載AIの擬人化モデルもやってみた。
●時のながれ
エリアル本編終了後、2年ほど後。
銀河帝国に加わってしばらくすると、太陽系外縁付近に謎の宇宙艦がちょくちょく出現するようになる。調べてみると辺境で活動中の反帝国組織と判明。
防衛要請はしたものの、ゲドー社は他に展開中。帝国の守備隊の動きはそれほど機敏ではない。その動きを警戒し地球では有志各国が共同で防衛組織の「地球防衛軍」が発足させた。
すぐ専用の艦艇を揃えることができないので、衛星を利用した監視網、無人迎撃システム、そして地球周辺でのスクランブルなんとかなる用意できる戦力として、アドバンスドエリアル(AA)をベースに銀河帝国由来のテクノロジーを最初から取り入れた進化版の迎撃特化型エリアル「E型」を開発。
イメージ的に地球の旗機であるエリアルの意匠はキープ。その上で太陽系の迎撃任務担当に必要な大型センサーを「大きく伸びた耳」のカタチで装備。その形は技術提供した異星人へのリスペクトで、E型のEは「Extraterrestrial」からと言われているが、設計担当者は「エルフのEに決まってる」エリアルもともと妖精の名。その発展型をよりそっちに近づけたまで。と語る。
日本、アメリカ、欧州それぞれに1機配備。他地域の機体は意匠が異なる。
日本で運用するエリアルE4号機は、その頭部形状から完成間近の時「東京月島にあるとある神社」からいただいた特別な護符をいただく。
コクピットに取り付けられ、神社の紋章は部隊章として使用することに。
帝国加盟より3年後、準備が整って地球防衛軍エリアルE分隊が発足。当初、潜水艦を改造した海中基地を首都近郊に設けるが、そのニュースを聞きつけた件の反帝国組織による惑星間攻撃を受ける。
星系内に高速侵入させた砲艦の反応炉を暴走させ、自爆と同時に撃ち出す大出力ビーム。距離と無人衛星防衛網により流石にその威力は減衰し、基地に大きな被害はなかった。しかし防衛軍本部は当てに来ていることを重要視。
今後のため田舎に秘密基地を建設し移転することとなる。
さらに1年半後、山間の崩壊した集落に残る消防団倉庫と物見櫓。その地下に機体整備用ハンガーと地上、地下を行き来できる可動式の本部棟を建設した。当初は本部棟が地下にある状態が多かったが周辺を農地に改良。農業会社の社屋ということで地上固定した。実際、スクランブルがかからない時は季節に応じた農作物を作り販売している。
近々の村ではエリアル基地ができたことは把握しているが、取り立てて騒いだりしていない。
地球防衛軍 迎撃専用機 エリアルtypeE
●機体装備
慣性制御+非噴射式推進装置付きスカート
機動はもっぱらスカートを使用する。これだけで惑星間航行が可能。
腰が機動中心になるため、安定翼も腰に位置変更。
噴射式の推進器はここぞという時のため背負っている。
胸部装甲
リボン状のパーツはエリアルとよく似た「ヒューマノイド型降下兵」を運用する異星文明からの贈り物。布ようでありながらあらゆる物理的攻撃を防ぐ。便宜上「バスターシールド素材」と呼んで研究が進められている。
多目的斬艦槍
同じく「ヒューマノイド型降下兵」を製造する帝国企業から仕入れた高機能な槍。機能が多すぎて使いこなせていないらしい。
大気圏再突入時の耐熱バリア展開装置として活躍中。
長射程衝撃砲
狙撃ライフル形状にまとめあげた地球製のビーム兵装。洗練されたビームで撃ち抜くというより、荒い粒子の束でぶん殴るという性質からこの名で呼ばれる。
黒髪
オリジナルの銀髪より熱の吸収発散効率が高い物質に置き換え。ゲル状だが、しなやかで軽く繊維のように動く特殊なもの。結んだりもできる。
コクピット
操縦席は当初単座だったが、パイロットの要望によりVRゴーグルで横にナビゲーターが座っているように見えるスタイルに変更。
その後、緊急医療ホログラムの技術を応用して並列複座型に変更された。
某高耳神社の護符がコンソールボックスに入っている。
有栖川アイミ
エリアルに搭載された人工知能AYUMIの進化版。戦闘領域を支配できるAYUMIの能力はそのままに、寂しがりやのパイロットの要請で会話でのやりとりが求められ、会話機能を取得。さらにVRコクピットでの「姿」が必要になったため、パイロットと同じ女子高校生の姿を創出。擬人化が求められる中で人格が形成されて成長を続けている。
とある作戦行動時にさらに進んだ技術である「緊急医療ホログラム」を取得し直接触れる実体を持つ。さらにモバイルホロエミッターの入手でどこでも出現することが可能となり、パイロットと高校生活を送るようになる。
「発展型論理・非論理認識装置つき革新的技術により人工創出された知的機械生命体」をもじった名前。
●人たち
パイロット:六羽田六花
降伏勧告を受諾する少し前、侵略者に対する攻撃計画「侵略宇宙人浄化計画」が存在した。
各国の一部政治家、企業グループ、そして世界規模の宗教団体が主導するもので、エリアルが4発の水爆をつかって侵略者を撃退したとの事実に基づき、水爆4発を搭載した小型宇宙艇(大陸間弾道弾迎撃ミサイルをベースに有人操縦としたもの)を複数建造。敵艦に侵入し内部で複数発の水爆を起爆させ艦を破壊する計画が進行していた。
敵艦侵入は機動力に頼るか、子供パイロットを投降させ、保護をされるのを待つ方法が検討された。宗教団体より信者の子供が提供され、適性のありそうな子がパイロットとして教育されることになる。パイロットの負担を顧みないその時点で可能な限り機動力を高めた機体を操縦できるように、反応速度の向上や空間把握能力の向上させるべく、苛烈な訓練と薬物への耐性強化などの「教育訓練」が施された。基本シミュレーターでの訓練だったが、特に成績優秀であった六羽田六花は1号機パイロットに選出。宗教団体での地位が上がり彼女の両親はことさら喜んでいたという。
銀河帝国加盟に向けて世界が進む中この計画が露呈。不穏分子は今後の交渉でプラスにならないとの判断から、国連は関係者の処分に動き出す。パイロット要員として集められた子供は保護。その他関係者は隔離。宗教団体の信者は集団自決して事件は収束した。自決者の中に彼女の両親が含まれていた。
訓練から解放されたものの幽閉状態にあった六羽田六花に地球防衛軍からオファーが届く。
外で普通に暮らせるが、エリアルのパイロットとしてスクランブル任務に従事する。この提案を受け彼女は地球防衛軍預かりの身となった。
シミュレーター訓練からスタート、完成した実機での完熟訓練を行い、地球防衛軍の海中基地に移動。同時に首都で高校に通い出す。
その後惑星間砲撃事件を経て、秘密基地の完成に伴い田舎に移動。
秘密基地から10kmほどの距離にある「某蝋梅学園・偏差値70以上の超名門お嬢様学園」の高等部に編入し、学生兼パイロット生活を送る。
スクランブル任務に対応するため基地内に部屋を作って生活している。学校へは電動スクーターで通学。モバイルホロエミッター入手後はアイミと二人乗りで移動する。
成績はかなり優秀だが、時折「教育訓練」の後遺症で激しく体調を崩す。
「こんなことで死んでたまるか」が行動の基本。求められた役割がきちんとこなすが、一人にしておくと抱え込みすぎて自重で潰れる。実体化した有栖院アイミ、高校の友人が彼女の支えになっていく。
ナビゲーター:有栖川アイミ
エリアルEに搭載された戦術戦闘AI。様々な技術を取り込んでもはやAIではなく、人工知性体として新しい存在にカテゴライズされる。
当初はパイロットの「一人で操縦しているとさみしい」という発言から、ラリーにおけるナビゲーターのように声でのサポートから擬人化が始まる。さらにVRコクピットシステムに変更されると、ハイロットの視界だけに現れる「姿」を創出。その外観と声は「侵略宇宙人浄化計画」で六羽田六花を支え、宇宙艇実験中の事故で亡くなった人物がモデル。
とある事件でかなり未来の技術である「緊急医療ホログラム」を入手。転用することで「触れられる存在」として実体化。エリアルEは人間と人工知性体の複座式となる。
その事件を解決したことでモバイルホロエミッターをも入手。絶えず六花と行動が可能になり一緒に高校に通うことに。伝統ある学園初の人工知性体生徒となる。六花が安定し幸せに暮らせるように全力を尽くす。のちの「人に尽くすアンドロイド」の基礎となった。
テクニカルアドバイザー:テコ・ノーゲン(本部ビル屋上にいる人影1)
10歳くらいの女の子に見えるが、成人した異星人。
エリアルEに使用されている異星の技術を統括する技術顧問。地球の暮らしが妙に好き。特に食。
地球滞在時は六花と基地内で暮らしている。
整備主任:村井村雨(本部ビル屋上にいる人影2)
異星人技術顧問と衝突はあれど、知らない技術にも柔軟に対応できる頭の柔らかさを持つ。
近隣の村に居を構え基地に通っている。SCEBAIにてエリアルの整備に関わった。
インターフェイス系に強く、六花の要望に合わせてコクピットを改造している。
副司令兼ドクター
基地を取り仕切る女性医師。生き物としては若干不安定な六花の維持管理をおこなう。
基地と最寄りの村の中間位置にクリニックを建て、村医も務める。
基地司令兼農業会社社長
基地のエリアにある農業会社社長。この地域産の農作物を銀河に頒布するのが目的。
⚪︎舞台となる場所
某蝋梅学園が通う高校ってことにしてしまったので、長野県、軽井沢からちょっといった山間のどこか。
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