サキュバスりの♡


#りのイベ #ハロハロハロウィン

10月31日

りのは料理を作っていた。

今日は、後輩くんが遊びに来るので、折角だからハロウィンらしい料理を作っておもてなしをしようとしていた。

「よし!料理はこんな感じかな!♪」

りのは、料理を作り終えると、スマホで時間を確認した。

「あ!もうそろそろかな?」

りのは時計を見ると、後輩君が来る時間が近づいていた。

「早く準備しないと!」

そう言うと、りのは服を脱ぐ。

そして、置いてある服に着替え、始めた。

ハロウィンなのだから、仮装をして、出迎えようと考えてのことだった。

りのは、マイクロビキニの様な露出度の高い、黒い衣装を身に纏い、頭に角の髪飾りを付け、背中にコウモリのような翼の飾り、お尻には鏃のようなスペード型の先端を持つ尻尾を付ける。

「サキュバスりのの完成♡」

鏡の前で、ポーズを取るりの。

その姿は、まさしくサキュバスだった。

「これで良し!ふふ♡お尻、ほとんど見えちゃってるなぁ♡上も下も、動いたら服がずれて見えちゃうかも♡」

鏡の前で、くるりと回転したり、尻尾を振ったりするりの。

「後輩くん、またおっきしちゃうかも♡」

りのは、後輩くんが来るのを楽しみに待っていた。

「ふふ♡早く来ないかなぁ♡」

そして、インターホンが鳴る。

「あ!来た!」

りのは、玄関に向かいドアを開ける。

「いらっしゃい♡待ってたよぉ♡」

りのが笑顔で扉を開けると、そこには後輩くんらしき人物が立っていた。

その人物は、脚まで隠すぐらい裾の長い、黒いローブを身に纏い、フードを被っていた。

「後輩くん、仮装してきたんだね♡魔法使いかな?」

りのがそう聞くも、後輩くんは答えない。

「どうしたの?後輩くん。もしかして、恥ずかしがってるの?」

後輩くんは、りのの言葉に何も反応しない。

「もぅ、しょうがないなぁ♡大丈夫だよ、恥ずかしがる必要なんてないんだから♡」

そう言うと、りのは後輩くんの手を取り部屋へ入る。

そして、部屋の扉を閉めた。

「じゃあ、早速ご飯にしようよ♪」

りのは笑顔でそう言いう後輩くんは動かない。

(なんで何も言わないんだろ……こうなったら!)

りのは胸元を開けて、後輩くんの前に立つ。

「どうしちゃったの?大丈夫?」

そして、前かがみになり、おっぱいをわざと見せる。

ハロウィンなのだからと調子に乗り、乳首まで見せる大胆さだった。

(後輩くんなら、ここまでしたら慌てるに決まってるよね♡おっきしちゃったら、ご飯の間ずっと足で触ってイジメちゃお♡)

りのは、後輩くんが慌てる姿を想像し、ニヤニヤと笑っていた。

だが、後輩くんの様子は変わらなかった。

「むぅ〜……後輩くん!なんで何も言わないのさ!折角、可愛い格好もしてるんだから何か言ってよ!」

りのは頬を膨らませて怒る。

「………すみません」

そこで、ようやく後輩くんが口を開いた。

「ちょっと……今日、人が多くて……」

「もしかして……人の多さに疲れちゃった?」

「……はい」

「そっか、人が多いと疲れちゃうよね」

りのは、後輩くんを労るように頭を撫でる。

「とりあえず、ご飯食べよう!ご飯食べたら元気になるからさ!」

りのはそう言って、後輩くんの手を取り、食卓まで連れて行く。

「本当に疲れました………こんなにも、ヒトが多いなんて………」












                   「ニゲルノニ ツカレマシタヨ」






「後輩くん?」

思わずりのは振り返る。

そして、りのは、黒を見た。

後輩くん?が腕を広げ、晒すローブの内側は黒だった。

身体がなく、ただ黒い闇が広がっていた。

光すら飲み込み、何も届かない闇。

「……何、これ?」

りのはそう呟いた。

そして、りのは闇に包みこまれた……………













ハロウィンで何故仮装をするのか?

それは、本物のお化けから人間だとバレないようにするためと言われている。

ハロウィンの日は、どこもかしこもお化けや怪物の仮装で溢れ返っている。

が、もしかしたらその中に本物のお化けがいるかもしれない。

それこそ、今、貴女の隣にいる人がそうかもしれない……………

いいなと思ったら応援しよう!