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卒業研究をふりかえろう!
はじめに
令和7年2月17日、無事卒論発表会を終えた。やったね!!
これにて卒業研究は完結です。
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振り返りをしましょう。
といっても深掘りしすぎると身バレどころじゃないので広く浅くくらいで。
卒業研究の感想
めちゃくちゃ大変だった。特に12月以降は体調を崩す暇があんまないくらい忙しかったと思う(の割に京都・大阪帰りで熱を出して寝込んでいたけど)。
その分過程で得られたものはめちゃくちゃあったと思う。任意の量の進捗を「それっぽく」報告する技術とか、レポートではなく論文としてまとめ上げる力とか、専門外の人間にもそこそこわかりやすくスライドでプレゼンする能力とか、なんといってもプログラミングとGPT-4くんと$${\LaTeX}$$くんと仲良くする能力とか・・・
日本の大学が卒業研究を4回生に課す理由が、なんとなくわかった気もする。最終的には個々人の取り組んだ量に依存するが、卒業研究というものを通して得られるものはあまりにも多く、それがこれから生きていく上で役に立つからだろう。それは技術的な知識だけでなく、研究に対する姿勢だとか研究室の同期とか、どれをとってもかけがえのないものである。そして何よりも「おれは卒業研究をやり切ったんだ」と自信が満ち溢れてくる。
自分は大学院にそのまま進学するため、2年後にはまた修論に追われるわけなのだが、その時には卒研を乗り越えたんだぞという自信のもと頑張りたい。
卒業研究の注意点
これまでのコンテンツ振り返り記事みたく各フェーズの振り返りをするにもほぼ記憶がないため、注意点をいくつか挙げていく。卒業研究を控えている読者には参考にしていただくとなんかうれしいかも。
単位は取り終わっておこう
よく言われている話だが、大学の単位というものは4年生までには卒業研究以外取り切ることができる。これを達成しておくと精神的アドバンテージを確保しつつ研究や就活に臨むことができる。
逆に取れていないものがあったら取りにいく必要がある。特に実験を落としてしまうと悲惨で、理系の大抵の実験は欠席が許されないかつレポート提出が必須であるため、スケジュールに大きく影響を与えてしまう。これらの科目は落とさないようにしよう。
研究室で作業しよう
情報系のような遠隔で実験ができる分野でも研究室に行った方が良い。困った時に指導教員や先輩にすぐに聞きに行けるし、何よりも1人で作業していると大抵病んでしまいあまり作業が捗らないことが多いからである。
あとなんだかんだ言って家には誘惑が多い。9,10月とかならまあゲームしに行っても耐えるには耐える(ぼくもアルカディア零式行ってたし)。
でも卒論締め切りが迫る年末年始だと流石にそんな暇ないので、誘惑を断ち切れる自信がなければ研究室で作業することを強くお勧めする。
参考にした文献はどこかにまとめる
一度参考にした文献は大抵再び参考にする機会があるので、エクセルやデータベース(Pythonだとshelveをつかえばいいかも)に保存しておくとかなり役に立つ。
かくいう自分はネット上で見つけた文献はグループを作って分けるようにしていたが、いつの間にタブが5億個とかになってて視認性と操作性がかなり悪くなったため、修論の時はデータベースを作ろうと強く決心した。
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使えるものは使おう精神で
昨今話題になったりならなかったりしているLLMだが、この時代において使わないという手は存在しないくらい便利なものになったと研究を通して改めて実感した。
プログラミングに関してもエラーについて相談したら原因を列挙してくれたり、その気になったらコーディング全てを任せることができる。
まあそれに関しては賛否両論といった感じだが、個人的には生成されたプログラムの「動作の理屈」が理解できるのであれば使ってもいいのではというスタンスである。自分も試しに何回か動作要件を提示し、これを満たすプログラムを作成せよと命令して遊んだことがあるが、割とバグといったりエラーが混入しているプログラムを生成することが多い(2025/02/18現在)。デバッグを依頼してもループに陥ることもあるので、最終的には人間の手が介入せざるを得ない段階にあると思う(2025/02/18現在)。その時に人間にある程度の知識が存在しないとどこから手をつけたら良いのかわからないという状態に陥ってしまうため、動作の理屈の理解はLLMを用いたプログラミングをする上では重要だと考えた。
文章生成に関しては、まるまる文章を生成させるとかは極めて危険な気がする。自分で一通り書いた文章を放り投げて、論理の繋がりとか誤字脱字を確認してもらう使い方が最適解だと思う。生成させるにしてもやはりある程度自分が書いた文章を元に内容を膨らませるくらいのがちょうど良いと思った。
ライブラリとかに関してはどんどん使っちゃった方がいいんじゃないかな・・・、Pythonのライブラリは本当に守備範囲が広く、以前「Beamerでつくったスライドを画像化してパワポに変換したいな・・・」と思って調べたところ、まさにそんな感じのライブラリがあって感動した。
いわゆる「車輪の再発明」的な話題になると思うが、学習する上での車輪の再発明は大いに歓迎されるものだと思う。ただ、研究においては効率面など諸々の観点からライブラリを導入した方が良い場面の方が多いように感じる。特に機械学習関連においては動作が最適化されていることが多いため、1から作り上げるようなことはしなくても良いと思う。
文章・スライドを作る練習をしよう
中間報告とか進捗報告だとかでスライドをめちゃくちゃ作るようになる。スライド作成は体感結構侮られがちな作業だが、自分のやったことを指定された時間を目安に想定スライド数を決め、そこから内容を割り振っていく作業というのは実はそこそこ難しい作業だと思う。そこにデザインが加わってくるんだからおおごとである。
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文章もそうで、特にこれまで書いたことない形式である「論文」を執筆するわけで、それまでの文章を書く経験がなければレポート以上に辛いものがある。しかも「レポート」ではなく「論文」であるため、論文特有の書式や慣例を意識しなければならない(君のは論文じゃなくてレポートだよねって言われるやつ)。
これまでLLMに頼ってレポートを執筆していた方や文章をそんなに書いてこなかった人は、ぜひ卒論執筆に備えて自力でいろんな文章を書く練習をしてみよう。
余談だが、じぶんのコンテンツ振り返り記事は文章を書く練習も兼ねて始めたものである。
計画的にやろう
卒論締め切りとか中間報告のような、「ある程度の進捗が必要とされる」イベントについては、毎年同じような時期に実施されることが予想できるため、それから逆算して予定を立てることができる。ちゃんとやってたらなあ・・
とくに機械学習が絡む場合は研究室内の計算機リソースと回すタスクにもよるが、ほんとに早いうちに始めておかないとやる気があっても時間が足りないということになりかねないため、早めに準備を完了させちゃって訓練時間とかの感覚を掴んでおくようにしたい。
ちゃんと息抜きしよう
やることさえちゃんとしていたら、別にどんな時期でもゲームとかしててもいいのではと思う。むしろそういう息抜きの時間を用意するのもある意味卒業研究の一環である。卒論〆切迫ってる中全然オメガの補充とか行ってたし・・・
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ただやることはちゃんとしておいた方がいい。あとでほんとに自分が困るため・・・
自分のやってることをちゃんと理解しよう
研究テーマは、だいたいもらったころには難しくて理解できないことが多い(特に理系)。理解できないことに関して研究するのはそこそこつらいものがある。だいたい先行研究とか存在すると思うので、それこそLLMと一緒に読むと少しずつかもしれないが自分のテーマに対して理解が深まり、研究も楽しくなると思う。
実際去年末にやっとテーマのやろうとしていることを理解できたあたりから楽しくなってきた(その頃に機械学習を回そうとしても時間が足りないため、もうちょっと早めに理解しておきたかったものである)。
あとあやふやなままでいくと質疑応答が悲惨なことになると思う。審査員は研究テーマに対しては素人なことが多いため、素人ならではの基本的な質問が比較的飛んでくるのだが、ちゃんとやってることを理解しておかないと基本的な質問であっても応答するのは実は難しいものである。テーマをいただいたら先行研究調査も兼ねて勉強をしよう。
さいごに
こう色々注意点を列挙していると、まだまだいろいろできたのでは?と若干後悔の念が湧いてくる(今だからこそ言えることだけど)。修論という2回目のチャンスにはちゃんと後悔のないように取り組むようにしたい。
卒業研究はつらいものであるが、相応に得られるものは多い。これを読んでくださった方々の卒業研究が充実したものになるように願っている。
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