悪堕ちしなかった天才科学者を信じろ(ワヒロ)


※この記事はワールドエンドヒーローズ(通称ワヒロ)というゲームに登場するキャラクター、浅桐真大の事を語っています。ネタバレと個人の考え、感想ががっつり入っています。



ワヒロの世界観って?

ワヒロは高校生がヒーローになって、宇宙から来た謎の敵(イーター)と戦う話です。イーターに一番おびやかされているのは【地球】で、そのため【対抗する力】を人間に与えたという設定です。
イーターが地球に襲来して百年が経過、作中では高校生が変身して街を守るのが常識となっており世間に広く浸透しています。
最初は『ゲームだしな』と思っていた突飛な設定の数々が、世界観が明かされるにつれじわじわ恐ろしくも面白くもなってくるのですが、その世界をまじまじ覗くのはまた今度にします。本題に戻って来られなくなるので。


浅桐真大の深み

最初に宣言しますが、私は浅桐さん推しじゃありません。『推し』と公言している他キャラがいます。浅桐さんはただただ好きなだけです。夢的な意味ですらなく、『すげぇかっけぇヒーローだなこの人』という意味の憧れです。以下その憧れの内訳を延々つらつら述べてるだけとなりますが浅桐真大は『格好いいヒーロー』なんですよ……。


ヒーローは主に高校生です。学校ごとにチームを組んでおり、お揃いの衣装を着て活動にあたっています。イーター退治の他に、地域のパトロールなどもこなしています。


浅桐さんは、キャラ付でいうなら『天才科学者』といったところでしょう。本人は『天才強化技師』を名乗っていますが『天才技術者』という肩書もあるので、記事タイトルではジャンル外の人にも伝わりやすい『科学者』を使いました。※したがって記事タイトルの『科学者』は『別創作物でも見かける発明が得意な人』の意です。浅桐さん自身がそう名乗っているというわけでは無いのです。


他キャラから『悪魔』とも呼ばれている通り、決して善人ではありません。他者の迷惑になるかどうかを考えて自分の行動を制限するという事はなく、そういう観点から言うなら悪人寄りですらあります。大怪我で入院した病室で騒音を出しまくって同室のヒーロー(別校の生徒、浅桐さんの起こした事故に巻き込まれて怪我して入院して留年した。浅桐さん自身も留年してます)にブチ切れられても、一切反省はしません。


誰の理解も得られずとも自分自身が凄いことを知っている科学者。小学生時点で人間の肉体の限界に呆れ、車に轢かれ大怪我した足を自分で『直す』に至った驚異の天才児。武器は自作の魔銃で肉体労働をしている場面はほぼ無し。むしろ完全にチームの頭脳ポジション。
『敵組織で科学者やってそう』というのが最初の頃の安直な私の感想でした。(記事タイトルに『悪堕ちしなかった』って入ってるのはそういう意味です。敵にいそうなのに敵じゃなかった、むしろ最初から味方だった。)


けれど彼はヒーローで、言動の端々には『ヒーロー』に対するリスペクトがある。強烈に思い描いた像がある。それがぶれないからこそ彼はヒーローなのです。
自分以外の活躍で戦闘が終わっても指揮官宛てのレポート(ゲームのシステムです。チームのリーダーがミッション内容をまとめてリザルト後にレポートを出してくれる)に『ま…たまにはそういうのもおもしろくていいか。』と言っちゃう懐のでかさ。『ヒーローってのはしっかり街の平和を守るもんよ。』の一言がさらりと言えるの最高。


浅桐さんの持つヒーロー像が格好いいから浅桐自身も格好いいわけです。自分を恥じない堂々とした生き方をしているキャラは善悪も男女も問わず大好きなので、浅桐真大はその点滅茶苦茶いいキャラです。


天才キャラを【天才】たらしめる要素は各漫画やゲームで違うことでしょう。頭が良いのは当たり前、運も味方につけがちでいつでも余裕たっぷり。幼い頃から人とは違う人生を歩んでいたり、孤高であったりする。(偏見ですが)
でもキャラクターである以上、作り手を越える頭の良さを表現するのは中々難しい。これは創作を少しでもしたことがある人のあるあるネタじゃないかと思います。それをカバーするためにいろんなテクニックがあるわけですが、加減を間違えると『天才キャラ』が陳腐になってしまう。展開がキャラに合せ気味になってくるわけです。
ワヒロはそのあたりの加減が絶妙で、どこまで行ってもまず『世界』があってその中で『キャラ』が生きて足掻いて戦います。展開はそのキャラらしさが全力で発揮されて初めて動くものなのです。これすごく難しいんですよね、わざとらしくない見せ場ってね。でもワヒロはこれが全員分あるんですよ……驚異のストーリーです個人的には。脇で終わる脇役がいない。この感動は読んでもらわないとわかりにくいので今は横に置きますが。


浅桐さんが本気で天才だなと思った台詞は『作るやつは1流だが、知ってるだけのやつは2流以下だ』
この台詞を、地球の過去と未来を全て知っている敵と遭遇した直後に口に出来るところに痺れました。それはヒーロー全員がわかっていた部分でもあり運命を変化させることで強すぎる敵を協力して倒すという狙いなのですが、相手はCV(櫻井孝宏さん)も相まってものすごい強敵&ラスボス感出して来てるんですよ。プロローグで真っ先にボイス付きで台詞喋るし。
私は結構『ここからどうやって勝つんだ』『戦況をひっくり返す切り札が後々出てくるんだろうな』と思ってたりもしたのですが、展開の進展を待つまでもなく初接敵直後に『知ってるだけなら手はある』という言葉を出された時に浅桐さんに対する信頼が限界を突破しました。それからしばらくメインスト更新の度に『浅桐真大を信じるボタン』を押してました。(※浅桐真大を信じるボタンとは──押すとツイッター上で『浅桐真大を信じろ』と呟けるボタン。ボタンを押さなくてもこの文言はある種のお守りみたいなものだった。今(4章完結時点)では……いや普通に信じてますしボタンも押してましたわ)


他にも夏休みに駄菓子屋の番をして子どもたちの相談を受け付けたり、クリスマスでヒーロー仲間にプレゼントばらまいた挙句余ったものは近隣の子どもに渡しに行こうとしていたり、書き出してみると『良い人』なわけです。でも善人では無い。美学とこだわりを持って行動した時、それが誰かのプラスになっているだけなのでしょう。でもそれでいい、それがいい。無償の善意は長続きしないものですし、裏があるのではと疑ってしまうので。
人を、特に子どもを助け、ハッピーエンドに導くドラマチックな存在こそがヒーローなのです。浅桐さん自身がそれを信じている限り私は浅桐真大がとてつもなく好きです。


浅桐真大はいいぞ。ワヒロももちろんいいぞ。
8月20日のサービス終了に向けてますます加速していく人類向けゲーム【ワールドエンドヒーローズ】の輝きっぷりをまだまだ追いかけていきたいと思います。

浅桐真大が見出し託した三津木慎を信じろ。



拙い文章にお付き合いいただきありがとうございました。

(格好つけてみようかと文章内『浅桐』で統一しましたが普段話すときは『浅桐さん』って呼んでるから知らんうちにさん付けしてそうだ)→別記事上げるにあたってさん付けし直しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?