読書記録1『人獣細工/小林泰三』

小林泰三著
角川ホラー文庫平成11年初版発行
初手1999年株式会社KADOKAWAより刊行

小林泰三(こばやしやすみ)
1962年京都府生まれ。
1995年『玩具修理者』で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、デビュー。

作者紹介より

 よく行く図書館のおすすめコーナーにあったため、気になって手にとってみました。小林泰三先生の小説を読むのは初めてであること、私自身小説を読むのが久しぶりであることとで、読む前から緊張していました。

 この本には、3本の短編が収録されています。
 先天性の病が原因で、生まれてからずっと豚の臓器を移植し続ける少女の話『人獣細工』
 八歳の男の子が初めて吸血鬼をみた、夏の日の話『吸血狩り』
 小学校の同級生から突然送られてきた本と、その周囲の人達の話『本』

 核心に近づくための情報がすこしずつはまっていくのを感じる一方、どの作品にもじわりとした怖さを持っていたと思う。

 主人公たちが「なにか見落としていることがあるかもしれない。」と思ったように、私もこの物語の内容を真に理解できていないと思う。
 もう一度結末を抱えながら読んでみたいと思える作品だった。

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