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2024オフ TOR補強前戦力分析(野手編)


サムネの画像はこちらからお借りしています。
https://www.fangraphs.com/teams/blue-jays

欲しいものリストの前座note第一弾はこちら

※この記事は、全ての商用的或いは著作権侵害の意図を放棄しています。


ご覧いただきありがとうございます。
BlueJaysファンのとりすきです。


欲しいものリストの前座note第二弾。

 皆さんは食料品や日用品を買うとき、まずは必要なもの、足りないものを把握してから出かけますよね?行き当たりばったりということは少ない
はず。

 というわけで、欲しいものリストを作成する前にまずは2024年の
ポジション別WARを振り返り、どのポジションに穴があるかを確認

それから補強すべきポイントについて考えていきましょう。

あまりに長くなると良くないので、今回は野手編です。


【お断り】
Offのような走塁貢献も含めた打撃指標や、WPAClutchといった重要な局面でのパフォーマンスを示す指標、またDefFRVといった守備指標を利用し、野手戦力を細かく評価することもできますが、それだと複雑で分かりにくくなってしまいます。

 今回fWARを中心に用いたのは、ポジションの穴や他球団との差を簡潔に視覚化することを目的としています。





内野手編


 先ずは内野手&キャッチャーのポジション別WARから見ていきましょう。
※fWAR(Fangraphs WAR)を使用。



・1B

合計fWAR 5.1(全体2位)
残留選手のみの合計 5.1
wRC+155(全体1位)

内訳
Vladimir Guerrero Jr.(4.4)119試合
Spencer Horwitz(0.6)39試合

※20打席以上
https://www.fangraphs.com/leaders/major-league?lg=all&season=2024&season1=2024&ind=0&rost=&filter=&players=0&team=14&qual=1&type=8&month=36


 1Bは申し分ないですね。
2024年All-MLB1stチーム選出のVladimir Guerrero Jr.を核に、右打者の彼をサポートするSpencer Horwitzが控えています。

現段階では、30球団中最強クラスの
システムを構築しているといってよいでしょう。
 
 当然ですが補強の必要はなし。

 

https://www.fangraphs.com/depthcharts.aspx?position=1B

 ちなみに、Fangraphsの来季デプスチャート予想はこうなっています。
素晴らしい。いや寧ろこうなってもらわなければ困る。


・2B

合計fWAR 2.9(全体10位)
残留選手のみの合計 1.6
wRC+108(全体5位)

内訳
Davis Schneider(0.3)42試合
Spencer Horwitz(0.9)38試合
Isiah Kiner-Falefa(1.0)32試合 ←今季途中にトレード済み
Cavan Biggio(0.3)25試合 ←今季途中にDFA済み
Leo Jimenez(-0.1)21試合
Will Wagner(0.6)20試合

※20打席以上
選手名は出場試合数順
https://www.fangraphs.com/leaders/major-league?lg=all&season=2024&season1=2024&ind=0&rost=&filter=&players=0&team=14&qual=1&type=8&month=37


 今季2Bで100試合以上出場した選手はいません
でしたが、新人の台頭もあり総合的なfWARは昨年の2.7をわずかに
上回りました
。また30球団内でも上位の成績となっています。
 
 
 とはいえ、2BでのチームfWARトップ Isiah Kiner-Falefa(IKF)をはじめ
複数人の選手が既に放出されているため、今季と同水準の力を発揮するには残りのメンバーでfWAR1.3を稼ぐ必要があります。

 
 幸いにもTORの2B層はそこそこ厚い。
ブレイクしたSpencer HorwitzWill Wagner、そして今年はダウンイヤーだったものの、前年はわずか25試合でfWAR1.9を稼いだDavis Schneiderの三人が控えており、誰かが活躍すればそれで充分でしょう。
なお放出される可能性あり。

メンバーが充実しており、より穴埋めを必要としているポジションが複数存在するため、こちらも
おそらく補強はなし。


追記(12/11)

 本日、CLEより守備の名手Andres Gimenezを獲得しました。

 対価はまだ不明。続報が入り次第追記致します。




https://www.fangraphs.com/depthcharts.aspx?position=2B

 Fangraphsの来季デプスチャート予想はこんな感じ。Will Wagnerが最も多く守備に就くと考えているようですね。
次点でDavis Schneiderですか。プラトーン起用としてかなり良い選択肢だと思います。


・SS

合計fWAR 2.5(全体20位)
残留選手のみの合計 2.0
wRC+92(全体22位)

内訳
Bo Bichette(0.3)81試合
Leo Jimenez(0.9)40試合
Ernie Clement(1.0)39試合
Isiah Kiner-Falefa(0.5)13試合 ←今季途中にトレード済み

※20打席以上
選手名は出場試合数順
https://www.fangraphs.com/leaders/major-league?lg=all&season=2024&season1=2024&ind=0&rost=&filter=&players=0&team=14&qual=1&type=8&month=38


 今年は不動のレギュラーBo Bichetteが大不振。それにともない合計の
fWARも
昨年の7割強程度に低下しています。
昨年大幅マイナスをたたき出した某内野手の成績を除くと六割弱
 
 
 さらに、守備に就いた回数が13試合のみとはいえ中々の活躍を見せてくれたIKFを既に放出しています。そのため、そちらの穴埋めもしなければなりません。

 
 となると、リーグの中央値以上を目指すにはBichetteの復活が必須
UTLのErnie Clementは1つのポジションに固定するには惜しいですし、ルーキーのLeo Jimenezはそもそもシーズンを走り切れるかわかりません。

 
 来季はBichetteの復活を願いつつ、他の選手でサポートを行う体制になるか、或いはFAとなった大物を狙いに行くかになるでしょう。
(前者の可能性が限りなく高いと思います。)

https://www.fangraphs.com/depthcharts.aspx?position=SS

 Fangraphsの来季デプスチャート予想はこちら。
Bichette復活予想ですね。ホントにこうなってくれることを祈ります。
 
 


・3B

3B合計
fWAR 2.1(全体17位)
残留選手のみの合計 2.0
wRC+99(全体16位)

内訳
Ernie Clement(1.0)81試合
Isiah Kiner-Falefa(0.5)36試合 ←今季途中にトレード済み
Addison Barger(-0.1)33試合
Vladimir Guerrero Jr.(0.7)12試合
Luis De Los Santos(-0.1)11試合 ←今オフウェーバー&NYMへ移籍

※20打席以上
選手名は出場試合数順
https://www.fangraphs.com/leaders/major-league?lg=all&season=2024&season1=2024&ind=0&rost=&filter=&players=0&team=14&qual=1&type=8&month=39


 昨年3Bで137試合に出場し、fWAR2.9を稼いだMatt Chapman
抜け、その穴を多数の選手で埋めることとなったのが2024年の三塁手事情でした。

 
 現状のロスターだと、AL3BGG賞ファイナリストになぜか選ばれたErnie Clement、今後3Bでの起用増が予想されるGuerrero Jr.、そしてルーキーのAddison Barger、80試合出場停止くん(Orelvis Martinez)の四人が来季三塁手として出場すると思われます。

 
 Ernie ClementGuerrero Jr.の二人で120試合程度を消化すれば、それだけでMLB中位以上の成績をたたき出せそうではあるものの、前者はUTLとしての運用がベストで、また後者のメインポジションは1Bであり、上記のような運用は厳しそう。

 そのため、外部から選手を引っ張ってくるか、若手二人の有効活用が求められます。


https://www.fangraphs.com/depthcharts.aspx?position=3B

 Fangraphsの来季デプスチャート予想はこのようになっています。
 打席数を鑑みるに、Ernie Clementが69~86試合、Guerrero Jr.は14~18試合の出場を見込んでいるようですね。(最小:打席数÷5 最大:打席数÷4)

 
 ところで、若手二人で合計57~72試合を消化し、なお且つ両者のwOBA.300超えを予測していますが、こんなに上手くいくのでしょうか。

 
 これなら正直補強はいらないのですが……
(パワーツールに秀でた二人なので、上記のような活躍もない話ではない)


・内野手編まとめ


1B・2Bは既に充実しており、補強が行われる可能性は低い。

SSはBo Bichetteの復活に賭けると思われるが、
場合によっては補強を敢行するかもしれない。

3Bは有力なレギュラーやその候補がおらず、内野の中で最も層が薄い。有望なプロスペクトは複数人いるものの、外部からの戦力を導入する可能性は
十分考えられる。

※あとIKFの壁がデカすぎる。正直トンデモ契約に見合う活躍をするとは思いませんでした。


外野手編


・レフト(LF)

合計fWAR 2.3(全体11位)
残留選手のみの合計 2.3
wRC+87(全体23位)

内訳
Davis Schneider(0.2)86試合
Daulton Varsho(1.6)52試合
Joey Loperfido(0.2)27試合
Nathan Lukes(0.5)12試合
Addison Barger(-0.1)9試合

※20打席以上
選手名は出場試合数順
https://www.fangraphs.com/leaders/major-league?lg=all&season=2024&season1=2024&ind=0&rost=&filter=&players=0&qual=1&team=14&type=8&month=42


 シーズン序盤はCFをKevin Kiermaierが勤めていたため、Daulton VarshoがLFで52試合に出場、
fWARも1.6を稼いでいました。
 
 
 その恩恵もあって、総合的なfWARは全体でも上位に位置していますが、
打力に期待するべきポジションでwRC+が100を大きく割っているのは
問題です。
 
これに関しては、今季82試合と最も多くLFを守っていたDavis Schneiderの不振が理由の大半を占めているのではないでしょうか。

 
 また、来季はVarshoがシーズン通してCFを守るでしょうから、代わりに大きなプラスを稼げる選手が必要です。
 残留選手の合計fWAR2.3の内、殆どは彼の成績が占めているため、その分を差し引いた場合fWAR中央値との乖離がなんと-1.35にまで広がってしまいます。

 
 現状の選手層としては、今季は振るわなかったものの打力には定評のあるDavis Schneider、数少ない出場機会ながら打撃で結果を残したNathan Lukes、若手のJoey Loperfidoらがいますが、Schneiderはともかく後者二人にLFでfWAR1.35以上の活躍を求めるのは酷。

 
 幸いLFは補強しやすいポジションですので、外部に活路を求めるのも
アリだとおもいます。

(もちろん長期間ロックするような選手にはアタックしてほしくないですが。)


https://www.fangraphs.com/depthcharts.aspx?position=LF

 Fangraphsの来季デプスチャート予想はこうなっています。
 順位も26位とかなりの低評価。総合的なwOBAも.300を下回っており、結構厳しいです。



・センター(CF)

合計fWAR 1.9(全体18位)
残留選手のみの合計 1.4
wRC+80(全体24位)

内訳
Daulton Varsho(1.6)86試合
Kevin Kiermaier(0.4)63試合 ←今季途中にトレード済み&引退
Joey Loperfido
(-0.4)14試合
Jonatan Clase(0.2)6試合

※20打席以上
選手名は出場試合数順


https://www.fangraphs.com/leaders/major-league?lg=all&season=2024&season1=2024&ind=0&rost=&filter=&players=0&qual=1&team=14&type=8&month=41

 
 2024年シーズンのCFは、Daulton VarshoKevin Kiermaierの二人でほとんどの試合を消化
しました。
 
 
 中でもVarshoは86試合を守備し、LFでの功績も合わさって外野手の
ゴールドグラブ賞を受賞
、さらにALプラチナグラブファイナリストに選ばれています。

 
 来季は本格的なCFのレギュラーとして、圧倒的な守備力とwRC+を100前後稼げる平均的な打力で、きっと大きなプラスを稼いでくれるでしょう。

 ところで、Varsho個人の活躍はあっても、チームの総fWARでは中位かそれ以下でした。守備はともかく、打力で大きく劣ってしまったようです。

 
 また、前述の通り来季はDaulton Varshoがセンターのレギュラーを務めると思われますが、彼は今シーズン末に肩の手術を受け、復帰も来シーズン開幕後になる公算が大
 というわけで、開幕直後はJonatan ClaseJoey Loperfidoら新人二人が守備に就くのではないでしょうか。

 
 え、補強ですか?
CFという現在最も希少なポジション独自研究)を今以上にアップグレードするのは膨大なコストがかかりますし、そもそもそのような選手が市場に「ほぼ」いないので厳しいです。


https://www.fangraphs.com/depthcharts.aspx?position=CF

 Fangraphsの来季デプスチャート予想はこのようになっています。
 
 
 Varshoが完全レギュラーですね。
しかし665打席も稼げる程出場できるのでしょうか。術後のリハビリで多少遅れるでしょうし、手術箇所が肩とはいえ怪我明けの人間を守備負担の大きいCFでフル稼働させるとは考えにくい……



・ライト(RF)


合計fWAR 1.4(全体18位)
残留選手のみの合計 1.2
wRC+87(全体25位)

内訳
George Springer(1.1)119試合
Addison Barger(-0.2)23試合
Steward Berroa(0.3)10試合
Cavan Biggio(0.2)9試合 ←今季途中にDFA済み
Nathan Lukes(0.0)8試合

※20打席以上
選手名は出場試合数順
https://www.fangraphs.com/leaders/major-league?lg=all&season=2024&season1=2024&ind=0&rost=&filter=&players=0&qual=1&team=14&type=8&month=40

 
 今季も我が軍最大の高給取りにしてチームリーダー、George SpringerがRFのレギュラーを務めました。
 
 
 しかし彼ももう35歳。年々進行している打撃の下降トレンドには抗い難かったのか、遂にシーズンOPSが7割を切ることに。
 またRF守備でもOAA・DRSがマイナスを記録。

 
 結果、チームのRF fWAR及びwRC+は全体でも下位に沈んでしまいます。
 
残留選手のfWAR1.2とリーグ中央値との差も0.85と大きいものです。

 また、SpringerもそろそろDHでの出場がかなり増加しそうで、その代わりとして守備に就く選手を見つけなければなりません。
 
 
 自前で用意できる選手はというと、超強肩のパワー系新人Addison Barger、これまた強肩のオールドルーキーNathan Lukes、打撃はからっきしながら守備が上手いSteward Berroa、40人枠外ではプロスペクトのAlan Rodenといった選手が挙げられますが…

 
 もちろん自前の選手が台頭すればそれでよいのですが、Springerとその他数名の成績が2024年のRF fWAR中央値に及ばなかったことを鑑みるに、やはりこちらも補強が必要かもしれません。


https://www.fangraphs.com/depthcharts.aspx?position=RF

 Fangraphsの来季デプスチャート予想はこのようになっています。

 Springerは今年とほぼ同じくらいRFとして打席に入ると考えているみたいですね。あとプチ復活予想しています。
 しかしLFと同じくPS圏内の12位を下回っていますね。やはり両翼の層は現状薄いと判断されているのでしょう。



・外野手編まとめ



・LFは、Daulton VarshoがCFへ完全移行することによってできる穴を塞がなければならず、一方のRFもレギュラーのGeorge SpringerはDHを使用する機会が増えると予想されることや、現状の貧打問題解決のため、どちらも代わりの選手が必要。


・両翼の穴を自前の選手で補おうにも、打力が求められるポジションでそのような妥協を行っては、コンテンダーを名乗るにはやや力不足感が否めない。そのため、補強を行う可能性は高い。


・CFは、Daulton Varshoの完全レギュラー化によって、Kiermaierとの併用時よりアップグレードを見込めるものの、そのVarshoが開幕に間に合わない可能性が高く、一時的な代役が必須である。

 ちなみに、外野3ポジションの問題を一気に解決する方法を思いつきました。



キャッチャー&DH編




・キャッチャー(C)

合計fWAR 3.2(全体9位)
残留選手のみの合計 2.6
wRC+85(全体21位)

内訳
Alejandro Kirk(2.6)90試合
Danny Jansen(0.7)50試合 ←今季トレード済み
Brian Serven(-0.1)22試合 ←今季DFA済み
Tyler Heineman(0.1)4試合

※20打席以上
https://www.fangraphs.com/leaders/major-league?lg=all&season=2024&season1=2024&ind=0&rost=&filter=&players=0&team=14&qual=1&type=8&month=35

来季のC事情に関してはこちらの記事で詳しく語っています。↓
Atkins GMの記者会見内容とその所感|とりすき

 
 概略を述べると、来季は恐らくAlejandro Kirkが正捕手を務める予定と思われ、また当チームのGM Ross Atkins曰くCの補強は優先度が低い
といった感じです。

 Danny Jansenがいなくなってしまいましたが、かつて打撃で大暴れしていた頃の彼ならともかく、今年のJansen放出によってあいた穴であれば
Kirkの出場数増で十分に埋め合わせることが出来るでしょう。

 ただし、欲を言えばもう少し打撃成績を上げてほしいですね。2022年のオールスター級は流石に求めませんが、今年の後半戦レベル(wRC+107)くらいはやってもらいたい。


https://www.fangraphs.com/depthcharts.aspx?position=C

 Fangraphsの来季デプスチャート考察はこうなっています。
 KirkがC守備時だけでAS選出レベルの成績を叩き出すと予想しているようですが、流石にこんな大活躍は難しいでしょう。
 DHでの出場も合わせてfWAR3.5くらい?



・DH

合計fWAR 1.3(全体12位)
残留選手のみの合計 1.3
wRC+117(全体11位)

内訳
Justin Turner(0.3)71試合
Vladimir Guerrero Jr.(0.4)29試合
George Springer(0.1)20試合
Daniel Vogelbach(-0.3)20試合 ←シーズン途中にDFA
Spencer Horwitz(0.5)17試合
Alejandro Kirk(0.3)5試合

※20打席以上
https://www.fangraphs.com/leaders/major-league?lg=all&season=2024&season1=2024&ind=0&rost=&filter=&players=0&team=14&qual=1&type=8&month=44

 2023年はもはや皆から忘れ去られたBrandon Belt、2024年の前半はJustin Turnerといった、所謂DH専がこちらの役割で多く出場しました。

 
 後半戦以降だとDHを占有する選手はおらず、Guerrero Jr. Horwitzの共存、或いはKirkSpringer
の休養を目的として分散して使用されています。


 現在、1Bや2Bを中心に打力はあるがポジション被りの都合上守備に就けない選手や、守備負担や年齢の影響で何試合かDHに座らざるを得ない選手が複数人所属しているため、来季はDH専の打者を獲得することはないでしょう。

 

https://www.fangraphs.com/depthcharts.aspx?position=DH

 DHはHorwitzがメイン、そして次点でSpringerが使うと予想しているみたいですね。
 
 なんというか妥当ですね。それ以外の感想が思い浮かびません。



・キャッチャー&DH編まとめ


・Cポジションは、メインキャッチャーとしてAlejandro Kirkがおり、能力も十分である。
また、GM Ross Atkins曰くCの補強は優先度が低いとのこと。

・DHは、昨年や一昨年とは異なり分業体制へと移行しているため、それ専門の選手を獲得することは考えにくい。



総まとめ


 以上、TORの各ポジションにおける現状戦力とその穴、また補強の可能性について考察しました。 

 最後に、各ポジションの残留選手fWARと、2024年中央値の乖離をまとめます。


※Daulton VashoはCFへの完全コンバートがほぼ確実であるため、
LFにおけるfWARはCFへ加算しています。



 DHも含めた10つのポジションの内、残留選手のfWARと2024年中央値の差がマイナスの域にあるのは、以下の5つです。

内野        
2B(-0.45)3B(-0.5)SS(-1.2)      

外野
LF(-1.35)・RF(-0.85)

キャッチャー&DH
キャッチャー(-0.15)

 これら6つの内、キャッチャー(C)はAlejandro Kirkの出場機会を増やすことで賄うことが可能と判断して除外、2Bも同じく既存選手の出場機会増加で差を埋められると考え除外、SSはレギュラーBo Bichetteの復活に賭けると予想して除外すると、特に補強が必要なウィークポイントは3Bと両翼でしょう。

総まとめ
・現在のTORにおいて野手層で最も穴があるのは、2024年の各ポジション中央値と比較して総合的なfWARが大きく下回っており、さらに有力なレギュラー(或は候補)がいないか、年齢により衰えている3Bと両翼の3ポジションである。



 ところで、こちらの画像は2021年から2023年までのHR数の推移を示したもの。右肩下がりですね。

 そして今シーズンはというと、さらにHR156本にまで減少。2024年BlueJays打線の低迷を象徴するようなデータとなっています。

 来年はこちらをなんとか上昇トレンドに持って行きたい。

 投手陣にも大きな問題を抱えている使える予算が限られている都合上全てのリソースを野手に費やす訳にはいきませんので、例えば比較的お金のかからない両翼プラトーンに的を絞って補強を行うなどして、どうにか上記の願いを叶えて欲しいものです。


ご覧いただきありがとうございました。
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参考文献


https://www.mlb.com/news/ross-atkins-blue-jays-offseason-2024-gm-meetings







  

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