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夏のBlueJays振り返り(現地時間7/1~8/13)

※この記事は、全ての商用的或いは著作権侵害の意図を放棄しています。

 

 ご覧いただきありがとうございます。BlueJaysファンのとりすきです。
 
 2024年(ルール4)ドラフトやトレードデッドライン(TDL)が終了し、いよいよ今シーズンも後半戦になってまいりました。
 地区首位やワイルドカード(WC)枠入りのため、各コンテンダーが激しく争う日々が続いていますが、皆様が応援する球団の調子はいかがでしょうか。
 
 残念ながら、BlueJays(以下TOR)は既にポストシーズン進出争いから脱落してしまいました。残念…
 しかし、シーズン負け越し濃厚でも振り返りnoteは欠かせません。というわけで、この記事では現地時間8/13までの戦績と、7/1~8/13の間に起こったニュースについて振り返っていきます。



これまでの戦績振り返り&ドラフトロッタリーグ戦況


MLB公式アプリから引用(一部加工)
https://www.tankathon.com/mlb

 ここでは日本時間8/13までの戦績について確認します。
 勝敗は119試合終了時点で55勝64敗、借金9、地区首位BAL、またWC3枠目に位置しているKCとのゲーム差は共に10Gとなっています。
 
 …前述した通り、PS進出は絶望的です。
仮に前年のWC3枠目TORの89勝をPS進出の最低ラインとすると、それに到達するには残り43試合を34勝、勝率.790で通過する必要があります。いや無理

 さて、コンテンダーから脱落したとなると、まず真っ先に気になるのは来年のドラフト順位。
 2023年ドラフトからロッタリー制度が導入されたため、1巡目の全体一位指名から6位は抽選にて決定されます。つまり、勝率最低の球団でなくても全体一位指名を狙うことができるのです! さらに今回はOAKとCWSがロッタリー出禁。より高い順位を狙いやすくなっています。

(※収益分配を受けている球団→2年連続で6位以上の指名順位を獲得すると、その次の年はロッタリー出禁)
(※2 収益分配金を受けていない球団→6位以上の指名順位を獲得すると、その次の年はロッタリー出禁)

 抽選はPSに進めなかった下位18球団に参加資格がありますが、当然勝率が低ければ低いほど上位に当選する確率は上がります。そのため、より良い指名権が欲しいのであれば、勝率を低く抑えなくてはなりません。

 では、TORのロッタリー順位はどうなっているのか?
 119試合終了時点で、30球団中(下から)5位とかなりの高順位。しかしもう少し上は狙えそう。

 来年のドラフトでは、Jacson Hollidayの弟、Ethan Hollidayをはじめとして、数多くのハイシーリングなタレントが指名されるといわれています。
 ここはぜひ、高い順位の指名権を獲得し、将来のコアとなるようなプロスペクトを指名してほしい!
そのためにも、LAA・WSH・TEX・DET・PIT・CINは今すぐ大型連勝しろ



チーム打撃成績


現地7/1~8/13間の成績

打率 .247(全体18位)
HR数 33本(全体27位)
得点 147点(全体19位)
盗塁数 19(全体22位)
OPS .708
wOBA .306(全体26位)
ISO .149(全体24位)
wRC+ 99(全体24位)
BB% 7.6%(全体18位)
K% 21.4%(全体12位)

 

 …弱すぎる。
 同地区のコンテンダー、BAL・NYY・BOSはチームのwOBAとwRC+がどちらも全体10位以内にランクインしている中、TORは両方最下位に近いレベル
 こんなスタッツでは、激戦区のAL東にてコンテンド出来るわけがありません。

 この打撃不振について、因果関係の有無に関わらずGuillermo Martinez・Dave Hudgens・Matt Hague等打撃コーチ陣は何かしらの責任を負うことになるでしょう。
 
参考に、先々月である6月のチーム成績は

打率 .241(全体18位)
HR数 25本(全体24位)
得点 104点(全体19位)
OPS .689(全体16位)
wOBA .302(全体17位)
ISO .138(全体22位)
wRC+ 98(全体15位)
BB% 7.6%(全体16位)
K% 20.2%(全体8位)
 
となっています。


チーム先発成績


現地7/1~8/13間の成績

IP 199.0(全体2位)
防御率 4.93(全体23位)
FIP 4.61(全体22位)
K/9 8.73(全体11位)
BB/9 3.35(全体23位)
HR/9 1.45(全体20位)

 うーん、なんとも言えませんね。大量のイニングを消化してくれたことは素晴らしいですが、内容が良くない…
 
 我らがエースKevin Gausmanは直近7登板で48.1イニング 防御率3.13と(奪三振はともかく)復調していますが、それ以上に5・6月は獅子奮迅の活躍を見せていたChris Bassittの大不振(直近7登板で36.2イニング 防御率7.12)が響きました。
(※3 菊池雄星は6・7月共に悪かったので割愛)
 
 唯一MLB上位クラスだった奪三振に関しても、TDLまでにHOUへトレードされた菊池雄星が底上げしていたものと思われます。 


参考に、先々月である6月の成績は

IP 141.1(全体14位)
防御率 4.46(全体16位)
FIP 4.76(全体23位)
K/9 7.73(全体24位)
BB/9 2.61(全体6位)
HR/9 1.68(全体30位)

となっております。


チームリリーフ成績

現地7/1~8/13間の成績

登板数 123G(全体5位)
IP 119.2(全体20位)
防御率 5.64(全体27位)
FIP 5.38(全体29位)
K/9 8.20(全体23位)
BB/9 5.04(全体30位)
HR/9 1.50(全体24位)

これでどうやって戦えばいいんだ
 前年は防御率3.68(全体8位)、FIP3.91(全体6位)とかなり強力なリリーフ陣を構築していましたが、今年はシーズンを通して投壊しています。
 やはり前年の成績に胡座を掻いていては、足元を掬われてしまいますね。


参考に、先々月である6月の成績は

登板数 93G(全体5位)
イニング 96.2(全体15位)
防御率 5.03(全体28位)
FIP 4.82(全体28位)
K/9 7.73(全体24位)
B/9 2.61(全体6位)
HR/9 1.68(全体30位)

となっています。

 2024年TORリリーフにおける唯一の取り柄であった与四球の少なさも、現地7/1~8/13の期間ではMLBワーストクラスの成績になってしまいました。


Pickup Player


・Vladimir Guerrero Jr.


 2年の月日を経て、遂にMVP級の打者が帰ってきました。

 現地7/1~8/13にかけて、
156打席 打率.372 HR11本 27打点
OPS1.159 wOBA.475 wRC+216 ISO.358
の大活躍。
 また、現地7/14から8/10の間には22試合連続安打も記録しています。

 そして遂に、連日の猛打で今シーズンのwRC+が164に到達。ALホームラン王・シルバースラッガー賞・ハンクアーロン賞に輝いた2021年はwRC+166ですので、あの輝かしい、カケス達が待ち望んだ姿に限りなく近づいたといっても過言ではありません。
 
 2021年と比較して良くなっている点やまだまだ及ばない点など、言及したいことはたくさんあります。しかし、今シーズンの詳細について触れるとかなり長くなってしまうので、また別の記事を作成しようと思います。



・Yariel Rodriguez

 6月までは先発しても最大で4.2イニング、平均3イニングしか消化できず、また怪我で長期離脱するなど、おおよそ戦力として計算するのは難しかった彼ですが、メジャーに慣れたのか7月に入って突如覚醒。現地7/1のHOU戦にて6.2イニング2失点(自責1)に抑えたことを皮切りに、7登板中4回は5イニング以上を投げるというそこそこの活躍を見せました。

現地7/1~8/13の期間に
7登板 33.1イニング 防御率2.43 FIP3.30
K% 26.3 BB% 10.5 HR/9 0.54 GB% 40.0

という結果を残しています。

 平均消化イニングは4.2回程ですが、防御率は2点台前半、奪三振率も平均以上です。
 与四球が多いようにも見えますが、現地7/29BAL戦にて0.2イニング4四球と大きく崩れた試合があり、それを除けばBB% 8.8と見られる数字になります。

一方で、問題もあります。
 一番の問題はやはり球数制限。メジャー初年度且つ先発転向したてだったこともあり、今は約80球前後で降板しています。
 今シーズンはしょうがないですが、来年もそれだと非常に困る。これは消化イニング数や中継ぎの負担にも直結することなので、どうにかして欲しいですね。
 
 他にも、中5日での登板が中心であること、球種によってフォームが少し変わること、スライダー以外の持ち球があまり効果的でないといったことは懸念点ですが、先ずは今シーズンを健康に投げきってくれたら嬉しいです。
 山積する課題の消化はまた来年以降に持ち越し。


・Bowden Francis

 シーズン開幕前は、Manoahの調整が遅れる見込みであることから先発5番手としての起用が予定されついたFrancisですが、不振や怪我でよろしくない結果が続いていました。
 
 しかし、7月末にマイナーから復帰すると、彼もまた覚醒したかのような投球を披露します。
 7/29のBAL戦で5.2イニング2失点2奪三振の好投を見せると、一度リリーフ起用を挟んで中2日の8/7 BAL戦を5回3失点(自責2)7奪三振、そして中4日のLAA戦を7回1失点8奪三振と、三回連続で先発起用に応えて見せました。

現地7/29~8/13の期間に
4登板(内1登板はリリーフ) 
18イニング 防御率3.00 FIP4.51
K% 26.1 BB% 3.07 HR/9 2.00 GB% 35.1
の結果を残しています。

 7/29以前と以降の投球を比較すると、7/29以降はそれ以前よりも0.2~0.4マイル程球速が向上しています。
 
 
また、以前は
4シーム55以上:カーブ20以上:スプリット20前後:スライダー5未満

といった投球割合でしたが、現在は
速球 60(内シンカー10?):スプリット20:
カーブ10:スライダー:10

といった投球スタイルに変化しています。
 昨年のマネーピッチであったカーブが今季
Run Value-8と全く通用していないことから、その割合を減らし
て、MLBでも上位のExtensionから繰り出されるキレのある速球と新球種のスプリッターを中心に、ピッチングを組み立てているようです。

 先発への適応に苦しんでいたFrancisに一定の成果が出た時はとても嬉しかったです。
 これならバックエンドスターターとして十分な活躍が期待できます。


主なニュース(現地7/1~8/13)


・クローザーJordan Romano、右肘関節の手術


 我らが大クローザー、Jordan Romano右肘関節の手術を受けたようです。なんでも肘関節(おそらく肘頭と上腕骨)が衝突しているんだとか。
 
 今季はそもそも肘の痛みによって合流が遅れ、現地4/17に復帰した後も、15登板13.2イニングを投げて防御率6.59とまさかの成績不振。そして現地5/31日には再びIL入りしてしまいました。

 幸いにも今季はブリッジイヤー。無理して復帰する必要はないので、来季に向けてしっかり治療して欲しいです。



・Will Wagner、衝撃デビュー!


 菊地雄星の対価としてHOUからやってきた、名クローザーBilly Wagnerの息子Will Wagnerがコールアップ。現地8/12のLAA戦にてメジャーデビューを果たしました。


 6番打者・2Bで先発出場したWill Wagner
ですが、メジャー初打席にて初球を痛打。メジャー初安打は右中間への打球速度104.5マイルのツーベースとなりました。
 その後第2・第3打席もヒットを放ち、特に第2打席ではメジャー初打点も記録。

 なんとMLB初先発で初安打・初打点・猛打賞を達成するという鮮烈なデビューとなりました。

 しかし、それだけでは終わりません。翌日のLAA戦にも先発出場し、強烈な2ベースヒットを2本も放ちます。

 結果、この2試合でヒット5本、長打3本という非常に印象深い活躍をし、チームの勝利に大きく貢献しました。(さらに、その2試合で放ったインプレーの打球は全てハードヒット。)

 因みに、メジャーデビュー後2試合で5安打以上を放った選手は球団史上5人目だそうです。


 ところで、私とりすきは2024TDL総括noteにて、彼をヒットツールに優れるが、ややパワー不足と評しましたが、私の目は節穴であったことが証明されました。
 私の見る目のなさはともかく、Will Wagnerには父に劣らぬ素晴らしい選手に成長して欲しいと思います。

 

記念品

・Arjun Nimmala、Aに適応?

 2023年のTORドラ1、Arjun NimmalaがAにて適応の兆しを見せています。
 
 今季AスタートとなったNimmalaですが
開幕後25試合で
125打席 打率.167 HR3本 8打点 OPS.586 
と低迷。ルーキーリーグにて調整することとなりました。

 その後、現地6/24にA復帰。
それから現在までに
153打席 打率.246 HR9本 25打点 OPS.887
と年齢を考えるとかなり良い成績。
 特に長打力を示す指標ISOは.321を記録。前々から評判だったパワーが光ります。

 一方で、少し改善されたとはいえK% 30.7はやはり明確な課題です。今後はパワーと共にヒットツールも伸びてくれると嬉しいです。


・2024年MLBドラフトとTDLの感想


 2024年MLBドラフトとTDLが終了し、数多くのプロスペクトがTORのファームに加入しました。

 ドラフトでは主に投手を指名。
 なぜか20位にスリップしてきた完成度の高い右腕Trey Yesavageを筆頭として、ドラフト10順目までに6名の投手を獲得しました。

 売り手に回ったTDLでは、ドラフトとは反対に野手を多く獲得。なんと獲得した14名のうち11名が野手です。
詳しくは下の記事をご確認下さい。

 たくさんの新戦力が加入し、TORのファームにも新しい風が吹き込んできたと思います。
 果たしてこの中から大成する者は現れるのでしょうか…?将来に期待です。


・MLB公式のTOR傘下プロスペクトランキング更新

 公式のTOR傘下プロスペクトランキングが更新されました。
 …が、ちょっと個人的に満足していないので、後で自分用のプロスペクトランキングを作成しようと思います。


※追記
ESPNのプロスペクトランキングも更新来てますね。
TORからはOrelvis Martinezがランクイン。
(全体62位 FV50)

Yesavage入ってないのか…



 その他にも、Kendry Rojasの活躍や新しい推しLuis TorresJulio Ortizの紹介、傘下TOP11位のプロスペクトJosh KasevichのAAA昇格など、様々なニュースがありますが、流石に文字数が6000字を越えてきたため、今回は諦めます。

 冗長な記事になってしまいましたが、ここまでご覧頂きありがとうございました。
宜しければ、スキやフォローをお願いします。


参考資料

https://www.mlb.com/




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