シジミの味噌汁

お母さんのシジミの味噌汁にはロシアンルーレットがある。

それはこんな話。

ある日、私はお寿司を持ってお母さんの家に行った。お母さんはシジミの味噌汁が大好きで、いつも私が来るときには欠かさず作ってくれる。でも、お母さんの味噌汁にはひとつ問題があった。それは、シジミの砂だ。

「ねえ、お母さん、また砂入ってるよ。」私は一つ目のシジミを口に入れたとき、ジャリッとした感触に顔をしかめた。

お母さんはにこにこしながら、「あら、また砂が入ってたの?大丈夫、吐き出せばいいじゃない。」と言った。

そして、次のシジミに挑戦。今度は大丈夫かと思いきや、またもや砂が。ジャリッ、ジャリッ。お母さんのシジミの味噌汁はまるでロシアンルーレット。三個に一個は確実に砂が入っている。

「お母さん、これってまるでゲームみたいだよ。」私は苦笑いしながら言った。「当たり外れがあるから、毎回ドキドキするんだ。」

「そうね、それも楽しみのひとつよ。」お母さんは笑いながら、次のシジミをお鍋に入れた。

でも、お母さんのシジミの味噌汁が大好きなのは事実だ。砂が入っていても、お母さんの笑顔と一緒に飲む味噌汁は最高の味がする。砂が入っているのも、お母さんらしくて、なんだか温かい気持ちになる。

そんなわけで、今日も私はお母さんのシジミの味噌汁を飲みながら、お寿司を楽しんでいる。もちろん、次のシジミが砂入りかどうか、心の中で小さな賭けをしながら。

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