This is R&B for me (2010s-現在) (24年9月)
私が好きなR&B楽曲を、1970年代から振り返ってきましたが、3回目、ようやく現代までたどりつきました。
2020年代に入ってからの楽曲は、まだまだ「こないだ聴いたばかり」なので私の中での評価(大好き度)が定まってないものも多いので、あくまで現時点の選曲です。
1970s-1990s
2000s
2010s
AL:Lost in Time / Eric Benet(2010)
AL:Timeless Fly / 久保田利伸(2010)
AL:Black Messiah / D'ANGELO AND THE VANGUARD(2014)
AL:Ella Mai / Ella Mai(2018)
2020s
ライフスタイルが変化し、楽曲単位で聴くことが増えました。ということで、ここからはまた楽曲単位でのご紹介。
最近こんな企画もありましたね。ここ5年で活発に動いているアーティストをマップ化したとのこと。
Anything For You - The Duet / Ledisi, PJ Morton(2020)
Leave The Door Open / Silk Sonic(2021)
I Need You / Jon Batiste(2021)
You Want My Love / Earth, Wind & Fire featuring Lucky Daye(2021)
Girls Like Me (feat. H.E.R.) / JAZMINE SULLIVAN(2021)
Pick Up Your Feelings / JAZMINE SULLIVAN(2021)
Keeps on Fallin' (with Ella Mai) / Babyface(2022)
FLY&FLOW (Acoustic ver.) / 松下光平(2022)
Please Don't Walk Away / PJ Morton(2022)
What's Up (feat. Jagged Edge) / dvsn(2022)
How's The Weather? / aimi, EMI MARIA & Modesty Beats(2023)
Made For Me / Muni Long(2023)
Don't Think You Ever Loved Me / Tyrese(2023)
Is It A Crime? / No Guidnce(2023)
振り返り(ポエム)
90s編で「changing same」(変わりゆく変わらないもの)という言葉を紹介しました。人の営みは大きくは変わらない。同じようなことを何十年も歌っている。ひとつのスケールの中での音の組み合わせも有限。〈same things〉。
R&Bで長く歌われているもののひとつが、性愛、それも性行為そのもの。自分の力を誇示したり、外敵を排除するのではなく、ひたすらに目の前の者を愛する行為。それゆえに熟されメロウになっていくのか。メロウな響きには、メジャーなコード進行にマイナー寄りの音階(ブルーススケール)が乗ったブルースの影響もあるのかもしれない。
一方、話し言葉は変わっていく。言葉の意味も変わっていく。人が暮らす景色やスピード感も変わっていく。このあたりが、〈changing things〉かしら。扱われる題材としての〈愛〉も拡張していく。そんなところからテンポや音色、ビートの流行り廃りが生まれ、個人個人の〈今の私が歌いたい/聴きたい音と言葉〉という欲求に、ソウルクラシックが応えられなくなり、コンテンポラリーな楽曲が生まれ、求められる。
一つのジャンルを長く追っていくと、そんな景色が見えてくる…なんてことを勝手に思っています。
R.KELLY、Chris Brown、Lizzo…加害性を指摘されてしまうシンガーもいる一方で、人権を訴えるプロテストソングや連帯の歌、新しい生き方を提示する曲も常に生まれていて、目が離せない。
そんなこんなで、これからもR&B聴きます。