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#1赤いヒガンバナは終わっていたが
赤いヒガンバナはもう終わっていたが、藪の中にヒガンバナそっくりな形をした黄色い花が咲いているのを見つけた。今回はこの花の話をしよう。
1.黄色いヒガンバナ
![](https://assets.st-note.com/img/1729251181-6ERdzKoMGlsAehC0aIgij4PW.jpg?width=1200)
黄色いヒガンバナがあることは植物図鑑で知っていたが、実物を見るのは初めて。図鑑によれば、この花の名は「ショウキラン(鐘馗蘭)」となっている。名前にラン(蘭)が含まれるが、これはランでなくヒガンバナの仲間。「ショウキズイセン(鐘馗水仙)」とも呼ばれるが、これはスイセンではない。
結局、種苗会社は、この花の球根をリコリス・オーレアの名前で販売している。これはショウキランの学名であるLycoris aurea に由来するものだろうが、ちょっと工夫がないような気もする。
最近は黄色いヒガンバナは、aurea、traubii、chinesisなど三つに分類されるそうだが、その説明は詳しい人にお願いしたい。なにしろ現代の植物分類の世界は、最新分析技術の導入により進化しているそうだ。
2.ヒガンバナの呼び名は様々
もともとヒガンバナの名は、秋の彼岸のころに咲くことに由来するそうで、また歌にも詠まれた「曼殊沙華」は、天界の紅い花を示す梵語に由来するそうだ。つまり開花時期や開花の様子を示す言葉。
野草大百科によればヒガンバナの呼び方は、全国各地にそれぞれ独自にあり、それらの総数は1000にもなるそうだ。たとえばハミズハナミズは、花が咲いているときは葉がないという生態から、シビレバナは、口にしてはいけない花という意味らしい。
3.ヒガンバナ有毒は本当か
ところで子供の頃、田んぼの畦道などにヒガンバナが咲いているのを見たような、また「ヒガンバナには毒があるから触れてはいけない」と言われたような。
田んぼの畦道にあるヒガンバナは、モグラや野ネズミを防ぐために植えられたもので、また墓地で見かけるのも同じような目的らしい。いわゆる地中で活動する小動物を寄せ付けないためらしい。
また毒性について薬用植物図鑑「こんな薬草知っていますか」は、ヒガンバナについて「鱗茎に含まれるアルカロイドは、そのまま飲食すれば大変苦しく、吐き下しを起こす有毒植物」としています。つまり有毒説は本当!
4.まとめ
黄色いヒガンバナは、園芸品種として流通しているので珍しいものではないだろうが、初めて見かけてちょっと感動した。それはヒガンバナのことをあらためて調べ、さらに子供のころの疑問だった有毒説を再確認するきっかけとなった。
なお撮影はFUJIFILM X-S10カメラ、レンズはフィルムカメラ用のオリンパスOM50/F2マクロを使用した。