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80年代、フュージョンの王道と呼ばれたのは
はじめに
80年代フュージョンのキーボード・プレーヤーといえば、ボブジェームスの名をあげたい。彼が弾くエレクトリックピアノの音色は、いまも記憶に残っている。今回は、そのボブジェームスの話をしよう。
1.フュージョンの王道
しばらく前にボブジェームス・トリオの最新CDをカフェで聴いていたら、”ボブジェームスですか、フュージョンの王道でしたね”との反応があった。私よりはるかに長く多くの曲を聴いている人の言葉を、どう解釈すればよいかちょっと悩んだ。
王道という言葉は解釈が難しい。それを正統的で良いものとすることがあれば、ちょっと安易すぎてつまらないという意味で使われることもある。ベテランになると、いろいろこだわりがあって、ちょっと尖った言い方をすることもあるので悩ましい。
2.ボブジェームスとデヴィットサンボーン
フュージョンの王道という話はひとまず置いておいて、1986年にリリースされ翌年にグラミー賞を受賞したアルバム「ダブルヴィジョン」の話をしよう。正確にいえば、これはボブジェームスとデヴィッドサンボーンの二人のアルバム。
キーボードのボブジェームスとサックスのデヴィッドサンボーンは、フュージョンを代表するプレーヤー、その二人が制作したアルバムとなれば注目されたのは当然だろう。さらにベースはマーカスミラー、ドラムはスティーブガットと豪華なメンバーが揃っている。
このアルバムのデヴィッドサンボーンは、サックスをのびのび吹いており気持ちが良い、とくに冒頭の曲Maputoのフレーズは印象的。
3.ボブジェームスの最新アルバム
ところで冒頭で紹介したボブジェームスの新アルバムとは、2021年にリリースされたFeel Like Making Live! のこと。これはピアノ・ベース・ドラムというミニマム構成のピアノトリオによる演奏で、じつにシンプルで伝統的なスタイルなのだ。
たとえばダブルヴィジョンに収録されていたMaputoは、下に載せたように演奏されている。
4.まとめ
80年代、熱心なリスナーではなかったが、ボブジェームス、デヴィッドサンボーンのサウンドはどこか耳に残っている。とくに独特の音色をもつエレクトリックピアノ(エレピ)のフェンダーローズの名は、いわゆるエレピの代名詞として記憶している。
あらためてFeel Like Making Live!の映像を見ると、ボブジェームスのエレピを弾く様子とその優しい音色になぜかほっとする。