謝る
私は昔から
とにかくよく謝る人だったかも知れない。
それは人に機嫌を直して欲しかったり
怒りを鎮めて欲しかったり
私を大嫌いになってほしくなかったり
そんな理由な気がする。
子供が出来てからは、特によく謝るようになって、
手がかかる子なのもあり、
とにかく毎日頭を下げていた。
頭を下げるのが抵抗がないのかと言うと
めちゃくちゃ嫌だった。
めちゃくちゃ嫌だけど、他に手段が無いと思ったし、世の中ではまず謝ることが当たり前とされている、と私は思うから。
謝りたくはないし
頭を下げるのは恥ずかしいし、
そんな自分が情けないし、
相手が許してくれたり、「とんでもない!」と優しく返してくれたり、
すごく人の温かさを知れたけれど
嫌な気持ちはどんどん溜まる。
溜まる気持ちと共に、人に会うのがイヤになる。
人と関わるのが嫌になる。
色んなことを乗り越えて
随分、色んな種類の困難を味わって、
今はあまり簡単には謝らなくなった。
確実に悪いと見える時はもちろん謝罪するが
原因がわからない時や
原因を突き止めても仕方ない時は
自分の考えを伝えるようにしている。
今、目の前にある事実と、
相手の目の前にある事実をお互いに交換する。
いつもいつも上手くは行かないし、
スッキリしない時もあるが、
嫌な気持ちは溜らない。
謝って生きなくていい。
いつでも胸を張って生きていい。
この世界はのびのび生きていける世界だと
今は信じたいんだ。