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あー先に言われちゃったもんなーという感覚

解説が充実している本は、プラスアルファの大きな価値がある。

解説がなければ理解できなかった本が少なからずあるし、解説を読むことで一段深い読み方に気付かされることも多い。単行本で読んでいた本でも、新たに解説が付加された文庫本を買い求めることがままある。

本文への共感を深める意味でも解説を読むのは好きだ。

だがしかし。

長編を読み終え、ああいいもの読んだなあと思い、余韻を味わいつつ最後の「解説」まで読んだところで、思ったこと感じたことがぜんぶ書いてあったりする。自分の読み方は間違っていなかったとも思うのだが、私が文字にするよりも明快な文章で、自分が感じたよりももっと深くしっかり考察・整理されている。さすがプロだと思うと同時に、もうその時点で自分の感想はどこにも書く気持ちが萎えている。


あの夏休みが開ける前日、切羽詰まって、本文をすっとばし解説だけ読んで読書感動文を書いたことの報いなのでしょうか。