立っているのは何者か
社会的な立場も、友人知人親類関係もすべてなしにして、ひとりの人間として二本足で立つとき、自分は何者だと言えるだろうか。
などと、それほど深く考えずに、哲学的なことを書いてしまう私は何様か。その言葉はどこから借りてきたものか。
存在も言葉もどこから来たのかわからないのに、さも自分が自分であるかのように思うわたしは、いったい何者か。
疑い出すときりがない。
だけど、疑問を持つことが、はじめの一歩だということも知っている。という言葉さえ、どこかで誰かが言ったのを聞いただけなのかも。
そうなの鴨。
何者でなくても、お腹は空くんだよな。
それだけは間違いない。