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ヴァン・ヘイレンが洋楽の入口だった
エディ・ヴァン・ヘイレンが亡くなった。今、彼のバンドの出世作『炎の導火線』(VAN HALEN)を聴いている。
たぶん、初めて彼のギターを耳にしたのはマイケルジャクソンの「ビート・イット」だった。エディが弾いていると知ったのはずいぶん後だったけど。
「全員集合」が大好きで、沢田研二とかピンクレディーをテレビで楽しんでいた少年が、中学生になって洋楽を聴き出したきっかけのひとつがマイケルジャクソンだった。「ビート・イット」のギターフレーズは今聴いてもかっこよい。
その後、ヴァン・ヘイレンの名はビルボード上位の常連バンド名として認識し、大ヒットした「ジャンプ」や「パナマ」はよく聴いた。FMのエアチェックでカセットテープに録音して。
ハードロックに分類されていたと思うけど、「ジャンプ」あたりはシンセを使ってかなりポップになっていたので、流行りのカッコよくて楽しい音楽くらいにしか当時は感じていなかったと思う。
その後、もっとシンプルなバンドサウンドが聴きたくなって、パンクや60年代のロック、さらにブルースなんかを中心に聴くようになっていったんだけど、たまにカーステレオから「ジャンプ」が流れると洋楽を聴き始めた当時のウキウキした気持ちが戻ってきたものだ。
ひととおり古いバンドサウンドを通ってからヴァン・ヘイレンに戻ってみると、この人の前後でギターサウンドがガラッと変わっているように感じる。専門家ではないので偉そうなことは言えないが、エディのギターは洗練されていて「流ちょう」である意味「ギターっぽくない」のだ。現代的なのだ。そして、そういうギターはエディの後には珍しくなくなっている気がする。
私の世代には、いちばん耳慣れたギターサウンドかもしれない。
何てことを思いながら、久しぶりに部屋のコンポでじっくり聴いたら、めちゃめちゃ上手くてかっこよくて驚いた。当時、ギター小僧達がぞっこんになるわけだ。私の耳が肥えたのかもしれないが、やっぱりすごい人だった。
ありがとう。合掌。