しぐれた後の道
こんばんわ神明です。
猛暑が続く中、いかがお過ごしでしょうか。
オリンピックの閉会式を目前に控え、ついこの前開会式だったのになぁとぼんやり思うわけです。
何事にも始まりと終わりがあり、生きとし生けるものの生命もしかりではありますが。
先日、蝉がその生命をまっとうする時というものを初めて見届けました。
神明の通うオフィスの外に休憩スペースがありまして、そこにはでかめの木が一本立っております。
でかめのナニが一本いきり勃ってるのと同じではないので、そこはお間違えなく。
そして、その木に泊まっていたであろう1匹の蝉が鳴いておりました。
みーんみん。
と。
そして鳴き止んだ刹那、少しだけ飛び立ちました。
だけどもすでに力を失っていたようで、遠くまでは行けずそのまま落下してしまったのです。
落下してしばらく羽ばたき、勢いなく「みーんみん」を鳴くとそのまま動かなくなりました。
これが世に言う蝉爆弾の生成法か…と研究者である神明の記録書に一文書き足されるわけです。
あの後、まだしばらくは命の炎が消えずにその時を待っていたのでしょう。
誰かが横を通り過ぎる時に、断末魔の「みーんみん」を聞かせてから旅発つために。
蝉よ、最後のひと鳴きは気立てのいい人間に聞かれるといいのう。
夏の一コマを流しながら、猛暑をもう背負っていくしかないと覚悟を決めるわけです。