いまだ疑惑を残す森友問題

【豊中市】闘いは終わっていない!今だから語りたい! 森友問題の真実 
元近畿財務局職員と相澤冬樹さんの証言
1673号, 2019年2月26日,森友学園問題を考える会・高橋もと子

 2月2日、会場のアクア文化ホールは550名の市民で満席となった。

 まず、近畿財務局元職員2名と「森友学園問題を考える会」・山本いっとく(元豊中市議)の対談から始まった。元職員として実名で語ることは現職員を苦しめることになるのではないか、と悩んだ。公文書改ざんに至るまで現場では激しく葛藤し、ついに仲間を自死に追い込んだ無念を伝えるべきだと決心した、とのこと。

 そもそも、国有地の貸し付けは極めて異例、通常は入札により1円でも高く売却して国家財政に充てようと努力し、10年間の貸し付けを認めたのは後にも先にも森友学園のみ。2014年4月、近畿財務局は森友学園との交渉打ち切りを決めていたところ、籠池元理事長夫妻が安倍昭恵夫人とのスリーショット写真を提示、近畿財務局は売却を前提とした貸し付けに応じることになる。

 その後、「ゴミがあった」と8億円も値引きして売却、これらの過程を隠すために公文書が改ざんされた。「交渉記録は廃棄した」と国会で佐川元理財局長が証言したが、公文書の破棄など公務員としてあり得ない、と元職員は口を揃える。佐川元理財局長は、国税庁長官に栄転したのち5400万円の退職金のうち60万円を返却しただけ、背任罪も不起訴となった。

報道されなかった安倍昭恵の関与

 続いてNHK元記者の相澤冬樹さんと「森友学園問題を考える会」・木村真(豊中市議)の対談。

 2018年2月8日、木村市議が提訴した情報開示訴訟のニュースは、夕方のNHKニュースでいち早く報道された。しかし、相澤さんの意に反して関西圏のみの報道で、安倍昭恵夫人の関与については表現が薄められた。

 その後もさまざまな軋轢があり、やがて記者から考査室への異動を命じられNHKを退職。相澤さんは、「森友問題」は国と大阪府の「事件」であると語る。つまり、大阪府は行政のルールを捻じ曲げて小学校を認可適当とし、国(財務省・近畿財務局)は行政のルールを捻じ曲げて国有地を格安で売り払った。

なぜ役人にこんな不正をやらせたのか?森友学園を作りたかったからだ

 なぜ、役人がこんなおかしなことをしたのか。それは、森友学園のためというより、あの小学校を森友学園に作らせるためだった、と。このことを解明しなければ「森友事件」の解決にはならず、真相究明には深く関わった当事者の証言が必要なので簡単ではない、と。

 そして、プロの記者とは権力者に都合の悪いことを聞き出してこそ価値があり、記者は世の中の人のためになることを最終目標にしなければ存在意義はない、と語った。

 まもなく結審を迎える訴訟、背任罪不起訴処分に対する検察審査会への申し立て、定期的な宣伝街宣、集会、そして、統一地方選挙戦と続く私たちの行動。

 マスコミ報道は少なくなったものの「森友問題」への怒りの声は依然として大きく、私たちの責任追及の闘いは終わっていない。

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