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【渋谷2.10】革命的非モテ同盟主催 バレンタインデー粉砕デモ 「菓子メーカーに騙されるな!恋愛至上主義反対!」(人民新聞 2013年2月15日号掲載)

テレビ局も注目

 友人のMarkwater氏から、「革命的非モテ同盟」(通称「革非同」)が「バレンタインデー粉砕デモ」を2月10日に敢行すると連絡があり、東京・渋谷の宮下公園へ駆けつけた。このデモは、東京で早春の風物詩としてその名声を高めつつあり、今年は読売テレビ・関西ローカル局でも事前に紹介されたという。
 デモには、都内在住の「非モテ」(異性にモテない、異性と恋愛関係に無い状態。同性愛者であっても、パートナーに恵まれない状態ならば参加可)を自称する、総勢20名弱の男女が参集した。
 「革命的」との名称ながらも、党派色も政治的な主張もほとんどない。社会運動からほど遠い人たちといっていいだろう。だから「デモ」といっても、よく見かけるそれとは、かけ離れている。
 宮下公園より明治通りへ向けて出発すると、参加者は「バレンタインデー粉砕!」「恋愛至上主義反対!」などの聞き慣れないシュプレヒコールを叫び、渋谷の街を闊歩した。
 沿道の人々からデモ参加者に対し、携帯での写メのラッシュと喝采を集め、関心の高さに驚いた。

菓子メーカーに突撃

 10日は3連休の中日とあって、渋谷という場所柄もあり、多くのカップルが行き交っている。参加者が掲げた「バレンタインデー粉砕」の横断幕を目の当たりにして、最初は戸惑いながらも、自分たちの充実ぶりを披露しつつ、デモの参加者に声援を送っている。
 また、沿道を歩くシングルたちは、自分自身の「非リア充 」(ネットやゲームなどの非現実が充実している人。妄想の中でだけ満たされていること)ぶりに思いを馳せ、好意的なリアクション全開だ。
カップル・シングル問わず、「バレンタインデー粉砕」には多大な共感が示された。
 渋谷駅前のスクランブル交差点に差し掛かり、デモ隊はこの日最高潮の盛り上がりを見せた。デモ隊が菓子メーカーに向け「チョコレートに騙されるな!」シュプレヒコールを炸裂させ続けたのだ。バレンタインデー特設コーナーを設けたデパートの店員たちも、仕事の手を休めて革命的デモを興味津々に見守っていた。
 デモ企画者であるMark-water氏から、人民新聞読者宛てにメッセージを預かった。左翼と見まがう正論に耳を傾けて欲しい。

 昨年末の政権交代からアベノミクスが打ち出され、成長期待が持たれています。しかし、給与賃金の上昇がなければ、当然スタグフレーションに陥る可能性も大であります。
 そんななか我々は、生活を守らなければなりません。資本側は広告宣伝等を通し我々に『より消費すること』を求めますが、本当にその消費は正しいのでしょうか? より良い生活に財を投げることは必然たる経済活動ですが、本当に彼らの言う消費はより良い生活につながるのでしょうか? そういったことにバレンタインチョコ一つを通して疑義を感じてくだされば幸いです。

(Markwaterより)

 とのこと。ユーモアの中に、日本経済における閉塞感への激烈な抗議を織り交ぜた活動は、都内における風物詩的定期行動として市民権を得つつある。
 革命的非モテ同盟は、3月に「ホワイトデー粉砕デモ」、12月には「クリスマス粉砕デモ」の定期行動を予定している。派手な活動で多くの参加者を募っている。
 非リア充の人々の圧倒的結集と、革命的非モテ同盟の動向から目が離せないぞ!(革命的非モテ同盟:twitter: @kakuhidou)

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