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【第1章】給料よりも仕事のやりがい、キャリアアップよりもワークライフバランス…多様化する社員の仕事観②

ガラスのハートの「ゆとり世代」

 「今どきの若者は……」このセリフは、いつの時代にも言われてきた言葉ですが、2015年時点の「今どきの若者」とは「ゆとり世代」や「さとり世代」です。もちろん、全ての人に当てはまるわけではないですが、今少し現代の若者の傾向を見ていきたいと思います。

 「ゆとり世代」の最大の特徴が、パーソナル化です。生まれたときからパソコンやインターネットがあり、携帯電話やスマートフォンなどの端末ツールを1人1台ずつ持つことが当たり前。SNSなどで人とのコミュニケーションを取るのが日常となった今では、周りの人間との連携やコミュニケーションも当然変化しています。情報へのアクセスはいつでもどこでも自分の好きなときに携帯端末を使い、メッセージはさまざまな形でやりとりされています。

 概して彼らは直接、顔を合わせて行うコミュニケーションの経験量は昔の世代より圧倒的に少なく、人間関係に関する心の耐性も決して高いとは言えません。 そんな耐性の低い状態で自分を守ってきてくれた学校から一人の大人として社会の荒波に出ると、当然さまざまな人間関係上の葛藤が起こります。 お客様からはもちろんのこと、社内でも上司・先輩からさまざまな注意やアドバイス、要望が降り注ぎ、大きなストレスにさらされるのです。
そして、人との摩擦や対立の処理に慣れていない彼らはその状況を避けようとするためか、職場でも相手の顔色にものすごく敏感です。「○○さんは怖くて話しかけづらい」「こんなことを言ったら、どんな反応をされるかわからない」という、とても傷つきやすいガラスのハートの持ち主が多く見受けられます。

「ゆとり・さとり世代」は給料よりも仕事のやりがいを求めている

 このような若者たちは、強いストレスに晒されるくらいなら管理職にはなりたくないと考える層が増えてきていると聞きます。しかし半面、注目に値することとして、最近彼らが仕事に求める傾向として強くなってきているのは「やりがいがあること、人のためになる仕事をしたい」という項目です。

 『マイナビ大学生就職意識調査』によると、2016年卒の学生の大手企業志向は減少に転じていて、代わって「やりがいのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい」が前年比1.9ポイント増となっているそうです。同調査における学生の就職観では、「楽しく働きたい」という回答が 32.2%で1位になっており、2位は「個人の生活と仕事を両立させたい」( 24.1%)、3位は「人のためになる仕事をしたい」( 16.3%)となっています。

 会社としては「とにかく給料を上げてほしい」「自分の成長のためにとりあえずここで働こう」と思っている社員より、やりがいや人のためになる仕事を求めて働いてくれるほうが、よほど愛社精神に繋がる可能性の高い人材と言えそうですが、どの職場も若手を採用したあとになかなか思うように育成できていないのが現状ではないでしょうか。

○次回は【第1章】の
・「目的」と繋がっていない組織では、社員の意識はバラバラのまま
・「使命感」がないと一体感も失れる
を掲載予定です。

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