人事部長その46〜就職活動編⑭〜面接考察③
今回の面接考察は、過去、最も衝撃的かも知れなかった面接を紹介します。
その学生は全くなんにも考えていなかった。
準備ゼロの学生の面接を始めて経験しました。
本来であれば早めにスクリーニングして
あまりこのような学生と行き合うことがないのだが、
スケジュールの都合でその学生と面接することになったのだが。。。
見た目は、いわゆる文系女子大学に通う大人しめな感じ。
挨拶は比較的しっかりしており第一印象は悪くなかった。
お住まいの確認から、志望動機までひと通り話してもらったが、どちらかと言う時話は広がらない。
まぁ緊張もあるだろうから。と思っていた。
が、次の2つの質問。
うちの会社に入って1年後、3年後、5年後、将来どうなっていたいか?
あなたの強み、弱みを3つあげてください。
ひとつずつは答えられたが、以後はほぼ無言。
答えられない。
もう少しこの学生の事を知りたいと思い
小さい頃は何になりたかったとか
好きな事、趣味、楽しく感じること、
何故いま行ってる学校を選んだか?
などいろいろ聞いたが
あまりパッと答えられない。
僕の持論だと、何かに答えられないということは
何も考えてないか、嘘をついているかのどちらかだ。
聞くと就活年で就活自体ほぼやったことなく、親に少しせっつかれて就活を始めたらしい。
僕は直球の質問をした。
サボってたか
逃げていたか
気分じゃなかったか
なんとかなるかと思ってたか
どれかな?
答えは『その全て当てはまる』と。
親に言われたとか
急いで就職しなきゃだとか
その方が良いのかな?とか
自分の意思ではない何か。
自分の逃げ道としての就活。
もしそんな気持ちでここに座ってるとしたら
あなたの人生だから
卒業後でも既卒としてしっかり
就職活動するのも悪くないのではないか?
という提案もしてみた。
そして、その上で就活をしっかりしていたとか
してなかったのではなくて
今、あなたの本気はどの矢印に向いてるか?
を尋ねた。
要は本気でうちの会社に入りたいかどうか?
を聞いてみた。
『もう一度、自分を見つめ直してみようかと思います。』
もちろん内定は出さなかった。
とにかくどんなに準備ができてなくても
やり方が分からなかったとかまちがっていたとか。
自己分析が足りなかったり
企業研究が甘かったり
迷いが拭えなかったり
そんな学生は多く接していたのだが。
何も考えていない学生は始めてだった。
せめてこの学生に何か
ビビッと来れば、この面接をした甲斐がある。
就職活動をしている皆さんに今回分かってほしいのは
企業も面接官も【本気】だということ。
やはり本気で学生を見ているのに
学生が本気かどうかはすぐに分かるのです。
不器用でも
やり方に迷っても
逃げたくなっても
勇気がでなくても
本気が伝わればいつか良い結果が出るはずです。
当たり前ですが、
とにかく自分の人生は自分で考えよう!
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました!