【徒然】中今について想うところ
悠久の時の流れの中の今
神道思想に『中今』(なかいま)という考えがあります。過去と未来を意識した中間にある今のことで、遠御世(とおつみよ:昔)からつながる今頃を捉えて言う事もあります。
刹那的、個人的な意味合いで言うところの「今を大切に生きる」とはニュアンスが違って、いまこの時を紡いできてくれた先人やご先祖様への感謝と未来の子孫の為をも想って今を精一杯生きようという思想だと認識しております。
合理的になると鍛錬されないよ
今の状況をみて合理的に判断することが必要なこともありますが、知識や経験が足りないほど目先の結果だけを求めた逃げの行動に陥りがちなように思います。
初志貫徹の気概、迷った時は初心に帰るという事も大切です。求めるものが得られないのは世の常であると知り、今行っている事が無駄な苦労に感じても一定の結果が出るまでは己を滅して一心不乱に取り組んでみる。その結果をみて反省する。粘ってみたから粘り強くなるし、反省から知恵がつく。こうして鍛錬された方が刹那的な結果を得ていくより、将来自分を守ってくれる能力、習慣、考え方が身についていくと思います。
まとめ
刹那を楽しく生きるばかりでなく、将来をより良いものにするために今できることや与えられたお役目を精一杯頑張る。
中今というやまとごころにもとづいて素直に正しく清く明るく生きてゆけば、自分の将来ひいては人生そのものを明るいものにできるかと思います。
うまく運ぶ物事ばかりではないのが世の常。うまくいかない時にこそ「今は経験値稼ぎの時」と捉えるのも大切だと考えます。