D&Dリプレイ 秘密の工房(6) - シルワの手紙
おばあちゃん、シルワだよ。お手紙くれてありがとね!オオカミのポチが精霊になって守ってくれてる話、うれしかったなあ。あの空飛ぶクマくんたちもきっと精霊になってるね。おばあちゃんが教えてくれたから感じるよ、もふもふの精霊たち。もふー。
レイアさんとの打ち上げとっても楽しかったな!お話もいっぱいした。カンドルーカー要塞の歴史の話とか、ハーパーの兄妹の話とか。あとエルバスクの話も。緑の毒オークを作ってるとかいう悪いやつ。レイアさんは前に聞いたことがあるらしくて、調べておいてくれるって。
あと、要塞の地下にいるドラゴンボーン?の話もしてくれた。レイアさんが前に戦ったティアマト?の手下で嫌なやつなんだって。レイアさんの敵はあたしの敵だから、見つけたらやっつけちゃう。仲間のみんなは秘密の工房を探しに行くっていうから、あたしもついていってドラゴンボーン退治するんだ。
ハーパーの兄妹も秘密の工房を探しにいったみたい。あの2人めちゃくちゃ怪しかったんだよね。何を企んでるのか分からないし、ついでに兄妹も探してみよう。
買い物を済ませて、また要塞に向かって出発。1日目は霧が出て道に迷っちゃったんだけど、あたしの鼻が正しい方向をかぎ分けて突破!えへへ、すごいでしょ。
2日目は通りがかった集落で困りびとを発見。なんでも水を汲みに行った人がさらわれちゃうんだって。翼の音が聞こえたとか、心臓がなくなってたとか言ってたから、野獣がやったのかなって。野獣も生きるためには肉がいるからしょうがないよね。そう思ってたんだけど、生き残った人が人型の影を見たらしいの。野獣じゃないならなんとかしなくちゃ。
なんでもエルフが狙われやすいらしくて、あたしとチョウでどっちがおとりになるか譲り合い。仕方がないから一緒に行くことに。隠れてるエルマーとジャハナに応援されながら、水をくむふりをしてたら羽根の音がした。振り向いたら鹿頭の空飛ぶ怪物、2体のペリュトンが襲ってきた!おばあちゃんに聞いたことがある。これはほっといたら大変だ。
ペリュトンは空を飛んでるから大苦戦。でもその時に助けが来たの。なんとペガサス!野生のペガサスもいるんだね。しかも「お逃げなさい」とかしゃべってた。それからは形勢逆転。
エルマーがすごかったの。重たい鎧を着たまま大ジャンプ!身長の3倍くらい高く飛び上がるんだよ。それでペリュトンの足をつかんで引きずり下ろしちゃった!そしたらチョウがペリュトンを地面に倒して押さえこみ!ジタバタしてたけど飛べなければあたしたちの敵じゃないよね。1体を倒したらもう1体は逃げちゃった。
ペガサスちゃんは逃げた1体を追いかけてたけど、すぐに戻ってきてお話してくれた。チョウは傷ついたペガサスちゃんにポーションをかけてあげてた。優しいなあ。そしたらペガサスちゃんはあたしたちを祝福してくれた。
集落の人たちも安心したみたい。たくさんお金もらっちゃった。こんなにもらってよかったのかな。
またまたカンドルーカー要塞にやってきた。なんだか人がいっぱいいる。冒険者風の人とかそれを相手にあやしい商売をする人たち。みんな秘密の工房に夢中みたい。こうなったら工房を見つけるのは競争だね。あたしたちは要塞には詳しいんだから、負けないぞ!
途中、オークがゴミ捨て場にしてたっていう井戸の横を通る。井戸の中に何がいるのか、チョウがどうしても気になるって、生ごみを入れようとしてたのね。そしたらエルマーが「危ないから」って代わってあげてた。さすが騎士さま、かっこいい。
エルマーが生ごみを放り込んだら、井戸から黒くてグニャグニャしたのが這い出してきた。ブラック・プディングっていうみたい。気持ち悪いし、邪悪な感じがするから戦ってもよかったんだけど、なんかこのプリン、やる気満々でシャドーボクシングしてるの。見せつけるみたいに岩をパンチしたらものすごい威力でバラバラになっちゃった。なんかヤバいやつだ……。あたしたちはプリンと目を合わせないようにそーっと井戸から離れた。プリンこわい。
スタージを追い払ったり、罠の部屋を調べたり。この要塞は罠が多くていやになっちゃう。造った人は性格悪そうだよね。階段を見つけて地下のどうくつに。ランタンの光が壁の石に反射してキラキラきれいなんだ。
これから秘密の工房を見つけたり、レイアさんの嫌いなドラゴンボーンをやっつけたりするぞ!またお手紙書くからね。