D&D ファンデルヴァー砕けたオベリスク(7) - ゼフの日誌
洞窟の最深部
かなり奥深くまで進んできた。波音の洞窟の最深部に近いと思われる。連戦に継ぐ連戦でパーティーも疲弊しておる。グンドレンの弟ヌンドロをそろそろ救助してやりたいが、わしらの体力がもつかどうか。
洞窟の奥へと偵察に向かったグレイがドラウとバグベアの部隊を発見。急襲してバグベアを始末する。ドラウは逃走。増援を呼ばれるとまずい。急いで追跡する。そういえばあのドラウ、フードを目深に被っており顔がよく見えんかった。クラッグモー城で戦った似た姿のドラウはドッペルゲンガーだった。こいつもその可能性はあるだろうか。
角を曲がった先にドラウは見当たらない。逃げ足の速いやつじゃ。そのまま奥の大部屋まで進む。大部屋には先ほどのドラウとは別のドラウが。こやつが黒蜘蛛であろう。ヌンドロを人質に取っている。黒蜘蛛曰く、呪文の鍛冶場に行きたいがモンスターなど邪魔が多くて困っているとのこと。モンスターを排除してそこまでの道を整えれば人質を渡してもいいという。うかつに手を出すと人質が危険なため、条件を飲んだふりをしていったん引く。簡単な仕事ではないので丸一日は待つよう交渉する。これで決戦の準備時間を稼ぐことができた。ヌンドロを救い出す手立ても考えんとな。
呪文の鍛冶場へ
黒蜘蛛を騙すにしても仕事を終えた証拠がいるだろう。また純粋に好奇心もあり、呪文の鍛冶場へと向かう。途中、幅が10メートル近くありそうな裂け目に出た。ロープもあるので一度下まで降りれば安全に進めそうだ。しかし足が5ミリ伸びて気も大きくなったポトンが裂け目を飛び越えられると豪語する。バーラシュがやめておけと制止している。このドラゴンボーンはやんちゃな顔をしているが、仲間の内で一番冷静なのがおかしい。わしも宙を舞うドワーフが見てみたかったがポトンは説得に応じたようだ。軟着陸の呪文も用意していたが使うまでもなさそうじゃな。
溶鉱炉のエリアを通るとフレイムスカルが復活しているかもしれない。迂回して崖沿いを通って東側へ。
東エリアの洞窟はなにやら今までと様子が違う。ドワーフではなくヒューマンによる造作に見える。このエリアだけヒューマンが拡張したのだろうか。
洞窟の壁や床はあちらこちらが焼け焦げている。戦闘の跡だろうか。そうならばずいぶんと激しく魔法を使ったようだ。まさかドラゴンが暴れたわけではなかろうな。扉が閉ざされている部屋が2つある。どちらの扉も溶けかけて溶接されたようになっている。普通に開けることは無理なようだ。
手前の扉をバーラシュが力任せに開ける。中には緑の炎が燃える炉と1体のモンスター。部屋の中は工房のような造りになっている。するとこの炉が呪文の鍛冶場かもしれない。モンスターは大きな目玉と4本の触手だけの姿で宙に浮いている。触手にもそれぞれ目玉がついている。スペクテイター。話しかけてみるが会話が成立しない。長いあいだ閉じ込められていたために気が触れてしまったようだ。
安全に鍛冶場を利用するためスペクテイターを排除することに。全員が武器を抜き攻撃を開始する。スペクテイターは触手の目から光線を放つ。バーラシュはとっさに屈みこんで避けたが、ハリオンに命中。ダメージは大きそうだがそれだけのようだ。この手合いは精神に作用する攻撃を持つが今回は平気だったようだ。ポトンが呪文攻撃を放つ。スペクテイターはそれをじっと見つめると攻撃の方向を逸らしてこちらに投げ返す。呪文を反射する能力があるらしい。武器攻撃を主体にしてやつを倒す。
鍛冶場と魔力の炉
部屋の中を探索する。やはりここが工房だったようだ。ラサンダーの聖印が刻まれたメイスを発見する。噂に聞いていたライト・ブリンガーなる武器だろう。内側から発光している。ラサンダーを信仰するポトンが持つことに。輝く男ポトンがさらに光って見える。これからもパーティーを明るく照らして欲しいものよ。
ドラゴンガードと呼ばれる鎧も入手。ゴールドドラゴンを象った造形が美しい。ドラゴンのブレスへの耐性を得るという。こちらはグレイが着用することに。重すぎず動きを阻害しないので扱いやすそうだ。まだドラゴンとの戦闘は避けたいが、もし戦う時にはグレイに頑張ってもらうとしよう。
バーラシュが中央の炉に近づき緑の炎に自身の太刀をかざす。魔力が太刀に宿り刀身から怪しい気配が立ちのぼる。バーラシュは切れ味を増した刀身に魅入られたようにうっとりとしている。太刀はサムライの命だと聞いたことがある。この刀も主を守るよき相棒となるのであろう。太刀は黒蜘蛛を斬るという決意から蜘蛛切という銘が与えられた。
炉は魔力を使い果たしたのか炎がくすぶっている。武器をこれ以上強化することは難しいようだ。
もう一方の部屋も開けてみることに。こちらの扉も焼け溶けている。今度はポトンが力任せにこじ開ける。中には1体のレイス。レイスはモアメスクという名らしい。略奪許すまじ、などとしきりに独りごちている。ポトンはラサンダーの信徒。アンデッドを放っておくことは信条に反するようだ。しかし今は黒蜘蛛の問題を優先したい。すぐに敵対する様子もないので皆でポトンを説得しそっと立ち去る。
決戦前
本来の目的である呪文の鍛冶場までの道は開けた。後は黒蜘蛛に報告するだけだが、報告すなわち決戦である。ひと眠りして英気を養い、万全の状態で挑むことにする。明日の運勢をひとり占う。どちらとも言えない微妙な結果が出る。運命は自身の手で拓けということか。