首都封鎖日記(仮) 39-40日目
豆苗を育て始めた。毎朝その成長ぶりに驚く、よく伸びる。気温が上がってきて、漬物の乳酸菌もいい感じ育ってきている。いい天気なので布団を干した、そろそろしまってもいい頃だ。
ゲンロンカフェの重慶イベントを見た。去年の12月は重慶にいた、なんだかもう懐かしい。山の中に突如現れる都市、重慶。坂道や階段がすこぶる多い。斜面ににょきにょきビルが建っていて、1階と8階それぞれに出入口があったりする。街全体が立体構造で、平面の地図でその全容は把握できない。どれだけ歩いても飽きなかった。なぜか団地やビルの最上階におもしろい場所がよくあるので、エレベーターのないビルの階段をひたすら登ったりした。住人は息ひとつ切らさずに登っていく。名物の火鍋は赤いというよりドス黒い色で、その辛さはかなり暴力的だ。辛いというより痛いのでヨーグルト片手に食べた。廃ビルで見た生きてる豚の声が響き渡るパフォーマンス、臭いがまだ生々しく残っている。
12月30日、武漢で原因不明の肺炎が発生したらしい、という情報がSNSで回ってきた。その時点の重慶で、気にしている人はほとんどいなかったように思う。31日の夜、街は大賑わいで若者たちはクラブに押し寄せていた。ちょっとだけその雰囲気を味わって宿に帰って寝た。年明けからマスクをする人をちらほら見かけるようになった。そこからはあっという間だ。
5月に入って重慶では続々と学校が始まろうとしている。
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