首都封鎖日記(仮) 13-14日目
昨日、武漢と蘭州にいる友人とビデオ通話した。
武漢は8日に封鎖が解除されたが、完全に解かれたわけではない。バスやタクシーなどの交通手段はまだかなり減便した状態だし、そもそも全員が家から出れるわけではない。一部仕事が始まった人を除いては、今まで通りそれぞれが住む団地(小区)で外出管理されているようだ。マクドナルドなど開き始めた店もあるが、中国は圧倒的に個人経営店が多く、その多くはまだ閉まっている。武漢でカレー屋をやっている知り合いは、テイクアウトと宅配のみで試運転を始めた。武漢はおそらく世界で一番大学生が多い街だが、大学はもちろんまだ始まっていない。それでも友人の表情から険しさがなくなり、リラックスしているように見えたので、状況は確実によくなっているのだろう。
蘭州はそもそもの感染者数がそこまで多くなく、都市封鎖もされなかった。もちろん外出規制は厳しくあったが、昨日の時点でもう自由に外出ができるようになっている。二週間前くらいに友人に連絡したときは、名物の牛肉麺を食べに行くのも一苦労で、店では1テーブルに一人しか座れない状態だった。今は店にいつもの活気が戻り始めているようだ。朝に食べる牛肉麺は格別で、湯気が立ち込める店内が懐かしい。
友人はAirbnbのホストをやっていて、この間ヨーロッパから帰国した武漢出身のゲストを受け入れた話を聞いた。友人のところにたどり着くまでに散々な対応をされ、差別も受けてきたようで、着いたときには疲れ果てていたそうだ。本当に色んな分断が起きている。
今日、近所のスーパーのレジにはビニールのカーテンが設置された。店員と客の飛沫感染を防ぐためだ。何日か前から思っていたが、卵が異常に安い。いつもより20〜30円安くなっている。外食自粛の影響が出ているのだろう。野菜などが余っているというのもTwitterでよく見かけるようになった。余っている物どおしを交換する動きも出てきているようだ。それはとてもいいことだと思う。ニュースでは、茨城の高校生有志が一斉休校を求めストライキしたとやっていた。彼らが書いた通告書を読んだが、理路整然としかなりしっかりとしたもので、今日一の胸熱だった。