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竜頭蛇尾はどうなっているのか?

この記事を読む前に

 この記事は約2500文字あり、読むのには約5分かかります。
 時間のある時にお読みください。

はじめに

 こんにちは、Jinanbouです。
 まずこちらをご覧ください。

 こちらは、月刊アンビグラムという、毎月出されるお題から連想して作られたアンビグラムがまとまったもので、私も作品を投稿しています。
 そして、毎月1月は「お題フリー」となっているようで、せっかくなら挑戦を、と思い「竜頭蛇尾」を投稿しました。

 自分としては新しい挑戦だったので、挑戦の結果をまとめておこう、ということで、この機会に自分の作成プロセスの振り返りをしてみようと思います。

 また、見てくださった人の中から「どう作ったのかわからない…」という声も聞かれたので、その人たちにも参考になれば、と思います。(ならない気がしますけど…)

作成

何をしたかったのか?

 まず、今回何をしたくて作品を作ったのか、です。
 最初にも少し書いた通り、せっかくなら挑戦を、と難しいアンビグラムを作ろうと思いました。

 そこで、私はアンビグラムの型まとめを作ろうとした時、「敷詰図地反転型」の作例が少なく、探すのに困った記憶を思い出しました。
 「敷詰」も「図地反転」もマイナーではないし、「充填型」と名前までついているのにそこまで作例が多くない、というのはそれほど難しいのだろう、と考えました。
 確かに、いまいちどう作ったらきれいに行くのか見当もつきません。
 ですが、せっかくなので当たって砕けろの精神で挑戦しました。

 次に、型を決めても言葉がなければ作り始めにくそうです。
 なので、適当に1,2文字だけでも考えておきます。
 巳年最初だから「巳」とか「蛇」を使いたいかな…
 巳は密度が低くて少し難しくなりそうだから「蛇」かな…
 と、考えているとふと頭に「竜頭蛇尾」の言葉が思いつきました。
 これなら密度が高めでやりやすそう、と思いこれに決めました。
 …1,2文字決めるだけのつもりが4文字全部決めてしまいました。難易度UPです。

 本来ならこれで作り始めるのですが、一つやりたいことが思い浮かんでしまいました。
 「竜頭蛇尾」は「初めは勢いが盛んで、終わりはふるわないこと」
 なので、「竜頭」を大きめに、「蛇尾」を小さめに書いてみようと思いました。

 すでに難しいのにここまで制限を加えて大丈夫でしょうか…

どう書いたのか?

 最初に今回の型を振り返っておきます。
 今回使う「敷詰図地反転型」は図形Aの敷詰と図形Bの敷詰が図地反転で一致すればいいですね。今回はA=B=竜頭蛇尾という同一型の形にします。

 ですが、この考えだと少し作りにくいので、解釈を少し変えます。
 その解釈とは、図形Aを敷き詰めた時、重なることなく平面を埋める、という解釈です。
 正確には正しくないかもしれませんが、あまり変なことをしなければ本来の定義から外れることはないでしょう。

 また、図地反転ということで、図だけでなく地も形を整えたいです。
 なので今回はドットで描こうと思います。

 ある程度方向性がまとまったところで、書き始めます。
 まずは崩れてほしくない文字から書き始めます。
 文字だけならどの文字もある程度崩せそうですが、「蛇尾」を小さく書く、と決めたので、そこから書いてみます。

スタートは蛇

 これ以上小さくすると潰れてしまいそうなので、このサイズをスタートにしてみます。

 次に横線や縦線が並んだところから目をつけていきます。
 今回は它の部分がある程度横画が並び、地にも文字が入れられそうです。
 ここに「尾」を入れることにします。

合体!

 綺麗にくっつけられました。
 ここで左右がきれいに合体できそうです。
 ここでもうくっつけてしまいましょう。


点対称な蛇尾

 ちょうどよさそうです。
 これで回転中心が決まりましたね。ここからは左右両方に延長していきます。

 次は邪魔になりそうな部分を早めに潰しておきたいので、「虫」下部の地を考えます。
 今回は「頭」の「豆」下部が良さそうだと思ったので書いてみます。

パーツが増えていく

 「豆」が読みやすくなりそうだと思い、「虫」を少し変えました。多少の変更はこれ以降も適宜行います。
 また、「頭」を一度に全て書いてもいいのですが、ある程度のサイズがあるので別で書くことにしました。

 「尾」上部と「豆」上部で「竜」下部が作れそうです。
 どんどんくっつけていきます。

色数が多くて気持ち悪い

 そして、急に(存在しないはずの)長年の経験が「頁は図地反転回転同一型だ」と囁いたので、作ってみます。

自然アンビグラム(?)

 確かにできますね。これを組み込みましょう。

ついに敷詰に

 組み込みました。回転中心が2つできたので忘れないうちに敷き詰めておきました。

 あとは竜の「立」部分を書くだけですが、いまいちどこに書いたらいいのかわかりません…

 とりあえず先に縦にも敷き詰めてみます。

平面化

 「立」を入れるスペースが制限されてなんとなく見えてきました。
 とりあえず入れてみます。

竜になった

 一応入りました。ただ一画目が左寄りだな、と思ったのでちょっと手を加えてみます。

スペースがすごい

 ある程度空白のスペースが狭いので、周りからちょっとずつ持っていけば何とかなりそうです。

完全充填!

 ついに平面がすべて埋まりました!
 色を整えて完成です!

最終形態

まとめ

 すごく雑な解説でしたが、どうでしょうか。
 「敷詰図地反転」では理解がやや難しかったのですが、「敷き詰めて平面を埋められる」だと作りやすかった気がします。
 一部の型は捉え方で難易度が下がるので楽しいです。

 今回はとても雑な解説でしたが、時間があるときにこの型の解説や、ほかの型の作り方も解説していきたいと思います。

 それではまた次回お会いしましょう!

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