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癒しと感謝のひととき。相馬牧場での特別な時間。
#PR #遊ぶ広報 #ワーケーション #南相馬 #小高 #おだかぐらし #旅 #相馬牧場
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ひとは幸せを感じると、マスク越しでもわかるアホみたいな顔ではしゃいでしまうみたいだ。
「相馬牧場」
『遊ぶ広報』というキャンペーンで南相馬市小高区に遊びにきたぼくが、担当者さんに今回車で連れてきてもらった牧場である。
※YouTubeに動画がありました
「この牧場には羊とかポニーがいるみたいですよ」
朝10時から小高区近辺をあちこち紹介してもらい、(独断と偏見で) 幼少期からの友と思えるほど仲良くなった遊ぶ広報の担当者さんが話してくれた。
思い返してみると、久しく動物との触れ合いをしていないことに気がつく。
世にはアニマルセラピーという、動物との触れ合いを通してストレスを軽減するアプローチもあるというし、知らぬ間に抱えたストレスを癒すいいチャンスかもしれない。
そう考え牧場に連れてきてもらったはいいものの、一見するとほかの見物客が見当たらなかった。念のため、従業員さんと思わしき方に声をかける。
「こんにちは。馬や羊がいるって聞いてきたんですけど、見学してもいいですか?」
太陽で眩しいのか笑顔で眩しいのかわからなくなるほど満点笑顔の従業員さんが、厩舎を指差しながら答える。
「機械が並んでるけど、間を抜けて入っていっていいよー!」
わりと自由な感じで見学を許してもらい厩舎に入ると、たくさんの羊たちが迎えてくれた。
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外見は、アニメ『羊のショーン』でみた羊そのまま。
「うわ、かわいいっすね!」
近寄ると特に鳴き声を上げることもなく、冷静にぼくと距離をとる沈黙の羊たち。なるほどどうやらショーンは恥ずかしがり屋らしい。
「左はメスで、右の囲いはオスなんですよ」
厩舎の真ん中を通る道を境目に羊を取り囲む柵が左右に分かれていたので、どういう基準で分けているのか牧場の従業員さんに話を聞いてみると、羊はラム肉として出荷するために育てているらしく、繁殖用のメスと出荷用のオスを囲いでわけているとのことだった。
厩舎には羊の他にもサラブレッドの馬がいた。
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見たところ厩舎の中に6頭ほどいるようで、聞くとこの地域ではサラブレッドの馬を飼ってる人は珍しくないらしい。
相馬野馬追(そうまのまおい)という、馬を使った有名なイベントがあるためだという。
「2頭は野馬追用で、残りは出荷するために育てています」
たまに競馬を見にいくのだが、目の前で見るとサラブレッドはかなり筋肉質なので、馬肉としてはあまり美味しく食べられないイメージを持っていた。しかしそんなことはなく、その赤身肉はとても美味しく食べられるとのこと。
余談だが、普段、食卓やお店でお皿の上に綺麗に並べられていると、どうしても生き物をいただいている感覚を感じにくかったりする。
でもこうして牧場の方からお話を伺い、食用として育てられる羊や馬をみると、命をいただくありがたみを強く感じることができる。
「いただきます」と「ごちそうさま」をこれまで以上に大切にしよう。
そんな感謝の気持ちを再認識させてくれた厩舎から少し離れたところにはポニーがいた。
牧場の方が指笛で呼ぶと、100 ~ 200 メートルほど離れたところから、こちらに向かってゆっくり近づいてくる。
潤んだ瞳に綺麗な毛並みという最強装備のポニーを撫でているうち、ストレスが皆無になった。この子達は牧場内の雑草を食べる係をしているらしい。
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ひとしきり癒されたところで、案内してくれた牧場のみなさんに感謝の意を伝えて駐車場へ向かうと、白い粉末を夢中で貪る白いうさぎに出逢った。
食べているのはとうもろこしの粉で、特に柵に囲われているわけでもなく、ここに住み着いているんだとか。
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羊、サラブレッド、ポニー、うさぎ、おまけに入口で迎えてくれたわんちゃんと、今でこそたくさんの動物で賑やかになっているこの牧場も、小高で知り合った地域の方から「震災後はたいへんだった」と聞いた。
調べてみると、MINAUMAというメディアに、以下のような記述を見つけた。
東日本大震災以前は酪農を営んでいた相馬さん。牧場では、乳牛200頭を飼っていましたが、警戒区域の避難により、餓死と殺処分に追い込まれてしまいました。
「普段通りに電気も水道も通っていたので、まさか津波にやられていたなんて知らなかったね。地震後も数日の間は搾乳をしていたんだけど、集乳所も倒壊してしまって集められないということで、牛乳を処分してしまって。そうこうしているうちに段々と雲行きがあやしくなり、避難指示が出て……。何日かに一度、許可をもらって餌をやりに来ていたんだけど、そのうち餌屋さんが来られなくなり、うちの餌の在庫も尽きてしまったんだな。」
避難区域に指定されていた家畜の餓死や殺処分があったことは、ニュースなどでなんとなくは知っていたが、改めてこのような記事を読むとなんとも言えない気持ちになる。
そしてそんな背景があったとは思えないほど、いや、そんな背景があったからこそ、なのだろうか。牧場で働く従業員さんは本当に温かい笑顔で接してくれた。
いまのぼくにできることはほとんどないかもしれない。
せめて、笑顔で話をしてくれた牧場の方々、そして動物たちと触れ合うことのできた時間に感謝し、相馬牧場でつくった大切な思い出をこれからも大事にしていきたいと思う。
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