「どうせやるなら」

以前、リーダー研修を担当していたときの話。



「これまでに出会ったチームリーダーの言葉で、印象に残っている言葉はありますか?」

ぼくは参加者に問いかけた。すると参加者のひとりが、とある大手チェーン店でバイトしていたとき、店長がくれたことばの話をしてくれた。

「店長がよく『どうせやるなら』っていう言葉を私にしてくれました。

同じテーブルを拭くっていう行為でも、拭き方で全然違ってくる。どうせやるならお客様が笑顔になれるようにしっかり拭こうよ。提供するお冷だって同じ。どうせ提供するなら、笑顔いっぱいで提供しよう。

そっちの方がきっと楽しいよ」



参加者が共有してくれたこのエピソードは、ぼくを含めその場にいた他の参加者にも感銘を与えてくれた。

どうせやるなら、一生懸命やったほうがいい。

ダラダラやっていても学びは少ないし、成果もでにくい。周りの人を笑顔にすることもできない。

どうせやるなら、楽しんだ方がいい。

確かに人生にしんどいことは多い。なんなら回転寿司並みの勢いで運ばれてくる気がする。「しんどい」「つらい」「泣きたい」「吐きそう」「楽しい」くらいの割合でお皿が運ばれてきてるんじゃないかと思うことすらある。

それでも楽しんだ方がいい。振り返ったときに「あんなこともあったよね」と、楽しい思い出になるものだ。しんどいことがない人生なんて、何のストーリーも生まれない、薄っぺらなものにしかならない。

どうせやるなら、笑顔でやった方がいい。

自分もまわりも幸せになれる。



参加者が教えてくれた、「どうせやるなら」という言葉を胸に、今日も楽しんでいこうと思います。

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