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インド#5 多様性

インド・コルカタ

周りとは違う雰囲気が漂う街

コルカタのシールダ駅の程近い地域。周辺の街路よりも明らかに狭くて道もうねっている。おそらく都市開発の波に完全に置いていかれたのだと思う。一つ一つの街区は小さいため車が中に入っていくことは難しい。大通りから曲がってこのエリアに入っていこうとした時に、通りすがりの人が「なぜそっちに行くんだ?通らないほうがいいぞ」と何度も念押しされた。周囲からはあまりよく思われていないよう。ムスリムの方が多いエリアで牛を食用として飼っていた。

治安が悪いというよりも街に力が無い感じ。鬱屈とした空気感は筆舌に尽くしがたい。将来に対して希望が無いような表情は強く印象に残る。

スラム街

そこから更に東に来ると、川がある。その川沿いにスラムが広がる地域がある。橋で少年たちが凧揚げをしていた。

ごみ処理場だがまともに処理能力がない。多くのごみが垂れ流しになっている。

コルカタはイギリス植民地時代における首都であったが、第二次大戦後の独立過程でパキスタンからヒンドゥー教徒の流入、さらに第3次印パ戦争によって大量の難民が東パキスタン(現:バングラデシュ)から流入して経済的に混乱、低迷していく。そんな複雑な時代背景を抱えているからこそコルカタの混沌さは群を抜いているし、その複雑さが旅人を惹きつける。
観光スポットは他の都市に比べ劣るかもしれないが、この街の持つ雰囲気は唯一無二だ。あの混沌とした雰囲気は日本人が想像するインドそのもの。ブッダガヤ行きの予定を遅らせ、コルカタをもう少し散策することにした。

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