秘書の仕事は気配りが9割
大変なお仕事ですね
うわー、大変でしょう
いや、ご苦労されているでしょう
などなど、同情されることが多い秘書のお仕事ですが、秘書の大変さの本質は拘束時間が長いとか、休みが不定期だとか、代議士がわがままだとか理不尽だとかそんなことではありません。いや、そんなことも相当大変ではあるのですが、最も大変なことは「気配り」です。これができるようになれば秘書として一人前です。
気配りをする部分は色々とありますが、今回は3点に絞ってまとめました。
重要度をカテゴライズする
政治家には支援者がいます。大勢いる支援者も一概に同列ではありません。関係の深さや長さ、影響力の大きさなどで重要度が異なります。お知らせを届ける順番にも気を使います。
まず、重要度をカテゴライズして高い順番から挨拶に行ったりお知らせを行ったりします。たまに代議士がイレギュラーな動きをすることがありますが、そっと軌道修正させていくのも秘書の仕事です。
なぜうちには挨拶に来ないんだ
あそこよりもなぜうちが遅い
などとクレームをつけてくる方もいるので、そういう方は事前にチェックして対応できるように準備しておきます。
関係性を把握する
この人とは大学の同窓、この人はゴルフ仲間、この人は後援会など関係性を把握しておくことが重要です。なぜなら会話のきっかけになるから。とりあえず挨拶をすればベラベラと喋ってくれる方なら何も問題はないのですが、まだ関係性が浅い場合や、初対面での挨拶の際など、話が止まってしまうこともしばしば。
代議士との関係性を知っていればそこから話を膨らませることができます。
また、いただいた名刺から事業内容について聞いてみたり、昨今の社会情勢の影響などを伺うこともできます。
何より、代議士は非常に多くの人と会うため、なかなか思い出せないことも。そんな時関係性を元にした話をふることでさりげなくサポートしています。
根回しを怠らない
非常にめんどくさいのですが、やらないと後々大問題になるのが根回しというやつです。情報が表に出る前に確認をお願いしたり、とりあえず耳に入れておくということが大事だったりします。
根回しを行う目的は、重要な人物が不貞腐れないようにすることです。俺は聞いてない、とキーマンが議決時に賛成しないこともあるので、事前にお伺いを立てましたという形式が重要視されるのです。
誰に伝えるべきか、どの順番で伝えるべきかを組み立てるのは概ね秘書であり、たまに代議士がスタンドプレーで先走ると困ってしまいます。