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住まいのあり方が変化しているいま、居場所について考える。

和MODERNでは、さまざまな建築家や地域に根ざした工務店や設計事務所が手がける、和のデザインが融合した上質な住まいを掲載しています。
14号目の特集は「ととのう居場所」。建築家の伊礼智さんが、コロナ禍で「働く家」へと変化していること、あちこちに小さな居場所があることで家族がほどよい距離感で過ごせることなどを伝えています。

「開口部近傍に心地よさは宿る」という伊礼智さんの住宅設計の特徴のひとつとして、心地よい開口部近傍に造り付けのソファを設けることがあげられます。窓際は外部との接点、光や熱、風、音、コミュニケーションなど、外部からやってくる「良きもの」をいち早くとらえる場所だと考えているそうで、窓際は伊礼さんにとって心地よさの最前線。景色を見ながら本を読み、あるいは風を感じながらビールを飲む、冬には間近で雪を楽しむなど、窓際にこそ、小さな居場所の設計の醍醐味があると感じているといいます。

心地よい開口部に接して大きなソファを備えつけた「琵琶湖湖畔の家」

廊下は通路だけの機能しかないのはもったいないと考え、廊下は少しでも短く、できればなくしたいと日ごろから設計で悪戦苦闘されているという伊礼さん。近江高島の家では、ゆったりしたランドリー脇の廊下を300㎜ほど広げています。廊下も脇に収納を設けることができて、突き当たりに洗濯物をたためるコーナーができれば便利だと考えたのだそう。一段小上がりでカーペット敷きにして、本棚をしつらえています。西日を遮るために設けた格子戸からそそぎ込む光も魅力的です。

ランドリーの脇の廊下に洗濯物をたたんだり、
読書や昼寝に使えるスペースを設けた

(写真/西川公朗)
このほかにも、伊礼さんがつくるたくさんの小さな居場所を紹介!
また、丸山弾さんの「宇都宮の家」、高橋朋之さん+川口琢磨さんの「雑司が谷 高橋邸」、比護結子さんの「椿庵」も掲載。ぜひ本誌でご覧ください!

上記の特集「ととのう居場所」は、和MODERN14に掲載しています。ほかにも、魅力あふれる住宅事例をたくさん掲載しています。ぜひご覧ください。

住宅設計では欠かせない「性能と意匠」を両立させた住宅を、写真と図面、ポイント詳細図、性能まで紹介しながら、解説している書籍はこちら。