家づくりの基礎知識02 予算は「倹約」をモットーに
家づくりにあたり知っておきたい「基礎知識」。
ポイントをわかりやすく体系立て、シリーズでお伝えしていきます。
家づくりの基礎知識02 予算は「倹約」をモットーに
予算決めのポイント
1. 「費用対効果」が大事
2. 予算は「総額」で考える
3. リノベーションという選択肢
1. 「費用対効果」が大事
「家は一生の買い物」とよく言われます。
気軽に買い替えができない高価なものなので、勢いも大事ですが、しっかり確認して進めましょう。
さて、資産評価をするとき上物である住宅の資産評価は、土地に比べて高くありません。
そこで、家を資産とみるより「住み続けるためのもの」としての価値を考え、断熱性能を高めて住み心地をよく、耐震性能もきちんと考え、暮らしの快適さに対しての費用対効果を追求し、そのあと素材やデザインに予算をかけていきたいところです。
住宅ローンを組むときに気を付けたいのは「借りられる額」と「返せる額」はイコールではないということ。
限度額いっぱいに借りてしまい、返済に追われて生活水準が変わってしまうことはできれば避けたいので、現在の居住費と購入後のローン返済額とを比較しておく必要があります。
家づくりの計画は楽しく、魅力あるプランに出会うと無理をしがちですが、まずは「倹約」をモットーに、迷ったときは当初予算に立ち返り冷静に進めていくことが大事です。
2. 予算は「総額」で考える
前述のことをふまえて資金計画を立ててみます。
まず大事なのは「総額」で考えること。
目安の一つに坪単価がありますが、同じ坪数でも家の形が変われば、外壁・屋根の面積などに影響するので、工事価格は変動します。あくまでも目安としてとらえ、最終的な工事費の「総額」をしっかり確認しましょう。
また、建物工事費のほかに、確認申請をはじめとする法的な手続きの諸経費や、外構工事、引っ越し費用がかかることも忘れずに。それらを含めた「総額」が新築に関わる出費になるので、建物にかけられる予算は「総額」のうちどのくらいか、初めにきちんと計画しておきましょう。
※参考記事 住宅ローンの基本と資金計画のポイント|FPが説く高断熱住宅のススメ
3. リノベーションという選択肢
新築以外の選択肢として、中古住宅を購入してリノベーション(大規模リフォーム)をする方法もあります。
建物の構造を生かしながら断熱や耐震の性能をしっかり上げ、古い家にありがちな冬の寒さや夏の暑さなどの不快感を減らして、快適な住み心地が実現します。
水回りなどの設備は最新のものを設置し、予算に合わせた造り付け家具を据え付けてみたり、アイデアあふれる家づくりが楽しめるでしょう。
※参考図書 『これからのリノベーション 断熱・気密編』