🦎マノロさんの靴を履いた衝撃👠

2023年9月6日 13:37

映画「マノロ・ブラニクトカゲに靴を作った少年」を観て感想を書きました☺️
ぜひ読んでみてください〜💌↓

👞靴の衝撃

試着の旅の中でも「靴」の衝撃は大きい。
ファッションの中で靴は「命」なので一回一回の試着の威力が巨大である🚀
私は足のサイズが大きめ目なこともあって、多分靴の試着を鬼のように続けてきた。まるで甲子園球児のように真っ直ぐにボール（靴）を追ってきた。（全然打てないので）

靴屋さんを見かけてはすぐに入店に「一番大きなサイズは何センチ（インチ）まで作っていますか？」と聞いて履いて、無いな！と確認して、それでも一番大きなサイズをとりあえず履いてみては帰るのを繰り返してきた。

海外（アメリカやイギリスやフィンランドなど）に行った時は必ず靴屋さんに立ち寄り、店員さんに「ああ、レギュラーサイズね」と言われるたびに「ここでは私はレギュラーサイズなんだな👀！」と心底驚いた。

日本の靴屋さんでは「ガリヴァー旅行記」のガリヴァーのような気持ちで過ごしていたので、「ここでは普通サイズよ」と言われて拍子抜けした。

🦎マノロの靴の面白さ

「靴のロールスロイス」と呼ばれるマノロをはじめて履いた日のことは忘れられない。せっかくだから一番アイコニックな「ハンギシ（HANGISI）」を履かせていただいたのですが「これは…！（震え）」と感じた。銀座シックスのソファに座って「あれはなんだったんだろう」とUFOやUMAを見た農夫のような顔つきで1時間座ることになった。

いや、感覚としては「あれは、誰だったんだろう」に近いかも知れない。

ハンギシを履いた私は「形容できないけれど美しく儚い人の形をした何か」になっていて、ツチノコやスカイフィッシュのようなSF（少し不思議）な有機物であった。

（あくまでも私の感想としては）
ジミーチュウは「パーティ」ルブタンは「セクシー」マノロは「美のUMA（未確認動物）」と言う感じだった。実際にマノロを履いている私の友人たちは動きが素早い気がする。未確認生物のようにシュッと視界から消えていく。（どんな気持ちになるかは、みなさんも履いてみてください👠✨）

そういえば、マノロさんはトカゲにも靴を作っていた。あらゆる動物の足というものを等しく愛でているのであろう。心に浮かび上がってきた「UMA」というのも、もしかしたらマノロさんの手のひらの中で踊らされているのかも知れない。

もちろん、機能的には「お出かけ靴」であって「日常的に履く靴」では無いのですが、履いてみると発見がたくさんありますね。

👗マノロさんのインタビュー

ファッション映画を観て毎回毎回思うことだけど、もっと早く観ておけばよかった〜！ファッションを知らないとファッションを無闇に怖がってしまうので、どんどん知っていくのがいいな。

マノロさんはインタビューもたくさん答えてくれています。とても陽気で、ちょっと緩やかで、職人気質。

🌷デザイナー「匿名性」問題

（この話題が好きすぎて、本当に毎回色々言っておりますが、どうかお付き合いください🙇‍♀️）

マノロさんですら「（映像に）写してもらいたくなかったよ」と言っているのが印象的だった。マルタン・マルジェラが姿を見せないと言う「大きな秘密」を抱えているのに対し、こんな陽気な顔出しマノロさんも「スクリーンで自分自身を見るのは嬉しくない。吐き気がする。」と言っていて、なんというか、デザイナーさんみなさん、実は「自分自身の肉体」と葛藤しているんですよね……！とじんわりしんみり思いました。

自分のクリエーションや作品には誇りを持っているけれど、（性別も、年齢も関係なく）見た目のコンプレックス（または複雑な感情）は持っている。「自分自身」と向き合うのは本当に大変な作業なのだろうな。

顔を出した方がファンとも交流ができるし、なんというか「目立つのもやぶさかではない」のは確かなんだけれども、自分の中の美意識と戦っていると言うのが毎回凄まじく心に響きます。

自問自答ファッション教室でも毎回挙げているテーマではありますが、「匿名性」（顔や本名を出すか出さないか）は本当に人それぞれで面白いんですよね…！！

自分の理想の姿と現実の姿がかけ離れていればいるほど、創作の力「何か生み出す力」が必要になってくるものだな…とうっすら考えています。だからマノロさんは今日も靴を作るのでしょう。

〜おしまい〜　🌙

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