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アキレス腱を断裂した話 ② ~入院•手術当日編~

日曜日、アキレス腱が切れた状態で、足もつけぬまま、松葉杖で急な階段を上り下りする体力も尽きた私は、病院に「もう堪えられないから、とにかく入院させてくれ、限界だ…」と電話で懇願しましたが、当たり前ですが医師も都合よく日曜にはおらず、病棟の看護師しかいなかったため断られました…。

入院当日

月曜日、手術の意思決定をするため、家から車で50分程度の病院に再診の予約時間から90分待たされ、土曜救急車で搬送された際の初診である主治医と再会した私は「段差の多い家での片足着けない状態での松葉杖生活はもう限界だ、頼むから入院させてくれ、手術は全身麻酔で!」と懇願しました。

「んー、ちょっと待って、満床だけどベッドコントロールに確認してみる。もしかしたら水曜とか入院で木曜になっちゃうかも。」と言われましたが、もうさすがに堪えられず、他でも病床が空いている病院があったら入院する!と決めていた私は「親も高齢で、転倒した際、私の体を起こすことができず、限界なんで、お願いします!」と懇願しました。

確認で待っている間、術前検査やっちゃおうか…ということで、心電図やPCR検査をしながら待っていた私に朗報が…

「差額ベッド代はかかっちゃうけど、個室でいいなら今日入院で、明日手術できるかも…」

ということで即OKしました。

手術予定は翌日の14時となりました。

相棒の1人、松葉杖

手術前まで

当日は朝6時までは水かお茶が飲めるものの以降、禁食禁飲です。

この雰囲気、以前、顎の骨を切る手術を受けたんですが、手術を待っている間、そのときの感情を思い出しました。

全身麻酔と言えど、恐いものは恐いんです。

だって、皮膚をコの字型に切開して、切れたアキレス腱を糸で引っ張ってくっつけた後、周りをガチガチに縫うんですよ…。

想像しないようにしていても、予定時間が迫ってくるほど恐怖が襲ってきます

なんと、前の手術が長引いているということで、またも予定より90分遅れだとの知らせが…。

その90分が恐い。

刻々と迫ってきます。

今回は手術時間は1時間程度なものの、手術中に失禁したらどうしよう…という不安から(尿のカテーテルは以前一番痛かったため、付けたくない旨伝え、それでいいと認めてもらいました)、何度も「その時」に備えてトイレに行きます
周りから見ると強そうな人ほど私のように内面ビビりだったりします…)

画層はイメージですよ

手術室へ

「では、行きましょうか!」

前回は顎なので自分で歩いて手術室へ向かいましたが、今回は足のため、看護師さんに車椅子を押されて手術室に向かいます。

中規模以上の病院の場合、手術室はワンフロアを大きく使って、家族控室や、麻酔から醒めて体力が戻るまでのリカバリー室、機材室などと一緒になっていることが多く、エレベーターで向かいます

エレベーターから下りて、手術室の重い自動ドアが開いて中に入るときの感覚は他では味わえないほど何とも言えない気分です。

ああ、もう自分は切られてしまうんだ…と。

手術室の点灯前の大きな手術用ライトの下に手術台ごと連れていかれます。

手術室って、薬なのか、独特な匂いがします。

手術台は狭いので、気をつけて台の上に横になり、手術室看護師さんにより心電図のパッチや血圧測定、酸素飽和度など測る機器が体に装着され、ブランケットをかけられます。

心拍などを測る機器が音を立て始めます、テレビの手術シーンで見るアレです…。

何とも言えない気分です。

全身麻酔はものの数秒で意識が飛ぶので、このときまでが一番恐いかもしれません。

麻酔前は付けませんが、設置に痛みを伴う導尿管(尿道に入れるカテーテル)や、口から(口の手術の際は鼻から)気管に入れる気管チューブは麻酔後に取り付けられます。

手術室看護師さんにより、頭に手術用の防止をかぶされ、口の前に酸素マスクをあてられ、朝つけた点滴から、麻酔科専門の医師により麻酔を入れられます。

前回は「プロポフォール〇〇ミリ…」と麻酔科医の口からはっきり聞こえたのですが、今回は聞き取れませんでした。言わなかったのかも知れません。

「手術後痛くないように、後で足に神経ブロック注射(局所麻酔)を打っておきますね。」

と麻酔科医に声をかけられます。

痛みが嫌いな私は「助かります、ありがとうございます」と返します。

「ゆっくり深呼吸してくださいね。」

と手術室看護師さんから声をかけられます。

ゆっくり深呼吸し、血管から麻酔が静脈に入り、嗅覚で独特な匂いを感じとった直後にはもう意識はありません。

画像はイメージです

「全身麻酔」と「睡眠」の違い

よく「眠っている間に終わりますから痛くないですよ」などと言いますが、「眠り」と「全身麻酔」は全く違います

眠っている間でも切られたら痛いですが、全身麻酔は人工的な仮死状態のため痛みを感じません。

とある大スターのように、全身麻酔の薬が体に入った後、何もしなければ死んでしまいます

眠りと違い、自分で呼吸もできなくなるため、人工的に気管にチューブ等を挿入するか、仰向けで軽い手術であれば、チューブを入れない方法等で呼吸管理を行います。
(今回私はうつ伏せでの手術だったため、口からの気管チューブ挿入でした)

眠りと違い、場合によっては心臓も止まることがあるため、適切な管理を行います。

眠りと違い、お小水や便も止めることができないため、尿道にカテーテルを入れたり、オムツを履きます。
(私は短時間のため、希望しませんでした)

全身麻酔には上記を含む諸々のリスクがあり、それに堪えうる体力が要るため、術前検査が多岐にわたるのです。

画像はイメージ DE SU YO!

手術直後

私は点滴と導尿管と気管挿管が苦手で、いつも手術後は喉が痛いです。

全身麻酔から醒めてくると、体は何も感じないまま、そっと意識が戻ります。

いろいろと声をかけられ、大丈夫だと判断されたタイミングで手術台からベッドに移され、病室に戻ります

体は感覚がなく、意識以外は浮いた状態のため、手術直後はふわふわとした気持ちです。

また、軽い手術であれば手術後3時間は水も飲めませんし、体を起こすことも許されません

朝6時から15時間ぶりくらいに、術後3時間で飲んだお水がどれだけ美味しかったことか…。

感覚がなく、転倒するおそれがあるため、術後初めて歩く際や、トイレなどは看護師さんが付き添うことが普通です。

私も術後の初回のみ車椅子で看護師さんに付き添ってもらいましたが、ふらつきもなかったので、それ以降は松葉杖でトイレに行きました。

全身麻酔の手術後は、不思議と安心して開放的になります。

「終わったんだ」と幸せな気分と、神経ブロック注射で痛みのピークとされる2~6時間後は足の感覚がほぼ全くありませんでした。

看護師さんが手術した足の指先を触ってくれるのですが、翌日の昼くらいにようやく少しトントンと感じることができたくらいです。
(私の場合は注射がよく効き、翌日昼まで足の感覚がありませんでした)

なので手術当日は恐れていたことが終わった安心感と、当日は痛みを感じることなく、ぐっすり眠ることができました

これはリアルです

手術翌日

しかし、翌日の昼になるにつれて神経ブロック注射(局所麻酔)が切れ、ズキズキ、ズーンとした疼痛が手術部位に戻ってきます。

うー、あー、と食後の痛み止めは飲みますが、付け焼き刃程度に痛みが引くだけで、就寝直前は睡眠導入剤を飲んでもなかなか痛みで寝付けず、翌日就寝までにかけて痛みに苦労しました。

翌日の昼くらいに痛くなりはじめ、私の場合は翌日の就寝前あたりが疼痛のピークでした。

なんとか他のことを考えようとしたり、体を動かして痛みを引こうとしても、どうにもならならず「手術後の痛みは百害あって一利なし」とのことなので、翌日も同じように痛みが続くのであれば、就寝前にも頓服として痛み止めを処方してもらうことにしました。

ギプスでガチガチに固定

サポート義股について

リハビリから通常の歩行ができるまで仕様する装具である義足、高いです…。

私の場合は、61,639円です。

一旦全額支払い、後で医師の証明書とともに保険組合に送ると7割が返ってくるとのことでした。

ギプスが外れたあと、この装具を付けながらリハビリを行い、かかと部が高くなっているスポンジを徐々に外して直角に近づけていくとのことでした。

長い付き合いになりそうです。

うひゃー!

あとがき

というのが、入院当日から手術翌日までの様子です。

また、ギプスが外れたあとのリハビリ生活など、気が向いたら更新していく予定です。

現代のギプスって濡らした包帯ぐるぐる巻きにすると、カチコチになって不思議。

引き続き、教育一筋「英語学習や中高受験などに関して、こんな記事書いてほしい」があれば気軽にコメントお待ちしています。

別途進んでいる調停については、やんごとなき事情のため次回は私は欠席し、代理人である弁護士さんのみでがんばっていただきます(こんなことになるなんて予想だにしていなかったけれど、本当にお願いしておいてよかった…)。

今回は思わぬ怪我の話ですが、「よかった」「ためになった」「勉強になった」「勇気が湧いた」「わかるー!」「痛そう」「きゃー」と感じてくれる方がもしいらっしゃったら「スキ」「フォロー」お願いします。
m(_ _)m

この夏はディズニーかUSJ行きたかったのだが… (T_T)

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これまでほぼ苦難しかない半生でしたが、これからは上がるのみだと信じて活動していきます。苦あれば楽あり。苦労を知っているからこそ幸せに価値を感じるもの。よかったらチップしてもらえると嬉しいです。