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ビジネスモデルの類型化

自分が手掛けるコンサルティングプロジェクトは最近、新規事業系と人材育成系が多い。直接手掛けるものではなくとも、この2つの領域の引き合いや相談が多い。
しかもかつてとは違い、テクニカルなものではなく、より戦略的になってきている。
これはとてもいい傾向である。
新規事業ではまた、かつてのように新商品や新サービスを開発にあたり、ビジネスモデルを見直す、ということも視野に入っていることが多い。既存のビジネスモデルの中で収益を確保することが限定的であることもそうだが、そもそも「どうやって儲けるか」を抜本的に見直すという意味でこれもいい傾向である。

ビジネスモデルを考える基本は、「訴求価値」である。
新製品の機能がユーザーにとってどういう価値があるのか、にとどまらず、本当にそれはユーザーに訴求できるのか、および一旦製品の機能を離れて、そもそもユーザーはどういう価値であったら「訴求される」のか、をあくまでもユーザーの視点で客観的に捉えること、である。
最もやってはいけないこと(すなわち失敗をわざわざ創り出すようなこと)は、「こういう製品ができちゃったんだけどどうやって売ればいいのか考えて欲しい」である。

ビジネスモデルは、かつての単なる物販、あるいはゲインシェアリングから、インターネット上の広告収入を得ること、あるいはUberが代表するシェアリング、そして最近のサブスクリプションといった新たなアプローチが顕在化することで、一層多様化している。
しかし基本はまず訴求価値があることはいずれも変わらない。あとはテクニカルに、ユーザーが直接対価を支払うのか、間接的なユーザーが払うのか、所有権は移転するかしないか、一括で払うか分割で払うか、などいくつかのパラメーターを用いて分類することができる。

逆に、個別の成功している新たなビジネスモデルを分析して、帰納的に整理することも有効である。
個別の新たなビジネスモデルを列挙している良書がある。これはなかなか良い(中にはうまくいっていないモデルもあるので注意)。

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