カラスの話をしよう

どうも、漆黒のゴミと知の収集員です。

最近ゴミ収集員がニュースで取り上げられるほどトレンディな存在になっていると聞きましたが、世の中変わったもんです。

ゴミ業界には滝沢秀一さんという不動のカリスマ(?)がいらっしゃるので、この仕事に関する発信は彼にお任せするとして、私はちょっとこの仕事にかかわりの深いある生き物について書こうと思います。


その生き物とはカラス。

カラスが非常に賢い生き物であるということはよく知られていますが、それがどれくらいのものなのか、ゴミ収集員の目を通して見た姿を知っていただきましょう。

・1㎝の隙間をものともせず

生ゴミの入ったゴミ袋はカラスにとっては狙い目のお食事です。覆っているのは薄いビニール袋。大きなくちばしを持つ彼らにとって破るのは造作もないこと。

なので多くのご家庭ではカラスに荒らされないように網をかけたり、バケツに入れるなどしてゴミ出しをしてくださいますが、それをしたからといって安心はできません。

例えばスーパーの買い物かご。どこから手に入れたのか知りませんが、ゴミ袋にあのかごを被せて出されるお宅がありますが、大体あれくらいの隙間があればカラスはそれをつついて破ってしまいます。全体が露出している必要はありません、長いくちばしを刺し込んでは引っ張り出すという動作を繰り返せば、あっという間に彼らは目的を果たしてしまいます。

以前、自分たちが収集をしている20mくらい先にカラスが降り立って、お目当てのゴミをつつき出しました。我々の仕事は基本的にルートが決まっていますし、すれ違いができないような狭い道をトラックで通り抜けることもしばしばなので、カラスがゴミをつついているのを見つけたからといって、すぐに追っ払いに行けるわけではありません。

その時は1度駆け寄って追い払ってから、またルート通りに他の所のゴミを取ってから回ってくるのに2~3分かかりましたが、その僅かな間にカラスが戻ってきてゴミを引っ張り出していました。滅茶苦茶とまではいかないまでも、ほうきとちりとりで掃除をしなきゃいけないくらいには荒らされていました。

バケツを逆さに被せてゴミを出されるお宅もよく見かけますが、これもバケツの縁が地面に届くくらい完全に覆えていないと、やはりそのわずかな隙間を狙って同じような悲劇が繰り返されます。


・1度襲った家は忘れない

クマは1度人の味を覚えるとまた人を襲うといいますが、カラスは1度ゴミを漁ることに成功した家は忘れません。必ずまた狙ってきます。

私が以前担当していたコースで、半年間毎回必ずゴミ置き場が荒らされているマンションがありました。

幸いにもそこは朝イチでやって来る掃除のおばさんが、我々が到着するよりも早く荒らされたゴミをまとめておいてくださっていたので、こちらが掃除をする労力はかかりませんでしたが、おばさんには大変な手間だったことでしょう。

ある日おばさんが、その実情を管理会社に訴えても対応してもらえないのだけどどうしたらいいかしら?と聞いてきたので、それだったらもう市に言ってもらうしかないなと思い、市のゴミ担当の方に報告を上げたところ、余っているゴミボックスを貸与してもらえることになったそうで、それ以降そこのマンションの被害はなくなりました。

もっとも、今度は近所の対策をしていないお宅が狙われるようになりましたが・・・


・とにかく器用

鳥ってのは翼という強力な器官を持つかわりに腕を持たず、あんまり器用な動きはできないように思われますが、んなこたーありません。特にカラスは大変に器用です。どれくらい器用かと言うと・・・

バケツの蓋を開けます。

いやね、これまでにもちゃんと蓋付きのバケツに入れて出してあるはずのゴミが荒らされてて、「おかしいなー。きっと家主が蓋をし忘れたんだろう」と思うようなことが何度かあったのですが、ある日私はその現場に遭遇しました。

一緒に仕事をしている相方が突然

「おーーーーい!!ジンボーーーー!!」

と大声を上げるもんだから、「はぁ?」とそっちを見ると、

「あいつ蓋開けたぞーーーー!!!」

相方の指さす先にはバケツに頭を突っ込んでいるカラス。その足元には今カラスがどかしたであろうバケツの蓋。

いやすごいね。普段はカラスは我々にとって憎っくき仇みたいな存在なんですが、あの時ばかりは我々2人ともただただ感心してしまいました。

勿論いくらカラスといえど、ロックがかかるような蓋は開けられませんが、ただ上に乗せる程度の蓋であればこじ開けてしまいます。それもすごいし、ちゃんとその中にエサがあるってわかってるんですね。


てな感じでカラスのポテンシャルについて意味もなく書き綴ってきましたが、ここまで読んでくださった方には私の自作地下クイズ問題を10問プレゼントいたします。

やったぜ。


Q:江頭2:50が1993年には当時の皇太子殿下と雅子さまのご成婚パレードで、1997年には中国の天安門広場で当局に身柄を拘束されそうになった時に扮していたキャラクターの名前は何?


A:チョコボール星人


Q:国内初の会員制愛人バンクとされる「夕暮れ族」の社長、堤見待子が1983年に売春防止法で逮捕されましたが、当時頻繁にテレビ出演していた堤見のニックネームは「風俗界の○○」だった?


A:聖子ちゃん


Q:ジャニーズタレントの山下智久が2006年に出演したミュージックステーションでのライブ中、マイクスタンドを倒してしまったのに歌声が途切れなかったことで口パクが発覚してしまいましたが、この時山下が歌っていた曲は何?


A:抱いてセニョリータ


Q:2003年7月2日に行われた裁判での被告人質問で、人生で一番後悔していることは何かと問われると「遠藤(誠一)を殴らなかったこと」と答えたオウム真理教の幹部は誰?


A:土屋正実


Q:真打になるまでに16回改名している落語家の二代目快楽亭ブラックが一時期名乗っていた名前で、NHKに出演する際にはクレームがついたため、TPOに応じて「立川マーガレット」と使い分けていたのは何?


A:快楽亭セックス


Q:その円形の機体から当時のUFO目撃談の大半はこの機を誤認したものではないかとも言われている、1942年にアメリカ海軍の要請で開発されるも実戦投入されることはなかった幻の戦闘機は何?


A:V173(フライングパンケーキ)


Q:その信者は都合の悪い残業や面倒なサークルの勧誘を断るのに「宗教上の理由」を口実にすることができるのが特徴の、自称現人神のヒサノモトヒロがSNS上で創設した新興宗教は何?


A:Mtop教団(エムトップきょうだん)


Q:ドラマ「3年B組金八先生」の第5シリーズの10話でもその歌が紹介されている、島根県で強盗殺人を犯し、死刑判決を下された後は獄中で短歌を詠み続け、1963年には毎日歌壇賞を受賞している獄中歌人として知られる人物は誰?


A:島秋人(しまあきと)


Q:ブルース・リーそっくりの人物が描かれたロゴマークを無許可で使用していたため、娘のシャノン・リーが代表を務めるブルース・リー・エンタープライズから2019年12月に訴訟を起こされた中国の大手ファーストフードチェーンは何?


A:真功夫(ツンコンフー)


Q:戦後の混乱期に愚連隊の帝王と呼ばれた加納貢は無敵のステゴロ師と恐れられましたが、加納の必殺技とされるパンチはその重さから何と呼ばれていた?


A:象さんパンチ



カラスには気をつけましょう。

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