Jimanica DnB set in 高知 そして
去る7月24日、高知にて夏の儀式を行いました。
高知ONZOは何度もライブをさせてもらっている、スタッフやDJの方々、お客さん全員がスーパーナイスな高知のクラバーにとってのいわば聖十字教会です。そこでの久々のライブ、今回は僕が昔から愛してやまない音楽、そうドラムンベースにリスペクト200%なライブセットを準備して臨ませて頂きました。
共演は日本全国を駆け回るカナダ出身のトラックメイカーDemskyと、四国のリズム漁船CowbellsからのMineo Kawasaki君、そして高知レペゼンの最高DJ MOTZUさんKITAさんTAO-Pさん。
サウンドチェックが終わると、ひろめ市場という高知のエルサレムでの巡礼が待っています。ここ2年半、世界を揺るがしてきたコロナという邪神もここメッカに於いてはもはや無力、この地にいる全員が中ジョッキ片手に唾を飛ばしあいながらカツオ神を崇め、いつもと変わらぬ信仰に身を捧げているのであります。
興味深いのは、ここまでポストコロナを先取っておきながらなぜかトイレなどでテーブルを立つと巡回する係員に「鼻までマスクをしろ」と不条理な戒律を求められる修行が行われることであります。注意されながら辺りを見回すと、無数に広がるテーブルに座っている巡礼者は当然ながらマスクを外し大声でカツオ神を讃えており、まさにいつものひろめ市場の風景が。己の信念を試されると同時に、むしろ矛盾を超えてこの戒律を守ってこそのひろめ市場という、暗黙の了解的な一致団結した聖地への愛にも感じられ、カオスとコンプラが拮抗する、ちょっとした世界の縮図のような形相も呈しております。
そんな中変わることなく、ライブ前の一杯、言うなれば聖餐式のワインとパンの儀式を経てライブに臨むのでした。
そして本番、僕のセットは初のDnB Set。敬愛するGOLDIEやRoni Sizeの曲でシャカシャカしたり新曲のアイデアを試したり、とにかく楽しい40分のステージでした。お客さんも踊ってくれて、そうそう、ドラムンベースってこうやってピョンピョン踊るのが楽しいんだよね、僕ももうドラムやめてひたすら踊っちゃおうかなと叩きながら思ったのですが、そうすると曲がもうひと盛り上がりする前のブレイク状態のままになってしまい踊れなくなるので、仕方なくドラムを叩き続けました。
終演後の打ち上げで寄ったお店 おはなちゃんが衝撃でした。夜中1時に出てくるマヨネーズラーメン(美味い)と結婚式二次会のバイキングのような爆盛りの唐揚げ、数年前に畳んだ実家のスナックのような佇まいのお店。隙が無さすぎて最高でした。
そして、今回の遠征にはもう一つメインイベントがあるのです。そう、それはキャンプです。
翌日、ONZOのボス ケンちゃんはじめ高知マイメンの皆さんと、快晴に恵まれた中、自然というオーディエンスが既にスタンディングで我々を待っているという会場へと向かいました。
どうですか皆さん、ステージへと通じるバックヤードからの通路、ステージへ近づくにつれ地響きのような歓声が聞こえてきます。通路を抜けるとこの風景。コーチェラとトゥモローランドが合併したような自然です。仁淀川の支流だそうで、まさに大インディーズキャンプ。近くの公民館に綺麗なトイレも完備され、もうここで法人登記してもいいかな、と思うくらい素敵なロケーションでした。
冷たい川水を泳ぎ、顔面(シュノーケルのことをこの地域では顔面、というらしい)を借りて魚と戯れ、岩山から飛び込み、ビールそしてナチュールワイン、鰻から始まりイチジクのカナッペ、キラーコンテンツのカツオと、完璧なストーリー。LTJ bukemも卒倒するようなセットリストで、昨日まではきっと長いサウンドチェックだったんだなと思うほどに最高なステージでした。
毎回高知に来る毎に、キャンプランキング in My Life1位を更新してくれるONZOのみなさんには感謝しかありません。翌朝も空港に送ってくれるのをいいことに僕だけ朝7:30から飲酒を再開、高知に舞い降りてからシラフの状態は一体何時間だったのでしょうか。どんなに素敵なキャンプだったかは、ONZOケンちゃんが撮ったドローンが全てを伝えてくれると思います。せっかくなので、僕の曲とともに現地の雰囲気を伝えられたらと思います。
色んなことが不安にさせる昨今、1日も早く元通りになればいいなと願うこと然りですが、実はその「元通り」という日常でさえこんな状況の中で日々アップデートされていく訳で、ライブやキャンプを以前のように楽しんでいた我々に単に戻るのではなく、むしろ今現在を経た上の、おそらくきっと一段レベルの上がった元通りが待っているんだなと思わせてくれた高知遠征でありました。
色々と巻き込んでくれた多くの皆さん、本当に有難うございました。
また近々〜
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