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オランダ人が言う「Possible」の正しい理解
オランダ人と話しをしていると「That’s possible.」的な言葉をよく聞く。
こっちからすると「え、本当によく考えて言ってる?」って思うぐらい、
気軽に「Possible」って言ってくる気がするんだけど、
そう思うのは私だけだろうか。
例えば、こんな具合だ。
(40才だけど今から)風車守になりたいと思うんだ。
ー できるよ!
うちの子、こんな成績だけど次のグループに進級できますか?
ー 大丈夫、可能ですよ!
私は住宅ローンは組めるでしょうか?
ー ええ、できますよ!
あくまで例だけど。
ま、最初のやつは「You can do it! Just do it!」的な話しだから別に良いとして、仕事とか、生活のあれこれとかの現実マターで この「Possible」を真に受けると、えらいことになる事があるから気をつけなければならない。
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これは、もしかしたら私の問題なのかもしれない、とも思う。
私は「Possible」と聞いたら8割方いけるのかな、と思ってしまう。
なので、この話しはもしかしたら、オランダ人が間違っているのではなくて、私の言語理解が間違っているという話しなのかもしれない。
でも、やっぱり納期とか、見積もりの額とか、
具体的な条件や数字があった上で「可能」と言われたら、
それは概ね大丈夫なんだな、と思うじゃないですか。
ところが、実際にフタを開けてみると「あの会話は一体なんだったんだ?」と唖然とするぐらい、全然可能じゃなかったりする。
これ、職種に限らずあるんですよ。ホワイトカラー的な職種の人でも、こっちからすると雑な見積もり方するな、って感じなんです。(そう考えると、やっぱり私の方が単純に勘違いしているだけなのかもしれない)
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こうした個人の経験を重ねて至った結論は、オランダ人がいう「Possible」は可能性が10%でもあれば「Possible」。ロジック的に不可能でなければ、それは「Possible」なのです。
確かに、ある意味では正しい。
しかし、その持ち出したロジックと現実には乖離があって(それも結構あって)、これは無理だね、って結論に往々にして至るわけです。こっちからすると、それは最初から「可能」って言っちゃダメなやつじゃん、と思う。
なので、最近は「Possible」という言葉はかなり割り引いて受け取るようにしています。
あと、それなりにちゃんとしてる人は、あれこれ勘案して「Possible」ではなく「Doable」と言ってくることが多い気がします、が、別に「やる」と言っているわけではないので、そこは要注意です。
ロジック上やれると言っただけで、やるとは約束してはいない。
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ちなみに、Possibleとは真逆の方向なんだけど、オランダの人たちは「無理(できない)」と言うスピードも早いなと感じる。
「諦めるの早っ!」と驚くこと、ちょいちょいある。
もうちょっと試行錯誤して、頑張ってくれないかなー。
どっちにしろ、ロジックと現実の乖離がこちらの想像より大きい。ロジック的には可能でも、一人間としてはロジックよりも個人の都合が優先ってことでしょう。(日本は反対にロジックに合わせて個人が無理する必要に迫られるから大変だな)
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以上、別に愚痴ではない。
そういう感じか〜、と思いながら今日もオランダで暮らしている。