罪悪感をいつも感じてしまう。「毒親」からの傷について。
軸ラボリフレッシュは、「自分を知って楽しく生きよう!」をモットーに目の前のもやもやを話して整理するサービスです。
さて、キイロイサカナさん(40代)からのご相談。
この相談内容は、ご本人の許可を得て、フェイクを交えてご紹介しています。
▼相談内容と背景
キイロイサカナさんはお仕事関係の知人がご紹介してくださった方。
たくさんの問題を抱えていらっしゃったそうなのですが、相談しようか、どうしようか、というところから迷われていたとのことで、モニター募集をきっかけに勇気をだしてお問い合わせをくださいました。
きっとそういう方って、たくさんいらっしゃると思います。あまりにも問題がたくさんすぎて、何から相談したらいいかわからない。相談するのにもエネルギーがいると思います。そんな方たちが問題をひもとくきっかけになれたらな、とお問い合わせの経緯をお聴きしていて、改めて感じました。
▼お話を聴いてみた
ご結婚されていて、現在はお子様とご主人と、お母さま(実母)と同居中のキイロイサカナさん。お仕事やお子様のこと、お母さまとの関係のこと、家で大黒柱として責任を負っている状況のこと…いろいろなモヤモヤをどうしていくか? というところからお話が始まりました。
まずお話として出たのは「罪悪感が邪魔しがち」でリフレッシュできないこと。
・たまのお休みに友人と遊びに行くのにも罪悪感をおぼえる
・いざ遊びにいくとため込んでいたものが一気に噴出してコントロールできず大失敗してしまう(飲みすぎて体調を崩すなど)
・失敗しても普段頑張っているのを知っているからか、周りの誰も自分を叱らない
・失敗を許されているから大丈夫!とは思えない…
本当はもっと穏やかに暮らしたいけれど、今背負ってる荷物を下ろすことは家族のことを考えてもできない、とのことでした。
では「罪悪感」とは何なのか、具体的な場面をお聴きしてみました。
お母さまは友達づくりが苦手で、一人行動も苦手。どこかに出かけるなら「娘と」と思っている方。「子育て中は私も自由にしてなかった」「いいね、妹ちゃんとランチして。私だけ仲間外れみたい」というのを正直にぽろっと話してくるそうです。
お母さまの生活は家でテレビを見ることが中心。ルッキズム、服重視、自己中、特級階級思考、話を聞かない、謝らない、ポジティブモンスターなど…世間話すらかみ合わず、毎日モヤモヤしているそう。
これは…きつい。めちゃめちゃきついです。お聴きしているうちに、すごくしんどかったことがあるんですけど…と別の話も出てきました。
行かなきゃ損って言った覚えはないけれど、同居している環境に感謝して時間をもらったんだけど、悪いことだったんだ。仕事に行くのに子供を預けるのは良くても、遊びに行くのに預けるのはダメなことなんだ。子供のことを「かわいそう」にさせてしまった。自分は悪いことをした。プライベートの予定をいれるのは控えよう…。とすごくつらく感じて、周りの誰にも言えずその気持ちを封じてきた、とのこと。
深く深く罪悪感を自分に刻み付けて、抱えて、誰にも言えずに過ごしてこられたキイロイサカナさん。ずっと自分が悪い、と感じて生きてこられたけど、ある時、「毒親」関連のSNS投稿を見ていて私も心当たりがある…! と気付かれたそうです。
罪悪感は、子供のころから根深く植え付けられていました。
キイロイサカナさんは芸術系の一家で、亡くなられたお父さまは画家さんだったそう。小さいころからご自身も褒められ、期待され、父親と同じ道を歩むことを勧められてきました。周りの友人たちからも「恵まれているね」と思われてしまう。実際に「お金をかけてもらっている」のはありがたいけれど両親が自分自身のことを見てくれているとは思えなかったそうです。
・受けたかった国立大を反対され父の母校の私立に行ったこと
・市内のコンクールと大学受験を並行でやりたかったが止められたこと
・自分が課題に取り組んでいると父が張り合ってくること
自分の頑張りは認められず、チャレンジは応援されず、「枠の中」でだけ進むことを求められていました。自分の道は否定され、親の求める道で結果が出ないとがっかりされ、自分はダメなんだと感じてしまう。
大学までは両親の求める道に進むけど、そこからは全く別の進路を選ぼう!と決意し、趣味のカメラや文章に没頭し、出版系のアルバイトで大学時代から即戦力になるほど仕事にのめりこみました。実家を出てお仕事ができたのはとても気が楽になったそうです。
元々の強い責任感と、達成能力もあり、お仕事で活躍。現在はフリーランスで在宅ワークをされています。一方、ご実家はずっと収入面で課題を抱えていましたが、月30万円の赤字でも当人たちは危機感ゼロの状態。このままだと母親の生活破綻は目に見えていると考え、父親の入院のタイミングで母親と同居することにしたそう。
本当に…責任感の強さに、涙が出ます。冒頭でお話されていた「背負ってる荷物をおろすわけにはいかない」状態。しんどい思いをして出てきた実家だけど、縁が切れたわけではない。親の生活能力が低く放っておけない。しんどいけど、面倒を見る…。
自分自身も在宅ワークで家にいて、お母さまとずっと一緒にいる状態。チクチクと毎日傷を刺激され続ける生活は、心身のストレスが大きいと思います。ひとまず、少しでもお母さまと物理的距離をとれる方法はないか、どういう状態になったら理想か、を一緒に考えました。
・高齢者であることに自分で納得してデイサービスなどを利用してほしい
・医者やNHKの番組などの権威に弱いので説得材料を探せないか
・まずは行ってみて「いい場所ね」と自分で納得できないか
・今までにやっていたピアノを「教える」「演奏する」などでもサークルなど居場所をつくれないか
・周りにシャンとした素敵な女性がいて褒められれば気分が上がるかも
前述のように友達作りが苦手で、ずっと家にいらっしゃるお母さま。「美容院と医者と孫と娘がいれば私は満足!」と周りが困っていることへの視点がない状態です。何とか解消できないか、一筋縄ではいかないけれど、外部の手も借りながら探ってみてもいいかも、とお話ししました。
息子さんの子育てのことは、学校の先生や色々なサービスなど、安心して相談できるようになるまで相談先を開拓し、ようやく落ち着いてきたそう。お母さまのことや、ご自身のことも同じように「自分の中の問題を一緒に考えてくれる先生探し」をしてみてもいいかもしれませんね、と今後も取り組んでいかれることをお勧めしました。
▼軸ラボリフレッシュを終えて
終わった後の感想で、このように話してくださったキイロイサカナさん。確かに、人に話すって簡単なようでいてとても難しいと思います。相手によっては気を遣ってしまって、余計にしんどくなることもあります。客観的に、でも寄り添いながら、これからもお話を聴いていきたいと感じました。
▼軸ラボを人に紹介するとしたら?
毎回、アンケートを読んでいて、泣きそうになります(泣いてる)。こうやって言葉にしてくださることで、また頑張ろうという気持ちになれます。本当にありがとうございます。いただいたお言葉そのままになりますが、「自分のことは自分ですべき」と背負いがちな人こそ、軸ラボでお話をお聴きすることがきっかけづくりになるのでは、と思います。
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