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小沢健二2020ツアーSo Kakkoii 宇宙 Shows 備忘録

(6/10福岡、6/13神戸、6/16大阪)

自己分析の軸ラボのnoteですが、たまには書き散らしを。ライブと深読みと内省。備忘録です。


そして時は2022

ありがとう友よいてくれて。
*
小沢くんはずっと水のことを歌ってるんだなと、ライブ中にふと思った。
「通り雨がコンクリートを染めてゆくのさ」
「大きく深い川 君と僕は渡る」
「雨がよく降るこの星では」
「左へカーブを曲がると光る海が見えてくる」
「遠い嵐」
「どしゃぶりの雨の中で踊ろう」
「汚れた川は再生の海へと届く」
「無限の海は広く深く」
とか、とか。
雨はふったりあがったり嵐になったり
川は大きく深くて汚れるときがあっても
海は無限で、きらきらと再生する。
それはもう人間の一生で、わたしたちの日々そのもので、簡単に言うといいときもあって悪いときもあって、淀んだり流れたりするってことだな、と思う。
*

裂け目世界

2020年のライブがコロナで2年延期になって、発券してずっと持ってた紙チケット。この間にできることも増えたし、新しいことも始めたし、アウトドアも好きになった。楽しいこともしてた。「裂け目世界」になんとか適応してきたし、しんどくなる人の話を聴き、寄り添ってきた。どんどんしんどくなる世界を一緒に見てきた。
それがここ最近、エアポケットに入ったみたいに、川のよどみに入ったみたいに、急にしんどくなってしまった。びっくりして、うまく言葉にできなくて、ぼんやりしてた。ぼんやりしたままライブが近づいてきた。
いつもならわくわくそわそわしながらライブの準備するのに、宿とったり予定決めたりが全然できなくて友達に連絡もできなくて、どうにか直前に連絡やりとりして無事に初日福岡に着いた(みんな本当にありがとう泣)。

福岡



そんな状態なので気合の入れようもなく(入れなくていいんだけど)美味しい煮魚定食食べたり、ベローチェでお茶したり、チェックインしてちょっとダラダラして、物販もふんわり参戦して、サンパレス前でスクラッチ削って朗読動画撮って、ラーメン食べてアイスコーヒー飲んで、10分前に会場に着いた(ぎりぎり)。
なので、気負わず観れた。いつもめちゃめちゃ緊張して臨んでたので。
*
ひさびさの小沢くん。1階30列目ぐらい。ひとりひとり、ひとりひとりメンバー紹介しながら揃ってく30人交響楽団!人を大切にする小沢くんのその姿勢に、すでに目が潤む。最初の朗読は手拍子で聞こえづらくて、光であんまり集中できてなくて、流動体について、覚えてない。
半↑信↓半↑疑↓(飛行する君と僕のために)の不安定さに、ようやく自分のチューニングが合った感じがする(ありがとう)。
アルペジオはイントロだけで泣ける。魔法のトンネルの先、君と僕の心を愛す人がいる。本当の心は本当の心へと届く。全身全霊で歌ってくれてた。そしていちょう並木のセレナーデへ。繋がってるの、すごい。過去と現在がくっついてる。アルペジオ界隈と晴海埠頭がひとつの地図におさまる。
モノローグ。大声を出せないライブ。I can hear you! 聞こえるよ!って。
今まで、歌って!思いっきり!ってライブで言ってたから、声の出せない今、聞こえるよ!って言ってくれるのほんとうれしかった。伝わってるよ、ということを、伝えてくれる。歌詞を、言葉を、音楽を、考えてることを、思いを、伝えることを諦めない。こんな人を他に知らない。
川の形で、街がかたちづくられてる話。古川。高速道路は川の上に作られてる、川が道になってるって感じながら街歩きするの大好きだから、すごいテンション上がった。過去には未来が含まれてる。どんな小さなことでも、わたしの川の流れが、何かをかたちづくってるよね。今はものすごくちっぽけに、弱く感じられても。
ブギーバックの音が流れる、あの大きな心、からのあらし。エクレクの音たちのかっこよさよ。モノローグで一瞬座ったけど、うずうずして座ってられなかったわ。雨乞いのような、踊り。客席にも照明が流れるように当たって、本当に何らかの儀式。波のような、乞うような。舞踏?
フクロウから天使たちのシーンでまた泣いて、ローラースケートパークでアガって、バレてない!バレてない!でめちゃめちゃ笑って、ドゥイドゥイのUFOを???となりながら踊って、強い気持ち強い愛の力強さを感じた。エネルギー。圧倒的な。人が奏でる、パワー。
このへんで1回自分が息切れして、高い塔は光の演出がきれいだなぁーと思ってぼうっと見てた。中央に高く上向きに照らされるライト(その光線は天井へ昇る幻)赤や青の細いスポットライト。床に描かれたスターダストが最後にキラキラ揺れてった。泣いちゃう、ある光。むりです、て歌ったあとに、ビカビカの照明。ある光をこんなふうに力強く歌うんだなぁって思った。飛び立とう、て言われてすごい泣いた。彗星。全力疾走してきたよね。
初日福岡は、終わったあとずっと頭に流れてたのは失敗がいっぱい、だった。なーみだにー滅ぼされーちゃいけないー。て呪文のように何回も歌うし、「大丈夫」て言いながらなでる踊り。踊ろう。かっこよくても、変でも。小沢くんは本当に体でわからせてくる。離脱、も。歌詞が、言葉が染み込むように、種が芽を出すように、みんながわかるように、仕掛けてくる。そうじゃないかもしれないけど、まんまとそうなっちゃうんだよなぁ。
薫る、しつこくしつこく、伝えにきてくれてありがとう。
90年代に小沢くんを見つけられてよかった。友人たちと出会えて良かった。
*
ライブ後、予約してた海鮮居酒屋で呼子のイカの刺身を食べる。バイトのお兄ちゃんの受け答えが「っす」みたいな感じでとてもよかった。店に入って数分でいきなり大雨になり、途中雨漏りまでした。嵐を呼ぶ男、小沢健二。晴れ女の友人のおかげで、雨には打たれずに済んだ。ありがとう。
バーへ移動して二次会、別の友人たちと合流し6名、笑ってしゃべって夜ふかしした。楽しい夜だった。翌朝は予約していた隠れ家のようなお店で朝ごはんを食べる。めちゃくちゃ美味しい。ひとつひとつが丁寧で、店員さんたちも優しくてかわいくて、食べ終わりたくないぐらいだった。昼は福岡の友人たちと美味しいラーメン食べて、おしゃべりして、新幹線で帰阪。ありがとう友よ、いてくれて。

神戸



月曜、神戸。友人の体調不良で急遽デイユースのホテルをとって、ツインのベッドにゴロゴロしながらおしゃべりする。とても良かった。本当によかった。いつも話す、私たちの自分へのもどかしさ。外から見える自分たちと、内側の自分たち。今までとこれから。友人の「ちょっと走ろっかな。体動かしたい」てセリフがすごく良くて、真似しようって思った。世の中をシンプルにしたい。どうしても考えちゃうけど。考えるより、体を動かす。眠る、食べる。ワーケーションで福岡→大阪と移動する友と合流し、またぎりぎりに会場イン。物販は電子回路まで売り切れてた。
*
神戸バンドセット。砂かぶり、7列目。すっごくよく見える。表情、動き、言葉。バンドの衣装は交響楽団と違ってまたかわいい。福岡と比べて闇も静けさも感じられて、わたしはこのハレとケがやっぱり大好きだなぁと思った。とにかく音が、ひとつひとつがよく聞こえる。ティンパニーも、ドラムも。彗星の、「真実はだんだんと勝利する」のとこの、低く強いドラムの音が大好き。真実が勝つ足音だなーって思う。福岡にはなかったウルトラマンゼンブや、エルフエゴ、シナモンみたいに新しい歌たちと共に、天気読みや愛し愛されて生きるのさも演ってくれて、なんというか「自分で踊る、感じる」強めのセットに感じた。音が真っ直ぐで、小沢くんのギターは次々に替わり、髪を振り乱し、楽しそうにギターをかき鳴らす。何度も自分の胸をどんどんと拳で叩く。聞こえてるよ、届いてるよ、伝わってるよ!
「間違えちゃいました」も最高だった。離脱!て言わなくても離脱してたのも最高。バンドの、笑い合うアイコンタクトが大好きなんだよなぁ。
神戸!!って言われるとグッとくるのは、やっぱりわたしは神戸の人なんだなぁと思う。2010年、ひふみよのときには当たらなかったチケット。初めて地元神戸で観れて、なんというか不思議な感じ。地図見なくても歩ける場所。ありがとう国際会館、こくさいホール、大好き(唐突に思い出したけど昔ここでスカパラ観たな…)
この日、ハンカチを忘れたのでコンビニでタオルハンカチを買った。買っといて良かった。また泣いたので。でもどこで泣いてたのか、覚えてない。なんとなく、そうか、ひとところにずっととどまると、人間淀むよね。と思った。
この日、ずっと頭を回っていたのは天使たちのシーンだった。愛すべき生まれて育ってくサークル。あなたもわたしも、友人の子たちも。90年代にクールなわたしたちは、今も最高にクールです。
*
終わったあと国際会館の入口で待ちあわせて、ラストオーダーぎりぎりのベルギービールのお店にすべりこんで、乾杯!ビアガーデンもしてるお店でちょっと肌寒いくらい風が通ってよかった。カラスに襲われてsimカードも忘れてワーケーションに出たけど、推しと同じ飛行機に乗れたから運を相殺した!ていう友人の話を聞いて笑う。何回聞いてもおもしろい。集まれてよかった。乾杯できてよかった。会えてよかった。帰り道、歩きながら朗読したり、電車に揺られながらポツポツと話したり。この、エアポケットに入ったしんどさ、本当に人にうまいこと話せなくて。自分でもよくわからない。だから、見守ってくれて、ありがとう、の気持ちです。
小沢くんが雨男なのは、再生の海へと洗い流しにくるんだなーと思った。
京都大原の流れる川、ナガシマからみた鈍色の海。GWに見た、赤穂の澄んでキラキラしてる海を思い出した。

離脱



離脱!について。小沢くんが離脱!ていうと、音楽も、踊りも、歌も、ゆっっくりになる。戻る!で、元のテンポに戻る。スロー!でも、ゆっくり!でもなく、離脱!なんだよね。
日々、情報は滝のように流れて、自分たちの足場もわからないぐらい、翻弄される。生活を送ってるようで、どこか違うところを見てる。この裂け目生活で、画面越しに話したり何かを見たりすることが増えて、それはいろんな遠くの人と繋がれてうれしいこともあったけど、「反応」が薄くなったり、エネルギーの交換ができなくなったりした。それで行き詰まって、全部辞めたくなるけど。離脱、でいいんだよね。そして戻る。
今ふわふわしてしんどくても、それは離脱中かもしれないし、がっちりしててしんどいなら、離脱してもいいんだと思う。
離脱して、生活を見る。自分の生活。食べて、寝て、動く。湯につかる。

大阪



そして大阪。前日朝までふらふら目まいしたりしてたけども、昼すぎからだんだんとピントがあってきた。
スケジュールを立てられる感覚。ちょっとオーバーペースで頭がまわる。物販のお買い物リストを作って、ランチとデイユースホテルを予約して(完全にライブ前デイユースに味をしめる)友人のakippa駐車場検索もして、当日に臨んだ。ネイルも塗ったりして。
当日。ひさびさに合う友人に、仕事を辞めた話、引っ越した話など人生の話を聴いてると、夢中になりすぎて逆方向に歩いてた。大阪はやっぱり地図見ないと歩けない。オシャレなランチを食べながら、友人の子どもたちのいつもと少し違う様子を見ながら、物販に並ぶ(子どもたちは離脱)。話してると2時間半、あっという間。子供抜きで話す時間も、大事だね。サービス業の我々、働き方、生活、お金、心。優先順位は変わり続けるし、無理しないのがいい。今の自分に合うかたち。探してく。最後まで死ぬほど迷って買ったキャップと、買い足したTシャツ。旦那のポロシャツ。(旦那は密かに街奏Tシャツをずっと気に入って着ている)。フェスティバルホールの郵便局からレターパックで金沢と東京へ頼まれものをお届け。無事に届け。
カスクートとコンビニスイーツをテイクアウトして、デイユースのホテルへ。ツインの部屋のベッドで遊び、飛び跳ねる子どもたち。回転うさTがカラフルでかわいかったなぁ。汗だくの子どもたちと、足湯したい私は湯船に湯をはり、さっぱりしてから準備する。15分前に到着。ちょうどよく、席にたどりつけた。
*
砂かぶり、14列目。福岡では見えなかった衣装の全貌が見える。2パターンあったのね。長いのと、短いのと。最終日は、多幸感でいっぱいだった。キラキラしてた。幸せだった。どんどん高まってくフクロウ、会場いっぱいに広がる天使たちのシーン、全員がひとつになってた強い気持ち強い愛。会場が愛であふれかえってた。ソロ回し2周したの、うれしかったなぁーかっこよかった!薫る、を友人と聴けたのはなんだか運命的で。生み出すのだね君の手と手がこの世にないすばらしいもの、とか。あきらめることなくくり出される毎日の技を見せつけてよ!とか。偉大な宇宙が薫る!
毎日の子育ても、手で何かを生み出すことも、わたしはしてないけれど、わたしの仕事でも宇宙は薫ってる。
今回のライブで、「永遠の中の一瞬の、あるいは一瞬の中の永遠の喜びか?」っていうのって、この高揚感の、つながる瞬間のことだなって思った。それはライブであり、生活のなかの一瞬の出来事でもある。
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ライブが終わり、長い階段をおりて、もう一度のぼって、懐かしい友人たちにも会ってバイバイして。
川沿いを歩いて、夜の都会のテラスで甘い飲み物を飲んだ。自分に合うかたちで生きてくのがいい。
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「ありがとうよ友よいてくれて」
「僕らがいたこと標してこう」
「君が僕の歌を口ずさむ約束するよそばにいると」
ややこしい歌詞を紐解きながら、生活を歌詞になぞらえて笑いながら、生きていこうと思います。
本当にありがとう。

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軸ラボ 山下智子
「自分を知って、楽しく生きよう」をモットーに、自己分析や、就活、婚活、終活に役立つ記事を書いていきたいと思います。