ここで「黙る」実況はうまい!
実況アナウンサーが
「黙らなければならない瞬間」
がある。
それは
「ピッチャーが投げる瞬間」
である。
ピッチャーがボールを投げることで
試合は動く。
そこに実況は
備えなければならない。
もちろんラジオの実況であれば、
「ピッチャー振りかぶって
第◯球を投げました!」
と言わなければならない。
が、この場合も
「投げました!」の
「た!」を投球に合わせている。
なのでラジオの実況を聞いていると、
「第◯球を〜〜〜、、、
投げましたっ!」
と音を伸ばしてタイミングを
合わせているのがわかるはずだ。
もちろん
「投げた!」という事実をいうために
タイミングを合わせている
という理由もあるが
その他にも、
投球の結果に立ち遅れないためという
狙いもある。
テレビ実況に戻せば、
バッターが打つor空振り
このタイミングに立ち遅れないためにも
「投球の直前は黙らなければならない」
テレビで野球中継を見るときに少し
意識してほしい。
実況と解説が喋る
→投球前に黙る。
→結果を追う。
→それを受けてor前の続きの話
このサイクルで実況中継が
進んでいることがわかるはずだ。
と言いつつも
投球にかぶっても実況アナが
伝えたい場面、
伝えなければならない場面もある。
試合の状況、選手データ、野球勘を頼りに
「次の一球が外れるor打たない」
という狙いのもとで
投球に食い込ませるテクニックもあるのだから
実況アナが
「黙る」か「喋る」かも
一つの駆け引きなのだ。